こんにちは、営業代行の河合です。
営業の仕事をやっていると、避けては通れないのが「クレーム」ではないでしょうか。
私は長年の営業キャリアの中で、クレームの中にある共通する原因を発見しました。
一度炎上騒ぎになると大変なクレームですが、きちんと原因を知っていれば未然に防ぐことができます。
では営業マンが経験するクレームの原因とは何でしょうか?
またクレームが起きてしまったとき、どんな対応をすればいいのでしょうか?
この記事では、クレームの原因と対策、そして対応方法について解説させて頂きましょう。
度重なるクレームに頭を悩ませていた方は、ぜひ最後までお読みくださいませ。
Contents
クレームの原因と対策。
クレームは予期せぬ出来事のように突然起きますが、どのクレームにも原因があり、クレームになる前に予兆があります。
ですので、クレームは営業マンの努力次第でゼロに近づけることもできますし、クレームが起きても被害を最小限にとどめることができます。
営業マンが直面するクレームになる原因と対策は、次の4つになります。
1・リスクを甘くみている。
クレームになる原因は、ずばりリスクを甘くみていたからでございます。
「これぐらい大丈夫・・・」
「まだ間に合う・・・」
「ちょっとぐらい手を抜いても・・・」
営業マンだって人間ですから、すべてにおいて完璧に仕事をこなすことは無理かもしれません。
ですが、あなたが「これぐらい大丈夫」とリスクを甘くみたことこそ、お客さんにとっては重要なファクターであり、のちにクレームとなってしまうのです。
明日すぐメールすれば大丈夫だろう。さて、今日はもう帰ろう。
と軽く考えていた1通のメールこそ、お客さんが夜遅くまで待っていたメールかもしれません。
「今日中に提出」も、「明日の朝までに提出」も、どちらも大差ないかもしれません。
ですが、ことと状況によっては、その差が死活問題になります。
クレームが発生してしまったとき、もしかしたら「これぐらい大丈夫」とリスクを甘く見ていませんでしたか?
あなたが「これぐらい大丈夫」と思ったことこそ、「大丈夫な訳がない」と自分を言い聞かせることが必要でございます。
2・初期対応が遅い。
また営業マンの初期対応が遅いと、クレームの原因になってしまいます。
お客さんから問い合わせが来た段階では、まだクレームとは言えない、かわいいボヤだったかもしれません。
ですが、ほんの少し初期対応が遅れてしまったがために、「どうしてすぐ対応してくれないの?」とお客さん心の中でクレームの炎が一気に燃え上がってしまうのです。
何度も携帯に電話したけど、どうしてすぐ出てくれないの!?
別の作業に集中しており、たまたま電話に出れなかっただけかもしれません。
ですが遅いか早いかの違いか、たったこれだけの差でクレームになってしまうのです。
営業マンはお客さんから不満の声を聴いたら、すぐに対応しなくてはいけません。
とは言っても営業マンができることって限られるじゃないですか。
営業マンは販売のプロではありますが、技術者ではありません。まして遠く離れたところにある商品を、一瞬で召喚できるマジシャンでもありません。
では営業マンがクレームが起きそうなその時に、できることは何でしょうか?
・・・それはですね、すぐにお客さんに連絡し、正しい情報・状況を伝え、安心してもらうことでございます。
イエス、お客様。
実はその製品は初期不良の可能性があり、ただいま症状をメーカーに確認しております。
本日中にはご回答できますので、もう少々お待ち頂けますでしょうか。
たった電話一本かける、それだけでもかまいません。
それだけで、どうしようもなく、不安でたまらないお客さんの心を安心させてあげられるのです。
3・当事者意識がない。
またクレームになってしまうとき、もしかしたら営業マンに当事者意識が欠けていたのかもしれません。
納品した商品や提供したサービスに不具合があったとき、担当している営業マンに当事者意識がないと、必ずと言っていいほどクレームになります。
納品した商品が微動だに動かない場合、お客さんは紛れもなく怒り心頭です。
ですがこの状況にもなって、「弊社の保証外です」、「対応外です」と平然と話す営業マンがいるのですよね。
もちろん、その発言をした数秒後、お客さんが憤慨されたのは言うまでもありません。
クレームの中には、営業マンに直接関係のない理由でクレームになることがあります。
取引業者が間違えて商品を届けることもありますし、お客さんも間違えて注文するときだってあります。
しかしいかなる理由であっても、お客さんから「なんとかして!」と助けを求められたときに、「俺?関係ないよ。」と冷たい態度をとってしまうと、余計にクレームになってしまいますよ。
営業マンに責任はないのですが、営業マンが当事者意識を持つことは大切です。
なぜならお客様は商品やサービスを買っているように見えて、実はあなたそのもの、あなたという人間を買っているからですよ。
そうね、1億円の設備、かわい君を信頼して買いましょう。
い、イエス・・・お客様・・・涙でお客様のお顔が見えませぬ・・・。
営業マンが当事者意識を持つことで、お客さんの気持ちを汲み取り、よりきめ細やかな対応ができ、クレームを未然に防げるのでございます。
4・信頼関係がない。
そして最後に、クレームが発生してしまうのは、営業マンとお客さんの間に信頼関係が築けていないことが原因でしょう。
お客さんと信頼関係がないと、ささいなミスでも大きなトラブルに発展してしまいます。
・見積書の提出が遅かった。
・届いた商品が思っていたのと違う。
・営業の対応が気に入らない。
どのお客さんにも同じ対応をしているのに、不思議と特定のお客さんからクレームが起きてしまうのは、まさに信頼関係ができていないことが原因です。
信頼関係がない状態では、よい取引はできませんし、継続的に営業をすることもできません。
ですので、まずやるべきは営業して売上を上げることではなく、お客さんと信頼関係を築くことでございます。
イエス、お客様。先日お問い合わせ頂きました件、資料とサンプルをお持ち致しました。
お客さんと信頼を築く前に強引に営業をかけてしまうと、その後クレームになるリスクがございます。
売上が欲しいならばこそ、しっかりとお客さんと信頼関係を築くことが先決です。
もしクレームになってしまったら、どう対応する?
なるほど、営業でクレームになってしまう原因は分かりました。
ですが、いざクレームになってしまったときは、どう対応したらいいのでしょうか。
クレームになってしまったときは、焦らず次のステップで対応すれば大丈夫でございますよ。
まずは誠意を込めて謝罪。
クレーム対応で最も大切なのは、謝罪でございます。
とにかく謝りましょう。詫びましょう。許しを請いましょう。
全神経を集中させ謝罪し、あなたの精神をお客さんのマインドとシンクロさせ、お客さんの心情を理解するのです。
そして、謝りましょう。
申し訳ございませんでした。
クレーム対応の9割が、この謝罪で決まります。
もちろん、自分をかばう言い訳やフレンドリーな謝罪は厳禁でございますよ。
▽無意識のうちに「言ってはいけない一言」を使うのは厳禁です。
できる限りの対応で、最善を尽くす。
謝罪し、お客さんの許しを頂けたら、持てる力すべてを振り絞って、できる限りの対応で最善を尽くしましょう。
商品がまだ届かないのなら、急いで届けましょう。
届けた商品に納得ができないのでしたら、納得のいく商品を探しましょう。
営業の対応がお気に召さないのでしたら、心を入れ替えて出直しましょう。
クレーム対応で「これぐらいでいいかな・・・」と手を抜いてはいけません。
ここで手を抜くと、失った信頼を二度と取り戻せませんよ。
アフターフォローを欠かさない。
謝罪し、できる限りの対応をして、お客さんも納得して頂いても、まだクレーム対応は終わっておりません。
一連の対応が終わったら、必ずアフターフォローをしましょう。
「その後いかがですか?」
「問題ありませんか?」
「何かあれば、何なりとおっしゃってください。」
クレーム騒動があって、声をかけにくいお客さんかもしれませんが、お客さんを気遣う一言は必ず必要でございます。
なぜならアフターフォローがないと、あなたの信用が失われてしまうからです。
親切に対応してくれたのは、クレームのときだけね。
お客さんはシビアに営業マンのことを観察されております。営業マンの心理など、お手の物でございますよ。
ですから、クレーム対応が終わったと思ったら、必ずアフターフォローをしましょう。
ただし謝罪してはいけない場合も。
しかしながら、世の中には謝罪してはいけないクレームもあるのでご注意して下さいませ。
それはクレームをすることで、
・お金をもらおう。
・取引を有利に進めよう。
・有利な立場に立とう。
と思っているお客さんもいらっしゃるからであります。
も、申し訳ございません・・・。
じゃあ、今月の請求金額、ゼロでいいでしょ?だって今、あなた謝ったじゃない。
広い世の中には、「え?」「はい?」「まさか?」と理解できない論理を平気で押し通す方もいらっしゃいます。
クレームの質を見抜くことが必要でございます。
まとめ:クレームの原因を解明し、しっかり予防しよう!
営業マンが経験するクレームの原因は次の通りでございます。
【クレームの原因】
1・リスクを甘くみている。
2・初期対応が遅い。
3・当事者意識がない。
4・信頼関係がない。
【クレームの対応方法】
1・誠意をもって謝罪する。
2・できる限りの対応で、最善を尽くす。
3・アフターフォローを欠かさない。
4・ただし謝罪をしてはいけない場合もある。
営業の仕事をしていれば、必ずクレームに出会うことでしょう。
クレームの中にはあなたと直接関係ないものもあり、一見クレームは防ぎようもないことにも感じられます。
ですがクレームをよく観察してみると、クレームの中には必ず原因がございます。
クレームになる原因を知り適切な対応をすることで、あなたのクレームは劇的に減るでしょう。
ぜひ今後の営業にお役立て下さいませ。それでは、また!
▽「なんとなくヤバイ・・・」と思ったら、直感に従ってクレームを防ぎましょう!
▽クレームで契約を切られたときの対応は、こちらでございます。