人材研修企業の新規事業立ち上げ(動画制作)
リスト数796件
獲得アポ43件
アポ率5.40%
長年、人材研修事業を中心に展開していたお客様が、新たに「映像制作」を軸とした新規事業を立ち上げました。ただし、従来の事業とはまったく異なる領域だったため、営業リソースや拡販ノウハウが不足している状況でした。
商材として「映像制作」という軸は定まっていたものの、
・どの業界・業種にアプローチすべきか?
・どのような訴求が有効か?
といったマーケティングや営業戦略において、判断が難しい状況だったため、テレアポでの架電結果を分析し、今後の事業展開の軸を明確にしたいというご相談でした。
■アプローチ全体設計
本クライアント様は、これまで研修事業を主軸として展開されており、今回の「映像制作」は営業・販売の経験がない新たな分野でした。そのため、効率的に刺さるターゲットを選定しつつ、架電結果の分析次第では、大胆なピボットもスピーディーに行える体制を前提とした設計としました。
当初は、過去の取引実績をもとに教育機関(公立学校)へのアプローチも検討されましたが、アポイント率を考慮し、より効果的な別軸からのアプローチを優先した方が現実的であると判断しました。
事前のミーティングを重ねる中で、「映像制作=プロモーション支援」というコンセプトが浮かび上がり、当初の「映像なら何でも制作します」という訴求から、
「プロモーション・PRを目的とした映像を制作します」
という訴求軸にフォーカスを絞り、アプローチを構築する戦略としました。
■リスト設計
「プロモーションを必要としている企業群」の抽出セグメントとして、「定期的にPR活動を実施している企業」に着目しました。
公開情報をもとに、積極的に展示会へ出展している企業をリサーチし、母集団を抽出しました。さらに、抽出対象とする展示会は、以下のような観点で選定しました。
・ブースに製品を持ち込めない、もしくは一部しか持ち込めない展示会
・最終製品のパーツとして組み込まれてしまい、単体での訴求が難しい製品を扱う企業が出展する展示会
・ブースでの実演や動作デモが難しい製品を扱う展示会
こうした条件をもとに、映像制作との相性が高い展示会を厳選しました。
また、営業アプローチのタイミングにも配慮し、
・開催日から1カ月以上経過している
・かつ、半年以内に開催された
という条件を満たす展示会に絞り、「展示会準備中」「展示会直後の対応中」といった理由によるNGを避けるように設計しました。
精査したリストには、出展展示会名や開催時期などの情報を付与し、アポインターがトークのフックとして活用できるようにしています。
■トーク設計
リストに付与した展示会情報を会話のきっかけに活用することで、受付突破率や担当者接続率の向上を目指しました。
「展示会に出展したものの、自社の魅力が十分に伝わっていないのではないか」という課題を想定し、それを解決できる提案としてトークを構成しました。
映像制作に関する専門用語はできる限り避け、「映像で何ができるのか」「どんな課題を解決できるのか」といった点を、相手の目線に合わせて、わかりやすく伝えるスタイルとしました。
多数の商談を獲得し、成約にもつながりました。
また、自社での内製化を進めるうえで、架電結果や商談の内容が事業の方向性を見直すきっかけとなり、改善のヒントが得られました。