採用管理システム販売企業
リスト数1177件
獲得アポ73件
アポ率6.20%
アプローチ対象のエリアである仙台エリアにおいて、新規開拓・拡販を進めたいとお考えでしたが、当該エリアにおける営業リソースやアウトバウンドのノウハウが不足しているという課題を抱えていらっしゃいました。
また、商材の特性や受注後のサポート体制を考慮すると、直販よりもパートナーサクセス(代理店経由)の方が相性が良いと判断されており、仙台エリアを任せられるパートナー企業に対して安定的にアポイントを供給したいというご要望がありました。
今回のプロジェクトにおいては、スピード感をもって仙台エリアでの商談供給を実現できる代行会社が求められていました。
また、パートナー企業向けの商談創出という特殊な体制に対応できる点、およびエリア特性やターゲット像に応じた柔軟なリスト設計・トーク設計を行える点が重視されておりました。
当社のこれまでの地域特化型アウトバウンドの実績、ならびにパートナーセールス体制におけるアポイント供給の経験を評価いただき、ご依頼に至りました。
■アプローチ全体設計
仙台エリアにおけるローカルテレアポであり、かつリストが限られている状況でした。
さらに以下の要素を考慮すると、いわゆる“熱いリスト”は非常に限定的であり、「限られたリストからいかに受注につなげるか」が重要なテーマでした。
【リスト考慮要素】
①採用管理システムという商材特性上、「採用難職種・採用難業界」がターゲット
②商材単価を踏まえ、「一定規模以上」かつ「通年採用を行っている企業」が望ましい
また、アプローチはクライアント様名義ではなく、仙台エリアを担当するパートナー企業の名義で行いました。
そのため、訴求軸は単に採用管理システムの導入を促すものではなく、「パートナー企業がどのような支援を行っているか」に基づく内容で構成し、地元密着型の営業活動を演出する戦略としました。
当初は短期間で集中的なアプローチを前提としていましたが、リストボリュームの制約もあり、
・時間をかけてトーク改善と精度向上を重ねていく
・一度アプローチ済みのリストをリサイクルし、再アタックを実施
・「今はタイミングではないが興味はある」という反応企業に対して、時期を改めて再アプローチ
といった「ロングスパンで丁寧に仕上げる」営業戦略を採用しました。
■リスト設計
架電対象リストは、有料求人媒体に掲載されている企業を対象とし、媒体ごとに母集団を段階的に抽出しました。
抽出したリストには以下の情報を事前にリサーチし、アポインターが商談導入のフックとして活用できるように情報付与を行いました。
・求人媒体における「現在の掲載職種」
・採用背景(例:店舗拡大、人員強化、欠員補充など)
また、掲載情報が「店舗単位」である場合、意思決定者は
・店舗責任者(店長)
・運営本部の採用担当者
の2通りが想定されるため、運営元企業情報も補完し、架電中に意思決定権の所在を確認のうえ、柔軟にルートを切り替えられるよう設計しました。
■トーク設計
テレアポ成功率を高めるため、「地元感」を意識したトーク設計を徹底しました。
・地番や地域名の読み方を正確に把握し、地元企業との距離感を縮めるトークを実施
・仙台エリア特有の競合求人サービス(例:地元求人誌、Web媒体など)についてもリサーチを実施し、「○○はご利用ですか?」などの踏み込んだ切り出しを積極的に活用
こうした戦略により、「外部の営業」ではなく「地元の事情に詳しい支援会社」としてのポジションを確立し、環境を整えました。
また、仙台特有の競合サービスの利用率が非常に高い実情が判明したため、クライアント様との連携のもと、「競合サービスは媒体には強みがあるが、ATS機能に弱みがある」という情報を切り返しトークに反映。
競合利用中の企業に対しても、ATSの機能差で興味を引き、アポ獲得につなげる訴求軸に切り替え、実際にアポ率の向上が確認されました。
限られたリストとローカル性の強いアプローチでありながら、期間中に73件の商談を獲得し、大きな成果を収めることができました。
また、獲得したアポイントの中から大型受注案件も発生し、単なる商談数の確保にとどまらず、クライアント様のROI(投資効率)にも大きく貢献する結果となりました。