こんにちは、河合商事の河合です。
長く取引をしていると、お客さんから「値下げしてくれ!」と値引き要請してくること、ありませんか?
日常的にある値引き依頼ですが、値引き対応を間違えると自社の利益が少なくなるだけでなく、最悪の場合はお客さんそのものを失くす危険があります。
ではお客さんから値引き依頼があったとき、どう対応したらいいのでしょうか?
この記事では私の営業の現場での経験から、お客さんからの値引き依頼の対応方法についてまとめていきたいと思います。
利益もお客さんからの信頼も、どちらも失いたくない方は、どうぞ最後までお読みくださいませ。
Contents
お客さんからの値引き依頼は断るべきか?
お客さんから値引き依頼があったら、あなたはどうしますでか?
値引き依頼を断りますか?
それとも値引き依頼を引き受けて、値引きしますか?
結論から申し上げますが、お客さんからの値引き依頼は断ってはいけません。
なぜなら、それだけでお客さんを失うリスクがあるからです。
ではもう少し、お客さんからの値引き依頼を断ってはいけない理由を解説させて頂きましょう。
絶対的な商品・サービス・価値は存在しない。
しかしなぜ、お客さんからの値引き依頼を断ると、最悪お客さんを失うリスクがあるのでしょうか?
それは経営者・営業マンが思っているほど、絶対的な商品・サービス・価値は、お客さんの中には存在しないからです。
絶対的なモノは存在しない、それはつまり、どの商品・サービスも似たり寄ったりで、代替えすることが可能だ、ということです。
「この商品はここでしか手に入らない!」
「この技術は当社だけしか持ってない!」
「ここまでサービスをしているのは、うちだけだ!」
確かにおっしゃいたいことはよく分かりますし、それらがアドバンテージであることは間違いありません。
しかし、絶対的な価値ではないのです。
この広い世界、似たような商品・同等の技術・サービスしてくれる業者は、いくらでもいるのが現実です。
でもよく言うじゃないですか。
値引き依頼されるのは、商品の魅力がまだ伝わっていないからだって。
しかしご注意下さいませ。
商品の価値を決めるのは、経営者・営業マン(販売側)ではありません。
商品の価値は、使う人が決めることであります。
お客さんからの値引き依頼を断る。それはお客さんからの声を無視すること他にありません。
その結果、最悪の場合、あなたの元からお客さんが離れてしまうこともあり得るのです。
お客さんが儲かってこそ、成り立つのが商売。
お客さんからの値引き依頼を断ってはいけないのは、「お客さんが儲かってこそ、成り立つのが商売」だからです。
お客さんも会社である以上、「売上-経費=利益」のシンプルな数式で利益を得て、企業活動をしています。慈善団体ではありません。
ですので当然ながら、利益の出せないお客さんは元気がなくなり、やがてほっそりと消える(倒産)してしまうのです。
お客さんが倒産してしまったら、あなたは売上を上げることはおろか、売掛金を回収することもできません。
売上が欲しい、利益が欲しいと思うのであれば、まずはあなたのお客さんに儲かって貰わないといけません。
お客さんが元気だからこそ、私たちも商売をさせて貰えるのですよ。
だからお客さんからの値引き依頼は断ってはいけません。
お客さんと共に歩み、痛み分けてしてこそ、真のビジネスパートナーになれるのでございます。
最もスマートな、値引き依頼の対応方法。
お客さんから値引き依頼があったとき、もっとも大切なのが「どう対応するか?」です。
あなたの対応次第では、お客さんから信頼されますが、逆に信頼を失うこともあります。
当然ながら、ただ値引きするだけでは利益がなくなり、やがて会社すらなくなります。
お客さんから値引き依頼があると、顔面蒼白、この世の絶望に立たされるようですが、対応方法さえ知っていれば、何も怖くありません。
では値引き依頼の対応方法を、具体的に解説させて頂きましょう。
ちょっとした値引きで対応できる場合。
値引き依頼と言っても、「ちょっと値引いて!」とフランクに依頼される場合もありますよね。
私はこの値引きを「フランクな値引き」と呼んでおります。
フランクな値引き依頼は、
・そこまで大きく値引き額を求められていない
・そこまで真剣に依頼されていない。あわよくば値引いて欲しいと思っている。
・取引額も小さい
などの特徴があります。
「そんな少額、値引く意味あるの?」
と、疑問を持ちそうですが、違いますよ。少額だからこそ、潔く値引くのです。
ねえ、今回2つ買うから、ちょっと値引いてよ。
イエス、お客様。ではこの金額でいかがでしょうか?
端数を切る程度の値引きでも構いません。
大切なのは、お客さんの要望なら喜んで聞きますよ、という姿勢です。
値引き額よりも、対応そのものを見られていると言っても間違いないでしょう。
仕入先を巻き込んだ、値引き対応をする。
さて、問題はここからでございます。
お客さんがガチンコの本気の値引き依頼をしてくる場合ですね。
・取引額が大きい
・値引き額が大きい
・本気で依頼している。
・競合他社をちらつかせている。
など、切羽詰まった状況だけに、一担当者だけでは判断つかないことも多いでしょう。
ですので、上司に相談して値引き対応することが大切です。
しかし自社だけの対応ではなく、仕入れ先を巻き込んだ値引き対応をすることが重要になります。
なぜなら自社だけでの値引き対応では、やがて利益がなくなり、「売るだけ無駄」という状態になってしまうからです。
先程もご説明しましたが、商売はお互いが儲けてはじめて成り立つものです。
ですが「売るだけ無駄」の状態では、売る側にメリットがないじゃないですか。
売る側にメリットがないと、やがては販売中止、もしくは値上げ依頼となり、まわりまわってお客さんに迷惑をかけてしまうのですよ。
原因の元を正せば、お客さんからの値引き依頼を自社だけで対応しようとしたこと、であります。
だからこそ、お客さんから値引き依頼があったときは、仕入先を含めた対応をし、利益を守ることが重要になります。
一律値引きはセンスがない。利益の出る商品を守る。
お客さんから複数の商品の値引きを依頼されることもあります。
そのような場合、すべての商品を一律で値引くことはおすすめできません。
なぜなら一律ですべての商品を値引くと、利益の出る商品がなくなるからです。
取引をする中で、利益の出る商品がないのは、とても危険な状態です。
例えるならエースで4番がケガで入院しているときに、試合に臨むようなものです。
どの商品も同じ利益、つまり稼ぐ商品がない状態が危険なのは、経済学的にも証明されています。
これは有名なイタリアの経済学者パレートが発見した「パレートの法則」にまるごと当てはまります。
POINTパレートの法則とは?
全体の8割は、一部の2割で生産されている法則。2:8の法則。自然科学、社会科学、マーケティングなどで応用されている。
パレートの法則を営業にあてはめて考えると、
「ある顧客の売上のうち、8割の売上は2割の商品で構成されている」
と、なる訳です。
つまり、2割の稼ぐ商品が全体の8割の利益を出している、ということですね。
ですが、一律値引きをしてしまうことで、下手すると稼ぐ商品を潰しかねないのですよ。
稼ぎ頭の商品がなくなるダメージは、ボディーブローのように後から効きますよ。
代用品を探す。新商品・サービスをつくる。
また値引き依頼をされたら、忘れずに行いたいのが、代用品を探すことです。
代用品とは、今使っている商品と似たような性能・性質をもち、代わりに使うことができる商品です。
しかしなぜ、お客さんから値引き依頼があったら代用品を探す必要があるのでしょうか?
「ただでさえ忙しいのに、よけいな仕事を増やしたくないな・・・」
あなたは心の中でそう思いませんでしたか?イエス、いいんですよ、誰だって余計な仕事などしたくありません。
ですが代用品を探すのには、きっちりした理由があるのです。
なぜなら繰り返し値引きをしていると、最後には利益の出ない「売るだけ無駄」な状態になってしまうからです。
「売るだけ無駄」の状態になるのは、時間の問題です。
仕入先を含めた値引き対応を続けていても、いづれば利益がなくなります。ジリ貧でございます。
だから必要なんですよね、代用品を探すことが。
・他のメーカー品
・輸入品
・用途は違うが、代用できる商品
探すのは大変ですが、新しい商品を探さないと、利益は下がり続ける一方です。
また同様に、自社での新しいサービス(新商品)に力を入れることも必要です。
商品が世に送り出された時点で、競争原理が働き、価格はゆるやかに下がり続けていきます。
どんなにブランディングの成功した商品でも、この原理には逆らえません。
ですので、新しいサービス(新商品)をつくるのです。
まだ世に出ていない新商品ならば、価格設定はゼロからやり直しです。
つまり、再び利益が取れる状態になるのですね。
企画・開発は手間も費用もかかりますが、自社の利益を守るために、新商品の手は休められません。
値引き依頼されたら、すぐに他社のシェアを奪う。
お客さんから値引き依頼をされたら、必ずやるべきことがあります。
それは、他社のシェアを奪うことです。
値引き依頼をしているお客さんは、仕入れが高くて困っているから、値引き依頼をしているのです。
それはつまり、「他社が販売してる商品も、安ければ切り替えるチャンスだ」ということです。
ねえ、この商品、もっと安くならないの?
イエス、お客様。こちらの商品もですが、あちらの商品(他社が販売)の値引きも弊社にお任せ頂けませんでしょうか?
値引き依頼が来たら、まずは自社の商圏を守る。
自社の商圏が守れたら、すぐに他社の商圏を奪いに行く。
これが値引き対応の鉄則でございます。
お客さんからの値引き依頼には、ネガティブのイメージが多いですが、それは「他社のシェアを奪う好機」でもあります。
スマートな値引き対応でお客さんのハートをわし掴みにし、一気に他社のシェアを奪ってしまいましょう。
まとめ:値引き依頼こそ、チャンスと捉えるべし!
「クソやべぇ、お客さんからの値引き依頼だ・・・」
予期せぬ値引き依頼を受けると顔面蒼白になります。
お客さんから値引き依頼があったときは、次のポイントをおさえて対応することが大切です。
1・お客さんからの値引き依頼は、断ってはいけない。
2・少額の値引き依頼なら、潔く値引くべし。
3・仕入先を巻き込んだ値引き対応をし、利益を守るべし。
4・一律に値引かない。儲けの出る商品を守るべし。
5・代用品を探す、新商品をつくり、利益を守るべし。
6・いっきに他社のシェアを奪うべし。
お客さんから値引き依頼が来ると、「どうしよう!?」と焦りますが、心配無用でございます。
なぜなら正しい値引き対応をすれば、
・お客さんのハートをわし掴みできる
・他社のシェアを奪うことができる
自社の利益を守りつつ、商圏を拡大できるからです。
お客さんからの値引き依頼をチャンスと捉えて、売上を伸ばしていきましょう!
ぜひ素敵な営業を。それでは、また!
新規商談、獲得できてますか?
値下げ対応も大切ですが、しかしそれだけではじり貧です。
大切なのは新しい顧客を開拓し、値下げスパイラルを抜け、逆に値上げスパイラルに突入すること。
それには新規開拓、新規商談が必要。
新規商談の獲得は自社でも可能ですが、外注(アウトソーシング)もおすすめです。
・ターゲット選定~リスト制作まで丸投げできる。
・断られるのがしんどいテレアポを丸投げできる。
・アポインターの採用、研修、フォローまで丸投げできる。
・架電結果を分析、改善、報告書の作成まで丸投げできる。
だから自社の営業は、商談に専念できるのです。
河合商事では、「戦略的テレアポ代行」として、
・精度の高いオーダーメイドリストで、取引したい顧客だけを狙い撃ち。
・追跡コールで見込み客を逃さない。
・成約までの営業プロセスを戦略的にご提案。
など、高品質なアポイントを低コストで量産しております。
ぜひ営業のアウトソーシングを活用して、効率よく新規開拓していきましょう。
▽戦略的テレアポで、高品質アポを低コストで量産!
▽値引き対応で考えるべきは、まずは自社の商圏を守ることです。