こんにちは。営業代行の河合です。
「テレアポしたいのに、リストがない!!!」
これは切実な問題です。
なぜなら新規開拓がしたくてテレアポやっているのに、肝心の電話するお客様がいないのですから。
はたから見れば笑える光景でも、当事者からすれば生と死の狭間。一刻も早く打破したい状況です。
・・・ですが。
リストが足りないからといって、手あたり次第にリストをかき集めるのは愚策です。アリ地獄のようにリスト沼の深みにハマってしまいます。
ではどうしたらいいのか?
この記事では、とくにBtoB営業・法人向けテレアポで起こりがちな「リストが足りない」の問題について、対処法を述べていきます。
足りないのはリストの数だけではありません。問題の根っこはもっと深いのでございます。
Contents
なぜリストが枯渇する?必死にリストを集めるものの・・・。
テレアポをはじめる前は、眼前に広がる無数のリストに武者震いをしたはず。
・・・それなのに・・・
いざテレアポをはじめてみると、光よりも早く減っていくリスト。補充したそばから消化されていくリスト。
これは一体なんのマジックでしょうか?
・・・いいえ、これはマジックではありません。
とくにBtoB営業・法人向けテレアポでは、リストの枯渇と正直に向き合わなくてはいけないのです。
BtoBテレアポはターゲットが少ない。
思い出して頂きたいのですが、BtoB営業(テレアポ)の特徴です。
法人向けテレアポの特徴は、とにかくターゲットが少ないのです。
・業種、業界
・会社規模
・地域(訪問できるエリア)
・顧客が抱えている課題、ニーズ
などで条件を絞り込むと、驚くほどターゲットが少なくなります。
とくに地域を限定してのテレアポは、ターゲット数が非常に限られます。
もしテレアポ前に数え切れないほどのリストを見たとすれば、それは希望条件で絞り込む前の話でしょう。
現実的にニーズのある企業・取引できる企業で絞りこんでいくと、「たったこれだけ?」という数字になるのが法人向けテレアポのリストです。
リストの「数」だけ集めても意味がない。
リストが枯渇すると、リストを補充します。
十分なアポが取れていれば、リスト作成で心は乱れません。
しかしリストを補充するときにアポが想定より取れていないと、焦るのですよ。
そのため、ついやってしまいがちなんですよね。リストの「数集め」を。
ターゲットの少ない法人向けテレアポでも、リストの数を増やすことは可能です。
ただし、数だけ増やしたリストはまったく意味がありません。
アポさえ取れるなら、誰だっていい!
電話をかけている姿勢を上司に見せられるなら、どんな顧客でもいい!
上司を説得させるには、リストのボリュームが必要だ!
冷静な今なら、このようなテレアポがこっけいであり、意味がないことがすぐに分かるはず。
ですが人間、追い詰められると本当にやってしまうのですよね。(そのような状況、よく見てきました)
低品質のテレアポでいいなら、リストを増やすことは可能です。
しかし低品質のテレアポは非常に効率が悪く、アポ率が下がります。最悪、100件かけて1件も取れない・・・というケースにもなってしまいます。
あなたが欲しかったのは、リストの数ではなくアポだったはず。
ゴールを見誤ってしまうと、本来の成果は出ません。
テレアポのリストの「数」だけ集めても意味がないのです。
BtoBのテレアポでリスト枯渇を防ぐ方法。
そうはいっても、ターゲットが少ない法人向けテレアポ。どうやってリストを確保すればいいのか?
そのヒントになるのが、「農業」でございます。
1・テレアポは農業。リストを育てる。
数をこなすテレアポは、
・狩猟的
・焼き畑的
などと言われることがあります。
渡されたリストに架電していき、リストがなくなったら次のリストへ。リストが枯渇したら、次の商材へ。
たしかにターゲットが無限にある個人向けテレアポ(太陽光・光回線・ウォーターサーバーなど)では、次々にコールし続けることが成約につながります。
しかし法人向けテレアポはターゲットは限りありますし、コロコロと商材を変える訳にもいきません。
そこで大切になるのが、農業の考え方です。
種を蒔き、
水をやり、
肥料をやり、
じっくり育てて収穫する。
農業は種を蒔いてから、収穫するまでに時間が必要です。
しかし一度収穫までのスキーム(流れ)が構築できれば、1つの場所で繰り返し収穫できます。
テレアポと農業。関連性は薄く感じますか?
しかし法人向けテレアポは、非常に農業に似ているところがあります。
・1回目のアプローチで決まらなくても、定期的にフォローを入れることでアポにつながる。
・受付で断られても、2回目コールで担当者につながる。
・担当者に断られても、タイミングを変えることでアポにつながる。
これらは手間暇かけてフォローすることでアポになったケースです。
「たかがテレアポでここまでする必要はない」・・・のかもしれません。
ですが法人向けのテレアポではターゲットが少ないので、限りあるリストの中からできるだけ多くのアポ(収穫)を得る必要があります。
そのために必要なのが、「リストを育てる」、という農業的な考え方です。
▽もちろん、リストを育てるには、きめ細かくリストを管理することも大切です。
2・顧客の「No」を受け止めるのがスタートライン。
リストを育てるときに、もっとも大切なのが顧客の「No」を受け止めることです。
テレアポでは顧客の「No」に対しては、切り返しするのがマナーと教えられるものです。
しかし自社のアポばかり考えた切り返しトークは不愉快なもので、たった1回の電話で顧客の信頼を失うときもあります。
うちには関係ないかな。・・・結構です。
ですが、○○というメリットがあるので、どうか一度ご訪問させて頂けませんか?
・・・結構です。もう電話しないでくださいね。
いや、ですが、しかし・・・!?!?
顧客の「No」が受け止められないと、次のコールにつながりません。
次々とコールし、信頼を失うトークをしていては、リストの枯渇は近いうちに訪れるでしょう。
法人向けテレアポでは1回のコールでアポにならなくても、引き続きコールする仕組みが大切です。
そのためには顧客の「No」を受け止める必要があります。向き合います。切り返しません。
顧客の「No」に対して、
おっしゃることはごもっともです。もしよろしければ、お客様の抱える課題、私にお話し頂けませんか?
と伝えるべきです。(課題のヒアリング)
ただし顧客も見ず知らずの人に、自社の課題(弱点)など話たくありません。
ですのでヒアリングで大切なのは、ただインタビューするのではなく、
「あなたに私の課題を聞いて欲しい」
と思われることが大切です。
ただ質問をぶつけるだけでは、お客さんは本心を語ってくれません。
▽テレアポで大切なヒアリングのコツはこちらでまとめています。
3・「今すぐアポ」だけでなく、「これからアポ」も獲得できるか?
顧客の「No」を受け止め、テレアポのリストを育てることにより、「今すぐアポ」だけでなく、「これからアポ」も取得できるようになります。
「これからアポ」とは、今すぐ必要ではないものの、時期(タイミング)・切り口(アプローチ)を変れることでアポになる顧客です。
「今すぐアポ」に比べ、手間暇がかかるため、いわゆるテレアポでは「これからアポ」はあと回しにされがちです。
しかし法人向けのテレアポでは、そうはいきません。
なぜなら法人向けのテレアポは、そもそもリストが足りない状態だから。すぐにリストが枯渇してしまうから。
だから1回電話して「今すぐアポ」を取るだけでなく、リストを育てることで「これからアポ」までしっかり獲得するのです。
法人向けテレアポでリストを枯渇させないためには、1回の電話で終わらせず、繰り返し繰り返しコールできる関係を築いていく工夫が大切です。
▽ハードルの高い2回目コールのコツはこちら!
まとめ:限りあるリストを有効活用するために。
法人向けテレアポは、とにかくリストが枯渇しがちです。リストの補充も大変です。
しかしリストの「数」だけを補充しても意味がありません。
なぜなら自社サービスと関連性の低いリストに電話しても意味がないからです。
自社との取引の可能性のあるリストは限られます。ですので、限られたリストを最大限工夫して活用しましょう。
1・テレアポは狩猟ではなく、農業。リストを育てる。
2・顧客の「No」を受け止めることがスタートライン。
3・「今すぐアポ」だけでなく、「これからアポ」も取得できるか?
法人向けテレアポの明暗を分けるのが、とくに「3」です。
時間と手間暇がかかりますが、リストは有限ですので。
1つのリストを繰り返し使うことでリストを育て、「今すぐアポ」だけでなく「これからアポ」まで獲得するのが、案件の寿命を長持ちさせるコツです。
「リストが足りない!」
と思ったら、新しいリストを補充する前に、今のリストを見直してみましょう。
時期、アプローチを変えることでアポにつながる顧客はありませんか?じっくりリストを育てていきましょう。