こんにちは。営業代行の河合です。
一般的に「営業に向いている性格」と言えば、
・社交的である。
・トークがうまい。
・行動力がある。
・清潔感がある。
・押しが強い。
などでしょうか。
確かにこれらの性格も、営業に向いております。
ですが、営業に向いている性格はこれだけではありません。
それがよく分かるのが、「小さい子供の性格」です。
小さい子供は生まれながらの営業センスで、親(大人)たちから数々の条件を引き出します。子供は生まれながらにして、営業センス抜群なのです。
誰しも昔は営業センスのある子供だった。
つまり営業センスは誰もが持っている、ということ。
この記事では営業に向いている性格について解説します。
オレ、営業に向いてないわ・・・(絶望の悲しみ)
という方もどうぞご安心ください。
あなたの心の中にも営業の素質は必ずあります。
Contents
小さい子供は交渉が上手い!持って生まれた営業センスがすごい!
いつも思いますが、小さい子供ってすごく交渉が上手いですよね。
営業のプロの目線から見ても、子供は交渉が上手いなと思います。
子供「ママ。お菓子ちょうだい!」(初期アプローチ)
ママ「今日はもう食べたでしょ!」(NG)
子供「やだ、まだ食べてないよ!」(再アプローチ)
ママ「いや、さっき食べたでしょ!?」(NG)
子供「やだ、まだお腹すいてるもん!」(論点のすり替え)
ママ「しょうがないね・・・じゃあ、ゼリー1個だけね!」(成約)
子供「ぐししし・・・」
何気ない育児の一コマ。しかし営業目線で見ると、ものすごい交渉のテクが盛り込まれているのが分かります。
小さい子供は営業がとにかくうまい。
営業に悩んだときは、彼らを参考にすると学べるものが多いですよ!
営業に向いている性格・向いていない性格とは?
営業で結果を出す人には、色んな性格の人がいます。
ですので、
「こんな人が営業に向いている!」
「こんな人は営業に向いていない!」
とは断言できません。どんな性格でも、その性格にあった営業スタイルがあります。
しかし今から挙げる性格は、どの営業マンにも当てはまることです。
営業マンによってやり方は違いますが、どの営業マンもこれらを抑えているのが共通してます。
1・可愛がられる、許される人間関係を作っている。
営業に向いているのは、
・お客さんに可愛がられる
・失敗しても許される関係
が作れる人です。
お客さんに可愛がられると、優先的に注文してくれたり、失敗しても許してくれたりと、本当にメリットが多いですよね。
営業は一生懸命やればやるほど、失敗の数も多くなるもの。
ですがミスをしても、お客さんから「可愛がられる営業マン」だったら、不思議とそのミスが許されるのですよ。
これが反対に、
・お客さんに可愛がられない。
・ミスしたら、責任を厳しく追及される人。
でしたら、たった1回のミスで「取引終了」となりかねません。
さらに恐ろしいのは、1回でも「許されない」経験をすると、ミスが怖くなってリスクが取れなくなること。
リスクが取れないのは、営業マンとして致命的です。
目の前にビジネスチャンスがぶら下がっても、リスクが怖くてダッシュができませんから。
ですので、「お客さんから可愛がられる性格」は、すごく営業に向いております。
親に可愛がられる子供は、何度失敗しても最後は許されます。
同様にお客さんから可愛がられる営業マンは、無敵スターをゲットしたように強いのです。
2・お客さんに一生懸命アピールできる!手抜きしないで、熱弁できる!
営業に向いている人は、
・営業トークが上手い、ぺらぺらしゃべれる人
・逆に口下手で物静かだけど、お客さんの心をつかむのがうまい人
など言われています。
ですが本当のところは、どちらでもいいのです。どちらの性格でも、それぞれの営業スタイルに合わせて売り込めばいいのです。
なぜなら営業マンにとって重要なのは、「一生懸命、アピールできるかどうか?」だから。
一生懸命にアピールできる人こそ、営業に向いています。その熱意がお客さんに伝わるからです。
新人営業マンはベテランに比べ、スキルも知識もありません。
ですが、「新人営業マンだから売れないのか?」と言われれば、違いますよね?
ろくにスキルも知識もないのに、不思議と契約をとってくる新人営業マンは多いものです。
では、契約が取れる新人営業マンにあるモノは何か?
・・・それが「熱意」です。
・一生懸命に熱弁する。
・なんとか役に立とうとするがむしゃらさがある。
・お客さんのことを本気で考えて、提案している。
とにかく一生懸命なんです。
できる人から見れば、不器用な商談かもしれませんが、火傷するほどに熱心です。
私も新人の頃は、今考えると、かなり恥ずかしい営業をしていました。
ですが、とにかく一生懸命でした。
商品のことが分からないなりにも、一生懸命売ろうとして「熱弁」をします。
帰社して調べるのも必死でしたし、見積出すのも、常に本気でした。
この熱意がお客さんにも伝わったのでしょう。商品知識もセールストークもゼロでしたが、熱意で新規口座を勝ち取れましたよ。
やはり、人の感情を動かすのは、「熱意」なのです。「技術」では人は動きません。
「熱意の重要性」をよく表しているのが、小さい子供です。
彼らは上手にしゃべれないのに、自分の要求を必死に伝えようとします。
ひたむきな姿に親は、胸をキュンキュンさせ、一生懸命彼らの言葉を聞こうとします。
営業に向いているのは、営業トークが上手い人でもなく、口下手で物静かな人でもありません。
お客さんの為に、一生懸命「熱弁」できる性格の人が向いているのです。
3・ターゲット選定が上手い!
営業に向いている人は、ターゲットを選ぶのが本当にうまい。
担当している顧客の中から、売上が上がりそうな顧客を選び、労力を集中させます。
100件担当している顧客がいれば、その中の2、3件を徹底して営業します。
だから売上が上がる。営業すれば買ってくれそうなターゲットを選んでいるから、売上が上がるのです。
これも見習うべきは、小さい子供です。
小さい子供は、すべての大人に甘えているようで、じつは違います。
数ある大人の中で、甘やかしてくれる人を早々に見抜き、その人を集中的に攻めているのですよ。
とくにターゲットにされやすいのは、「若くてキレイなお姉さん」ですよね。
小さい子供はDNAに深く刻まれているのか、キレイなお姉さんを見かけると反射的に甘えます。
ですが反対に、こわもての強そうなお兄さんのところには近づきません。
・・・素晴らしいターゲット選定センスですね・・・
小さい子供は、素晴らしい営業センスのある営業マンと言えます。
「選択と集中」
私たち営業マンも、彼らを見習わなくてはいけません。
4・お客さんの要望によく気がつく。いいと思ったことは、ためらいなく実行できる。
営業に向いている人は、お客さんが欲しいモノ、して欲しいコトによく気がつき、実行するのが早いです。
「ためらいなく実行できる。」
そんな人は営業に向いております。
ですが営業マンの中にはいらっしゃいませんか?
「あ、これやった方がいい!」
と思っても、それを実行に移すまでに時間がかかってしまう方は。
周りの目が気になったり、自分に自信がなかったりして、二の足を踏んでしまうのですよね。
ですが二の足を踏んでしまうと、みすみすチャンスを見逃す結果に。これでは「営業に向いている」とは言えません。
しかしこの点、小さい子供には本当に迷いがありません。
何のためらいもなく、「いいと思ったこと」を実行できる力があります。
例えばお手伝い。幼稚園の先生が、
「誰かお手伝いしてー!」
と一声かけたら、その瞬間に園児がわらわら集まってきて、お手伝いの争奪戦になります。
お手伝いの争奪戦がはじまるのは、「一番先にお手伝いすれば、先生の好感度が上がるから」と小さな体にDNAが刻まれているから。
小さい子供は生まれながらにして、営業センスがあるのです。
これは我々大人が園児に頭を下げて、営業研修してもらいたいレベルですね。
二の足を踏まないで、その瞬間にダッシュできれば、チャンスをつかむ確立はグーンと上がります。
5・気持ちの切り替えが早い。失敗しても、すぐ次の仕事に向かってダッシュできる。
営業に向いている人は、気持ちの切り替えが早い。
今さっきまで怒られていたのに、すぐ次の仕事に向かって走り出します。
私は営業を長年やってきて思うのは、営業マンは「失敗を恐れた時点で、アウト」ということ。
営業マンの目的は、「売上を伸ばすこと」であり、「売上の維持」ではありません。売上の維持だけなら、営業マンは必要ありません。
しかし売上を伸ばすことは、リスクが伴います。
なぜなら、常に挑戦しないといけないから。挑み続けないと、売上は上がらないのです。
挑戦とは、リスクをおかすこと。紙一重で失敗し、自分が傷つくかもしれません。
だから挑戦の多い営業マンは、失敗も多い。
売上の多い営業マンは、隠れた失敗も多いものです。
これは間違いありません。
失敗の多い営業の仕事だからこそ、1つ1つの失敗に囚われていたら、長く続けられません。
1つの失敗に囚われたら、鬱(うつ)になってしまいます。
これも見習うべきは、小さな子供のタフなメンタルです。
「何度言ったら分かるの?ご飯の前におやつを食べないよ!」
何度怒られても立ち上がる。いえ、ケロッと忘れるメンタリティ。
彼らは怒られても、すぐに次の1歩を踏み出します。
だから成功するのです。1つの失敗に囚われず、挑戦し続けるからおやつを勝ち取るのです。
「失敗しても、次の瞬間には水に流して、次の案件に動ける!」
このような人は、間違いなく営業に向いています。
6・断られてもへこまない。食い下がって交渉できる。
1度や2度お客さんに断られても、食い下がって、自分の要求・主張を出来る人は、営業に向いています。
営業で1回、2回断られるのは、「当り前」ですから。
当たり前すぎて、1回の営業でとんとん拍子で交渉が進む方が、「罠でもあるの?」と警戒してしまいます。
営業は断られてからがスタートです。そこがスタート地点なのですよ。
いりません!
わ、分かりました・・・。では、ごきげんよう・・・
で、商談を終了していたら、それは「食べていけない」というものです。
ですので、「いりません」と断られても、別の角度からの再アプローチが大切です。
たった一度断られたぐらいで「はい、そうですか」を繰り返しては、焼き畑農業のような新規営業になってしまい、やがて行き詰ります。
一度断られた顧客を再アプローチするときのポイントが、「代替案(論点のすり替え)」です。代替案を準備することで、別の角度からのアプローチができます。
これも見習うべきは、小さな子供の行動です。彼らは日常的に、誰から教えてもらう訳でもなく、「再アプローチ(論点のすり替え)」を駆使します。
子供「お菓子食べたい!」(初期アプローチ)
ママ「今日はもう食べたでしょ!」(NG)
子供「やだ、食べてない!食べたいよう!」(再アプローチ)
ママ「さっき食べたでしょ!?」(NG)
子供「やだ、まだお腹すいてるもん、食べたい!」(論点のすり替え)
ママ「・・・じゃあ、ゼリー1個ね・・・」(OK)
というやり取りは、完全に「再アプローチ(論点のすり替え)」ですからね。
いつの間にか、
「お菓子が食べたい」→「まだお腹すいているから、何か食べたい」という要求に変わり、
「ゼリーなら、カロリー低いからいいかな」
と論点をすり替えて、見事ゼリーを勝ち取っているのです。
子供たちの断られても食い下がって主張する姿勢。これこそ、営業マンは見習うべきではありませんか?
7・謝るときは、素直に謝ることができる。
ミスしたときにいい訳ばかりして、営業トークで逃げ切る営業マンは、営業には向いていない。
ミスしたら潔く謝ることができる営業マンは、営業に向いている。
なぜか?それは営業にとって大切なのが、信用と信頼だからです。
私も営業をやっていて、これほど重要だと痛感したことはありません。
お客さんからの信用・信頼を勝ち取るには、営業マンの「誠実さ」が必要です。
そのためにはミスしたときに、素直に謝ることが大切です。
ミスをしたときに、
・いい訳して逃げたい
・責任逃れをしたい
という気持ちは、よく分かります。
ですがそれをやってしまうと、営業マンとして1番大切な信用・信頼を失ってしまうのです。
ミスしてもいい訳しないで、しっかりと謝罪し、説明責任を果たせる人こそ、営業に向いているといえます。
素直に謝罪するのは、小さな子供の得意とするところ。
「ごめんなさい」が言えずに責任逃れする大人とは対照的に、小さな子供はすぐに謝ります。悪いと思ったら、すぐに謝ります。
だから子供は失敗しても許されますし、その後の関係にしこりを残しません。
8・理不尽な要求でも、平然と主張できる。
そして最後に、営業に向いている人は、これができる人です。
それは「理不尽と思う要求でも、平然とお客さんに主張できること」です。
営業をしていると、心が痛む商談を経験することもあります。
例えば値上げ交渉。
値上げの理由が、「生産が縮小するから」という理由ならば、世間一般的に考えて、道理に叶ってるとは思いません。
なんで生産縮小して価格を上げるの?それはメーカーの都合で、私たちに関係ないじゃん。
いやしかし、これには業界の深い理由がありまして・・・。生産縮小するから採算が取れなくて・・・、メーカーも苦しい訳でして・・・もごもごもご・・・
・・・おっしゃる通り、完全にメーカーの都合による値上げなのですが・・・
値上げの理由に筋が通っていなくても、我々営業マンはお客さんに、「値上げです!」と、主張しなくてはいけない時だってあります。
理不尽と感じる内容でも主張をしなければ、取引の主導権が「お客さん」になってしまいます。
お客さん主導での取引を続けていると、売っても利益が出ない。
「売るだけ無駄」という状態になってしまうのです。
利益が出ない状態になると、営業マンは、会社での居場所がなくなってしまいます。
営業マンはお客さんに尽くすべきですが、それ以前に自分のポジション(会社)がなければ仕事ができません。
理不尽な要求をして心を痛めた時は、ぜひ小さい子供を思い返してみましょう。
彼らは理不尽な要求でも、平然と主張します。しかも天使のようなかわいい顔で。
子供「ママ、ボクもうお腹いっぱいなの・・・」(主張)
ママ「そう、ごちそうさまね」(OK)
子供「ママ、なんかお菓子食べたい!」(理不尽な主張)
ママ「え?お腹いっぱいなんでしょ!?」(NG)
子供「やだ、なんか食べたいよー!昨日もご飯食べたのに。」(正当性の主張)
ママ「じゃぁ、ゼリー1個だけだよ!」(OK)
もちろん、ここまで筋の通らない要求をしたら、ビジネス界ではすぐに取引停止となるでしょう。
ですがこれぐらいの「心意気」は必要ではないでしょうか。
なにごとも言ってみなくてははじまりません。
思い出して欲しい。誰もがみんな営業に向いている性格だったことを。
営業に向き不向きはあるの?と言われたら、「ある」と答えます。
もちろん、
・社交的である。
・トークがうまい。
・戦略的な商談セッティングがうまい。
などの性格も営業の向き不向きに関係します。
ですが営業に向いている性格でもっとも分かりやすいのが、小さな子供のような純粋な性格です。
・人懐っこく、「いい!」と思ったことはためらいなく実行できる。
・悪いと思ったらすぐに謝るし、可愛がってくれる人を見つけるのがうまい。
このような性格は、間違いなく「営業に向いている」といえるでしょう。
俺、営業に向いていないかも・・・
と嘆いている方にお伝えしたいのは、「誰もが昔は交渉のうまい、小さな子供だった」ということ。
「営業に向いていないかも・・・」と思っても、そんなあなたも昔は交渉のうまい子供だったのですよ?
意外と営業センスは、我々人間のDNAに深く刻まれているのかもしれませんね!
大人になるにしたがって、社会の目を気にしたり、背負う責任から身動きが取れなくなることはあります。
ですが思い出してください。まだあなたが純粋な子供だったときのことを。
忘れていたピュアな気持ちこそ、営業に欠かせない素質です。
まとめ:営業に向き不向きはあるが、誰もが素質を持っている。
営業に向いている人の性格は、次の8つです。
1・可愛がられる、失敗しても許してもらえる。
2・一生懸命アピールできる、手抜きしないで熱弁できる。
3・ターゲットの選定が上手い。売れると思ったら、一気に責められる!
4・お客さんの要望によく気が付ける。いいと思ったことは、躊躇なく実行できる!
5・気持ちの切り替えが早い。
6・断られてもへこまないで、食い下がることができる。
7・謝るときは、素直に謝ることができる。
8・理不尽な要求でも、平然と主張できる。
営業マンには口下手な人もいれば、よくしゃべる人もいます。
しかしどの営業マンにも共通して言えるのは、上の8つの性格です。これは間違いなく。
そしてこの性格は、誰もがもっているものです。
小さな子供を思い出して見てください。誰に教えられた訳でもなく、彼らはいとも簡単に交渉をまとめ、大人から戦利品を勝ち取ってるじゃないですか。
営業のセンス・営業に向いている性格とは、誰もが持っていて、DNAに深く刻まれているもの。
コツさえ抑えれれば、誰にでも営業で好成績が残せるチャンスがあります。
「営業に向いていない…」と諦める必要はありませんよ。