コールセンター向け支援事業者様
リスト数1894件
獲得アポ37件
アポ率1.95%
新規事業の立ち上げにあたり、スピード感をもって商談獲得とニーズの検証を進めたいと考えていましたが、自社内のリソースだけでは対応が難しい状況でした。
限られた期間内に、想定されるターゲットリストにアプローチし、商談を獲得すると同時に、ターゲットの反応やニーズを把握したいというご要望をいただきました。
弊社の対応実績や、スピードと柔軟性をもって対応できる体制を評価いただき、今回の新規事業立ち上げにおけるアウトバウンド施策の支援先としてご依頼いただきました。
また、単なるアポイント取得にとどまらず、ターゲットの反応分析や市場性の検証といった目的まで踏み込んだ提案ができた点も、選定理由のひとつとのことでした。
■アプローチ全体設計
クライアントのマーケティングチームから抽出されたターゲットリスト2000件に対し、短期間で全件アプローチを行い、架電結果を効果測定することが本プロジェクトの基本戦略でした。
2000件のリストには業界や企業規模が多様に含まれていたため、アポインターがトークのフックとなる情報を個別で付与できるよう、以下のような設計としました。
・架電前に2000件のリストを企業課題ごとにカテゴライズし、100~200件ごとに15分類へ仕分け
・各カテゴリごとに想定される課題を予測
・予測した課題に対する訴求トークを個別に作成
・ニーズが深いと予想されるリスト群を優先的にアプローチし、勝ちパターンを横展開
・架電結果をもとに、反応が高かったリストへリソースを集中
このように、短期的に成果を出すだけでなく、効果の高いセグメントを見極めて最適配分する設計としました。
また、架電品質を保ちながらPDCAを高速で回すため、クライアントとのミーティングは立ち上げ期に週次、軌道に乗ってからも隔週で実施し、改善と行動を素早く実行できる体制を整えました。
■リスト設計
アポインターがリストを見た際に、訴求の方向性に迷わないように、2000件を事前に分類・編集し、架電量と品質を両立させることを基本方針としました。
リストの内訳には、以下のような業種が含まれていました。
・教育機関(大学)
・ECサイト運営企業
・施設運営企業(ホテルなど)
・アパレル企業
同じ商材でも相手によって刺さる訴求は異なるため、業種ごとにフックとなる話題を事前に整理しました。
例として、
・教育機関 ⇒ 進路相談や個別面談が多い環境
・ECサイト ⇒ 返品や配送に関する問合せが多く、電話・メールが主流
・施設運営 ⇒ 予約問合せが多く、電話・メール中心
・アパレル ⇒ サイズや在庫確認など、店舗問合せが多い
架電時に「○○に課題を感じているかと思いますが…」の「○○」の部分を各業種ごとに具体化し、トークの精度を高める設計としました。
加えて、代表番号のほかに「お客様センター」の番号も個別リサーチし、2経路での接続を確保しました。「○○を見て電話しました」と自信をもって言えるよう、リストに公開URLや問合せ情報も追加しました。
■トーク設計
2000件を15分類したリストに対し、担当アポインターが迷わずに話せるよう、1分類につき1スクリプトに限定し、同時に使うスクリプト数を2つまでに制限しました。これにより、現場の混乱を防ぎつつ、スピードと品質の両立を図りました。
新規事業の立ち上げだったため、どの訴求が有効かは未知数でした。そのため、PDCAを短期間で回し、効果が薄い訴求はすぐに停止。アプローチの軸を大胆にピポットする設計としました。
最終的に4系統18バージョンのスクリプトを用意し、それぞれの反応率を数値で比較できるように管理し、改善へつなげていきました。
アウトバウンド施策によって、事業立ち上げ初期にもかかわらず、37件の商談を獲得することができました。
また、アポイント獲得率が高かった業界・低かった業界の傾向も明確になり、今後のマーケティング施策やリスト設計にも活かせるフィードバックが得られました。