こんにちは、河合商事の河合です。
無口・無表情・不愛想の3冠王として生きてきた私。うっかり営業になってしまったので、それはそれは苦労しました。
「営業は誰でもできる」「未経験OK」と甘い言葉とは裏腹に、営業は厳しい世界です。
とくにトーク。しゃべれなければ何もはじまりません。
これは口下手にとって、非常に過酷な環境です。
「口下手でも営業できる!」とのノウハウもありますが、磨かれた営業トークがあって困ることはありません。
いや、口下手でもトーク力はしっかりと身につけるべきでしょう。
ではどうやってトーク力を磨くのか?口下手でもトーク力を磨ける方法はあるのか?
この記事では長年、無口・無表情・不愛想として生き、そして営業代行の会社を設立した私が解説していきます。
持って生まれた素質に頼らないロジカルな方法なので、再現性は折り紙付きです。
Contents
トップセールスの営業トークは何が違うのか?
トーク力を磨き、高めるには、トップセールスの分析が有効です。
トップセールスには売れるべき理由があり、それは営業トークも同じ。
彼らのセールストークを分析してみると、次の共通点があることに気が付きます。
体系立てられた、分かりやすい説明。
トップセールスの営業トークは、非常に整理され、わかりやすい説明です。
だからこそ、顧客は納得し、安心するのですよね。
「整理された」「わかりやすい」をもう少しかみ砕くと、それは
「体系立てられた説明」
とも言えます。
つまり話が散らからず、論理的に筋道が立った説明である、ということですね。
整理され、端的な説明。話が散らからない説明は、意外と難易度が高く、商談で苦戦する営業も多いはず。
さっきと同じ説明を繰り返してしまった!!
言ってる意味が自分でも分からなくなってきた!!
こうして頭の中がホワイトアウトし、脱線したまま帰らぬ営業となってしまうのでした・・・。
たとえ話のチョイスが絶妙。
トップセールスの営業トーク、きらりと光るのはたとえ話のチョイス。
同じ商品説明をしているはずなのに、彼らの営業トークはたとえ話が絶妙です。
それゆえ顧客はトップセールスの話に入り込み、警戒心がとけ、ついつい本心を話してしまうのですね。じつに羨ましい。
彼らは商談をしながら、どのたとえ話を持ち出すか、瞬時に判断し、絶妙なタイミングで、しかるべきたとえ話をトークします。
これは想像通りに難易度の高い技術で、営業初心者、口下手さんだと、
・たとえ話がまったく思い浮かばないで、沈黙。
・下手なたとえ話を切り出してしまい、沈黙。
という2大落とし穴に盛大にハマった方は多いはず。
言葉選びのセンスが光りまくり。
これは注意して聞かなければ、見抜けないかもしれません。
トップセールス、彼らのトークの言葉1つ1つを聞いてみてください。どれも言葉選びのセンスがよく、光っているはずです。
ネガティブなイメージのある言葉を避け、ポジティブな言葉を積極的に使っていることに気がつくでしょう。
ポジティブな言葉 | よい、高い、上がる |
ネガティブな言葉 | 悪い、低い、下がる |
どうしてもネガティブな言葉を使うときは、必ずポジティブな言葉に置き換えています。
悪い ⇒ よくはない
低い ⇒ 高くはない
下がる ⇒ 慎重な判断が必要な時期が続くが
同じ事実を伝えてますが、受け手の印象はかなりマイルドになっているかと思います。
トップセールスと話していて気持ちよく感じるのは、彼らが意図的にポジティブワードを活用し、居心地のいい空間を演出しているから。
これは簡単なようにみえますが、高度なテクニック。口下手さんがうかつに手を出すと、しどろもどろになるので要注意です。
営業トークは、文章を書くことで鍛えられる。
トップセールスが実践しているトーク力。頭で理解しても、実践は難しいでしょう。
なぜなら理解だけでなく、繰り返し訓練しなければ自分のモノにならないからです。
しかしいきなり商談の席で実践しようと思っても、失敗経験が積みあがるだけで効率的よくスキルが伸びません。
ではどうやって営業トーク力を磨くのか?
・・・その答えは、文章にあります。
とっさの一言ができなくても、文章ならじっくり考えられる。
トップセールスがトップたる地位にいられるのは、最適なトークをその瞬間に引き出せるから。
口下手さんはここが難しい。鍛えようにも、実践の場ではチャンスをつかめない。
そこで文章を活用して練習します。
文章ならとっさの一言をとっさに引き出す必要がありません。じっくり、自分が思いつくまで考えられます。
この「文章と向き合い、じっくりととっさの一言を考える」プロセス、じつはすごく大切で。
なぜなら、
・文章でとっさの一言の引き出しを作ることで、実践(商談)の場で思いつきやすくなる。
・とっさの一言を考える習慣が身に付き、一言を思いつく力が身につく。(その場でひねり出しやすくなる)
というメリットがあるからです。
つまり、実践(商談)で練習せず、文章で練習しよう、ということですね。
練習といえば「ロープレ」も大切ですが、ロープレは「練習試合」のようなもの。
練習試合だけ数多く参加しても、そもそも素振りのフォームが崩れてたり、筋力が足りなければ成績は伸びません。そういうことです。
文章で書けたことは、商談でも説明できる。
「商談でうまく説明できなかった。」という経験は、文章を書くことで解決できます。
なぜなら文章で書けたことは、商談でも説明できるからです。
「うまく説明する」とはつまり、「相手を納得させられた」ということ。これを文章で練習します。
文章で相手を納得させるには、型(テンプレート)があり、
・自己紹介(自分は何者なのか?)
・相手の課題の特定と共感
・どうしてそれが課題なのか、認識を共有する
・課題解決するには、どうしたらいいのか、説明する
・だから、どうするべきなのか、結論を述べる(クロージング)
というのが鉄板のテンプレートなのです。
・・・どうですか?トップセールスの商談の流れとドンピシャで当てはまると思いませんか?
文章を書くことは、つまり商談の練習をすることになります。
繰り返しになりますが、ロープレは練習試合。練習試合も大切ですけれど、自己練習はもっと大切。できるアイツは皆やっている自己練習です。
トーク力を磨く自己練習は、文章を書くこと。
文章で相手を納得させられる人は、しゃべらせても相手を納得させられます。
文章を書くことで、体系立てられた説明を練習する。
ここまで文章のポテンシャルについてご説明してきた中で、
「いや、俺だって、文章ぐらい書けるし・・・」
と内心思った方もいらっしゃると思っております。
しかしいざ書いてみると、・・・どうですか?説明があっちこっちに飛んで、着地したい結論にたどり着けず、迷子になるケース、ありませんか?
そうなのです、トレーニングを積まなければ、整理された文章は書けないのです。
文章を書くことで、体系立てられた説明スキルが身につきます。
AだからB、BだからC。つまりAはCになる。
文章で端的に説明するトレーニングを積むと、商談での説明も理論的で整理されたトークになります。
緊張もあいまって、
あれ?俺は一体なんの説明をしているのか!?!?
と説明迷子になってしまう方。
まずは文章を書いて、体系立てて説明するスキルを身につけましょう。
文章力は、スクリプト・スピーチ原稿にも活かされている。
トークと文章の密接な関係は、商談での営業トークだけではありません。
文章力が大きく関わるものとして、
・トークスクリプト(テレアポ・インサイドセールス・商談)
・スピーチ原稿(セミナー・説明会)
などがあります。
テレアポで成果を伸ばすには、スクリプトの存在が欠かせません。
売れる型(スクリプト)を使用することで、効率よくアポイントを量産できます。
スクリプト作成で必要なのは、トーク力はもちろん、それ以上に文章力です。
トークの流れを予想しながら、相手を納得させられる文章を書きあげます。
トップアポインターの使用するスクリプト。じつは高い文章力が支えているのです。
またセミナー、説明会での原稿も文章力が重要です。
セミナーに登壇してハキハキと話すスピーカーは、緻密な事前準備・練習を行います。
トークの練習を繰り返しながら、スピーチ原稿を修正し、磨き上げる。
そこに必要なのは、文章力。
トーク力が高いと思われるセミナー登壇も、じつは文章力に支えられている。
そんな裏側を垣間見ると、トーク力を文章で磨くこともご納得いただけるかと思います。
※完全に余談ですが、弊社のトークスクリプトも文章力を磨きまくることで、平均アポ率8.5%の実績を支えております。
まとめ:トーク力は文章で磨く。
トップセールスがトップたるには理由があり、それは鍛えられたトーク力があってこそ。
口下手でも売上を伸ばすことも可能ですが、トーク力があって困ることはありません。
トーク力を伸ばすには、文章を書くことが最適です。
・とっさの一言を文章でじっくり考えられる。
・文章で書けたことは、商談でも説明できる。
・文章を書くことで、体系立てられた説明スキルが伸ばせる。
相手を納得させられる文章の構成は、トップセールスの商談と同じ展開です。
よみやすい文章は、わかりやすい説明(トーク)と同じです。
文章とトークは共通しており、トークを伸ばすには文章を書くことが最適です。
口下手でトークに自身のない方。ぜひ文章を書きましょう。文書で相手を納得させる。
これを練習することで、あなたの文章力は飛躍的に伸びていきます。