こんにちは、営業代行の河合です。
営業の最大の難関は、「クロージング」ではないでしょうか。
クロージングとは、商談をまとめてお客様にご購入(ご契約)頂くことです。
新規飛び込みをいくらやっても、クロージングが上手くいかなければ、売上は微動だに増えません。
私も新人営業マン時代には、このクロージングに大変苦労しましたが、それでも試行錯誤するうちに、クロージングのコツに気がつきました。
そこでこの記事では、10年もの営業キャリアの中で磨いてきた、クロージングのコツについて伝授させて頂きます。
口下手な営業マンでも契約が取れる、最強のクロージングでございますよ。ぜひ最後までご一読くださいませ。
Contents
営業における、クロージングで最も大切なこと。
クロージングを成功させるには、いくつかのコツがあります。
・・・ですが、そのコツは言ってしまえば、小手先のテクニックなのですよ。テクニックだけ覚えても意味がありません。
小手先のテクニックよりも重要なのが、クロージングの基本となる考え方でございます。
なにごとも基本が大切です。
営業も基本となる考え方をしっかり学ぶことで、売上を伸ばしていくことができますよ。
お客さんの背中をそっと押してあげるだけ。
クロージングをするときに肝に銘じて頂きたいのが、クロージングは「お客さんの背中をそっと押してあげるだけ」ということです。
・契約を迷っている
・判断がつかない
・決定打が欲しい
購入を迷っているお客さんの背中を、そっと押してあげるだけでいいのです。それだけであなたのクロージングは、おもしろいように成功するでしょう。
よくある間違いとして、買って欲しい気持ちが爆発して「買って買って攻撃」をしてしまうことですよね。
どうしても買って欲しいから、つい「買って下さい!」を連呼してしまうのです。
「買って下さい」を連呼すると、お客さんとの距離はみるみる遠くなり、契約どころではありません。
クロージングで失敗すると、下手すれば取引そのものがなくなる危険もあります。
「買って下さい」と言われても、そもそも買う理由がなければお客さんは買ってはくれません。
だからこそ、買うべき理由を明確に示し、買うメリットを優しく教え、そして最後にそっと背中を押して契約に踏み切らせてあげるのです。
イメージとしては、優しく断崖絶壁までお客様を案内し、「この先に飛び込めば、お得がたくさんありますよ」とささやいて、お客さん自らダイブして頂くイメージでしょうか。
この断崖絶壁がお花畑に見えてきたわ。
ありがとう、私、いくね、うふふ。いやっほ~~い・・・・(ダイブした)
イエス、お客様。ご契約、ありがとうございます。
大切なのは、お客さんが自ら納得して、自らダイブすることです。営業マンはそのお手伝いをしているだけです。
クロージングで大切なのは、「お客さんの背中をそっと押すだけ」。
これ、どんなときも忘れてはいけませんよ。
▽そっと背中を一押しするのに、多くの言葉はいりません。
口下手な営業マンでもできる、最強のクロージングのコツ。
ではクロージングの基本となる考え方を学んだところで、次はクロージングのコツについて伝授させて頂きます。
口下手な営業マンでも契約が取れる、最強のクロージングのコツは、次の3つが焦点になります。
1・誰よりも誠実であれ。
まず1つ目のコツは、誰よりも誠実であることです。
・お客さんとの約束を守る。
・清潔感のある身だしなみ。
・丁寧な言葉つかい。
これらは基本的なビジネスマナーでもありますが、律儀にを守ることで「誠実な人」と印象付けることができます。
クロージングで「誠実さ」が大切なのは、お客さんは商品を買っているようで、営業マンを買っているからです。
ほら、よく言うではありませんか、「営業は自分を売れ」と。
これは上司の口うるさい小言ではなく、営業の本質をついた格言なのですよ。
どんなにいい商品でも、あなたが不誠実な営業マンなら、お客さんはあなたから商品を買おうとしません。
あなたのクロージングを断って、別の営業マンから買ってしまうでしょう。
営業マンに求められる仕事は、ぺらぺらしゃべる営業トークではありません。
清潔感ある身だしなみ、気持ちのいいビジネスマナー、そして丁寧な言葉使い。これらを持って、お客さんに安心感を与えることなのですよ。
お客さんから不安な心を取り除き、身も心も安心して頂かなくては、売れるものだって売れません。
クロージングを成功させるためには、ほかの誰よりも誠実な営業マンになることが必要です。
小手先の営業トークを学ぶより、まずは誠実な営業マンになりましょう。
▽誠実さをPRするには、身だしなみに気をつける必要があります。
2・お客さんの欲しいもの(理由)を徹底して考えろ。
クロージングを成功させるためには、お客さんの欲しいもの(理由)を徹底して考えることが必要です。
よろしいですか?「どうやったら買ってくれるか?」ではありませんよ?徹底して考えるのは、「お客さんの欲しいもの(理由)」ですから。
言ってしまえば、「売れる方法」をいくら考えたところで、それが欲しくない人は逆立ちしても買わないですから。
冷静に考えれば、極めて当たり前の事実でございます。
だから大切なのは、「お客さんは何が欲しいのか」、「どうして欲しいのか」、を徹底して考えることです。
あなたのお客さんは、
・安い商品
・すぐに手に入る商品
・高くても長く使える商品
どれがお好みでしょうか。
お客さんの欲しいものが分かっていれば、クロージングは8割成功したようなものでございます。
あとはお客さんの好みに応じて、商品を選定・カスタマイズすれば、お客さん自ら「欲しい!」と言ってくれます。
お客さんの欲しいものを知るには、ヒアリングが大切です。
商品の説明をするよりも、「お客さんの話をよく聞け」、ということですね。少し口うるさい営業トークを封印し、お客さんの話をよく聞きましょう。
▽お客さんの課題を聞き出すには、ヒアリングのコツが必要です。
3・誰が欲しいのか、見極めろ!(ターゲットの選定)
クロージングを成功させるには、その商品が「誰が欲しいのか」見極める必要があります。
誰が欲しいのか見極めて、本当に欲しい人にだけクロージングをします。
つまり、「やたらめったにクロージングをしない」、ということです。
誰が欲しいのか見極めて、ターゲットを選定する理由は、クロージングに失敗したときのリスクが大きすぎるからです。
クロージングはもろ刃の剣で、成功すれば売上になりますが、失敗すると、下手すれば取引停止になるリスクもあります。
クロージングに熱が入りすぎて言葉がきつくなってしまうと、それが引き金となり、お客さんとの関係が壊れる可能性があります。
クロージングの失敗の影響は、取引停止にまでにならなくても、
・強引な営業をしてくるヤツだと思われてしまう。
・「売込まれる!」と警戒され、見込み客を逃してしまう。
・的外れな提案をすることで、ダメな営業だと思われてしまう。
今後の取引を考えると、かなり痛い傷を負ってしまいます。
ですので、クロージングは慎重に相手を選びましょう。
クロージングのターゲットを選ぶときは、お客さんの本気度を確認することが大切です。
お客さんの本気度を推し量るには、
この商品、本当に欲しいですか?もし希望通りなら、買いますか?
ストレートボールを投げるに限ります。
ストレートな質問を投げかけられると、つい本音をしゃべってしまうものです。
・・・え?いや、ちょっと聞いてみただけよ。
クロージングは、ターゲットを絞ってやるべきです。
本当に買ってくれそうな人を選んで、じっくりクロージングすべきです。
売上欲しさに手当たり次第クロージングをかけると、手痛い失敗をすることになりますよ。
注意!クロージングでやってはいけないこと!
クロージングのコツを解説させて頂きましたが、コツを実践するよりも大切なことがあります。
それはクロージングで地雷を踏んでしまうこと、つまり、「やってはいけないことを、やってしまうこと」でございます。
せっかくキレイにクロージングをしても、地雷を踏んだだけで、すべてが吹き飛んでしまいますよ。
断る理由をすべてつぶしてはいけない。
クロージングでやってはいけないのは、お客さんの断る理由を全てつぶして、逃げ道をなくすことです。
売りたい気持ちが強くなると、お客さんの断る理由をつぶしがちです。
しかしその先に待っているのは、予想できなかったお客さんの反撃なのですよ。
完璧なほど美しくクロージングした(「言いくるめた」ともいう)と思っていても、後日お客さんからクレームとして反撃が来るときがあります。
お客さんを追い詰めても、いいことは全くありません。
クロージングの場では言いくるめられたお客さんも、はたと冷静になるときが来ます。
・・・あれ?よく見たら、これ全然お得じゃないわ。
何よ、あの営業マン、都合のいいことしか言わないのね。
断る理由をつぶしまくって、その場をやり過ごしても、お客さんからの信頼は獲得できません。その結果、長い取引には結び付きません。
それよりも逃げ道をたくさん用意してあげて、わざと逃がしてあげる(手のひらでころがす)ことが大切です。
じっくりじっくり検討して、すべて納得してから契約してもらった方が、お互い気持ちがいいものですし、信頼関係も生まれます。
その場ですべて決める必要はありません。じっくり攻めましょう!
▽クロージングはわざと断られるのも大切です。
同業他社の悪口を言うこと。
クロージングのシーンで、同業他社の悪口を言うことは厳禁でございます。
いや、気持ちは分かりますよ。本当に質の悪い同業他社だっていますしね。
しかしですよ、その同業他社はお客さんからすれば、ビジネスパートナーな訳でありますよ。
業務に必要なモノを調達し、長い付き合いで信頼関係だってある訳です。
あなたにとっては、同業他社はライバル。でもお客さんにとっては、同業他社はビジネスパートナーですからね。
パートナーの悪口を言われて気持ちのいい人なんて、この世にはおりません。
▽「言ってはいけない言葉」をうっかり使ってませんか?
まとめ:クロージングはそっと背中を押すように。
営業でのクロージングは、テクニックに走りがちですが、その必要はありません。
基本に忠実に、誠実に対応することが何よりも大切です。
1・クロージングは、お客さんの背中をそっと押してあげるだけ。
2・誰よりも誠実であれ。
3・お客さんの欲しいもの(理由)を徹底して考える。
4・誰が欲しいのか、見極める。ターゲットを選定する。
5・断る理由をつぶさない(逃げ道を用意する)
6・同業他社の悪口を言わない。
クロージングは営業の最大の関門でございます。ここを通過できねば、これまでの苦労が水の泡となってしまいます。
しかしクロージングでは、無理な営業トークは厳禁です。
せっかく育てた案件を逃すばかりか、お客さんから「強引な営業マン」とラベルを貼られてしまいます。
ですので、クロージングは「お客さんの背中をそっと押すだけ」でいいのです。
誠実な対応で安心感を与え、お客さん自ら「欲しい」と思わせる環境を作ることこそ、最強のクロージングのコツです。
クロージングはお客さんの背中をそっと押すだけ。お客さんを愛と優しさで契約まで導いて差し上げましょう!
ぜひ素敵な営業を。それでは、また!
▽相見積もりのクロージングも、恐れることはありません。
▽クロージングでは断られてからが勝負です。
▽契約欲しさに「ウザイ営業」になってはいけませんよ!