こんにちは、河合商事の河合です。
社長という立場になると、決断を迫られるシーンが多々あります。
なかには今後の方向性を大きく決める決断や、決定することで得るモノ・失うモノがある場合など、痛みの伴う決断も多くあります。
決断の場面に遭遇するたび私の胃はチリチリし、ああ、今日も眠れぬ日を過ごすのか・・・とベッドに入り秒で眠るのですが、いずれにしても決断は大変ですし、非常に迷うものです。
しかし曲がりなりにも社長になり、決断を繰り返すこと、早6年目。
だいぶ決断というものに規則性があることに気が付いてきました。
今回は私が殺伐としたビジネスを生き抜く中で見出してきた決断についてお話させて頂きます。
もしあなたが今、何かしら迷っている・・・その判断の1つになれば幸いです。
Contents
みんなが選ぶ道は、あなたにとって正しいとは限らない。
決断するときにまず当たる壁はこれでしょう。多数決の原理といいますか、同調圧力といいますか、寂しがり屋さんといいますか・・・。
決断に自信が持てない場合、自分が進む道にほかにどんな人がいるのか、探してしまうかと思います。
そしてその道を選んでいる人が多いと、なぜか安心するのですよね。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
の原理なのか、たしかにこれから進む道に大勢の人がいると、安心します。
しかし私はこの選択は、正しくない確率が高いと感じます。
といいますのも、
「みんなにとって正しい選択は、あなたにとって正しいとは限らない」
と強く思うからです。
たしかにみんなの中にいると安心します、守られている感もあります。
しかし本当にその選択肢を選び、心の底から満足、納得しているでしょうか?その半分ぐらいは自分を無理に納得させ、「みんながしてるんだから・・・」と大人のフリをしている気がします。
これから進む道。それを選ぶ人が少なくても、自分がそれがいいと思ったら、それを選んでみる。
決断するときは、選んだ人の人数ではなく、自分の感性を大切に。
余談ですが、決断はおひとりでするのがおすすめです。
といいますのも、誰かに相談した瞬間に、多数決のバイアスにかかるからです。知らず知らずに。
自分で決めてるつもりでも、誰かが賛同してくれた、賛同してくれた人数に安心感を抱いたら・・・このバイアスを疑ってもいいかもしれません。
みんなの「タブー」はあなたにとっての「ベスト」の可能性。
なにかしら決断するとき、周囲からタブー視される選択肢も多々あります。
しかしみんなにとっての「タブー」だったとしても、それはあなたにとっての「ベスト」な選択肢かもしれません。
ビジネスにおいて決断する例ですと、
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・この業界は、東京に進出しないと顧客に会えない。
⇒つまりこの業界において地方はあり得ない。
・社長同士のコミュニティーは必要。定期的に出席すべき。
⇒つまりどこのコミュニティにも属さないのは、あり得ない。
・社員は出社して仕事をさせるべき。
⇒つまりフルリモートで採用は無理、あり得ない。
[/box]
などなど、業界のタブーは多々あります。
幸いにして、未曽有のコロナが大きな地殻変動を起こしたおかげで、一部のタブーは標準化されつつありますが。いずれにしても、いまだにタブーはあります。
しかし何かしら決断するとき、タブーに従い、タブーに乗っ取り決断した結論が、必ずしも、いえ、あなたにとって正しい決断とは限りません。
タブーとはこれまでの積み重ね、つまり過去の話。あなたが決断するのは、今より先、未来の決断です。過去の積み重ねはもちろん参考にはなりますが、タブーに従う必要はありません。
ここまで書いてふと思いましたが、遥か昔、宗教的なタブー視されてるものを破り、過去社会は発展してきたな・・・と。
その例も、もしかしたら通じるものがあるかもしれません。
ちなみに私は、営業支援という業界のビジネスを地方(栃木)で立ち上げました。
これはまったくもって前例なく、タブーどころか、セオリーを大きく逸脱するもの。
しかしその当時の私にとっては、営業支援で、栃木で起業するのがベターであり、その選択肢を磨き続け、今ではベストな手段になりました。
タブーは過去。しかし決断するのは、今から先、未来の話です。
誰も選ばないカードこそ、正しい選択肢の可能性。
複数ある選択肢から、どれか1つを選ぶとき。
その選択肢の中には、「やりたくないもの」が含まれることもあります。
みんなが「やりたくない」選択肢は、人気がないので売れ残ります。
しかしみんなにとって「やりたくない」選択肢は、あなたにとって「ベスト」な選択肢かもしれません。
なぜなら「やりたくない選択肢」には、確実なニーズ(求められること)が存在するからです。
みんながやりたくないので、誰か代わりにやって欲しいと思うから。
たしかに「やりたい選択肢」ではないでしょうが、しかし確実なニーズがあります。
売れ残ったカードを選ぶことは、確実なニーズを同時に手に取ること。手にしたそのニーズをどうするか、それを不運と捉えるか、チャンスとして掴むのか。
ほんの少しポジティブになるだけで、決断の幅は広がるはずです。
決断には予想外がツキモノ。規格外を許容する余裕を。
決断には必ず予想外が発生します。
しかし予想外が発生するたび、一部の人は「ほれ見たことか」と後ろ指を指すでしょう。
しかし気にする必要はありません。
なぜなら決断とは予想外まで含めてが決断だから。
予想外・規格外が発生したら、ぜひそれも一緒に許容してあげてください。思い通りにならなかったら、我慢するのではなく、認めてあげる。
決断で予想できなかった結果を許容することで、そのときには見えなかった新しいカード(選択肢)が選べるようになります。
予想外を許容せず、決めた通りの道しか歩もうとしなかったら、選択肢は徐々に少なくなってしまいます。
決断し、決めた道を歩くと発生する「規格外」を許容することで、新しいカードが得られます。
まとめ
決断するときの判断基準は人それぞれではありますが、もしかすると、「やりたい」よりも「やりたくない」を軸に考えるといいかもしれません。
やりたいことは時と共に変わりますし、置かれた場所で花が咲くように、その環境で新しく見出すことも可能です。
しかしやりたくないことは別です。我慢すればするほど蓄積し、譲れない強い想いに変わります。
東京に就職したものの、年数を重ねるほど故郷への想いが強くなり、数年後に帰郷する・・・に近いかもしれません。
「やりたいことより、やりたくないことにしっかり目を向ける」
髄所でお話してますが、決断する軸としても大切ですね。
なにかあなたの決断の役に立てると幸いです!