こんにちは、営業代行の河合です。
「たくさん訪問して、たくさん営業して、たくさん売上を上げよう!」
これはどの営業マンにも共通する想いではないでしょうか。
会社や上司に言われずとも、どの営業マンも心のどこかで「しっかり営業して、たくさん売上を・・・」と思っているはずです。
しかし現実に直面する問題は、「たくさん訪問しようと思っても、訪問できる営業先がない」、という根本的な問題だったりします。
ですので、経営者の皆様におかれては、そもそも論としてこの問題を認識して解決しないことには、売上を上げることは難しいのです。
私も営業をはじめた新人の頃に、例にも漏れず「営業したいのに、訪問先がない」という根本的な壁にぶち当たりました。
しかし営業に向き合う姿勢を改善することで、営業を受け入れてくれる顧客が増え、無事に売上を伸ばすこともできました。
この記事では、営業マンの抱える根本的な問題に触れながら、売上を伸ばす秘訣に迫っていきたいと思います。
Contents
営業なのに、「訪問先がない」とは?
まず始めに、営業なのに「訪問先がない」という問題について解説しなくてはいけません。
営業マンにとっては「分かる分かる」と共感頂けることかもしれませんが、経営者の方にとっては不可解な出来事でございましょう。
しかしこの問題は、多くの営業マンが抱える問題なのであります。だから売上が思うように伸びないのです。
では営業マンの抱える「訪問先がない」とは、いったいどんな問題なのでしょうか。
同じ商品の見込み客は、時間と共に減っていく。
営業の手法は最初は広く浅く、そして少しずつターゲットを絞りながら、狭く深く売り込んでいくのが常套手段でございます。
初期の新規飛び込み営業は、マーケティングの意味も兼ねて件数を多くこなしますが、営業から得られた結果をフィードバックしながら、じょじょに見込み客を絞り、営業の精度をあげていくのです。
新規飛び込みで100件訪問しました。その結果、10件が見込み客と判明しました。
見積りを提出したところ、3件が受注の可能性があります。よって今後はこの3件を集中的に営業しましょう。
なんということでしょうか。最初は100件も訪問できたのに、最終的には3件まで訪問件数は減ってしまったではありませんか。
これが営業業界で俗に言われる、「訪問件数は、時間と共に減っていく問題」であります。
これは自然現象のようなもので、営業マンが悪い訳でも、経営のやり方が悪い訳でもありません。普通に営業していたら、そうなるのです。
やんわりと出入り禁止になるパターン。
しかしながら、営業マンの対応が悪くて訪問先がなくなってしまうパターンもあります。
通称「やんわりと出入り禁止パターン」でございます。名称は今さっき思いつきました。
この問題は、営業マンの対応が悪く、やんわりと顧客から「もう来なくていいよサイン」を出されてしまうことが原因です。
よくありがちなサインとしては、
・必要なときだけ、こちらから連絡します。
・FAX、メールだけでいいですよ。
・ちょっと忙しい。
・長期出張中です。
などがあります。
お客さんから「二度と来るな!」と罵倒されることはほぼありませんが、営業のやり方によっては、やんわりと出入り禁止になっていくことは多々あります。
営業するたびに出入り禁止が増えていくと、最終的にはもっと営業したいのに、訪問先がないという手づまり状態になってしまいます。
落ちるところまで落ちてしまうと、這い上がるのは至難の業なので、「大丈夫かな?」と思ったら早めにケアすることが必要であります。
営業マンの対応が悪く、訪問先がない場合。
いかがでしょうか、営業なのに訪問先がない問題、ご理解頂けましたでしょうか。
営業の訪問件数は、最初こそ多いものの、じょじょに少なくなり、最終的には特定のユーザーだけ営業する偏った状態になってしまいます。
さらに営業マンの対応に問題があると、それに輪をかけた勢いで訪問先がなくなってしまうのです。
もしも営業マンの営業の仕方に次のような問題があるならば、早々に改善する必要がございます。
無理に売込んでしまう。
営業なのに訪問先がなくなってしまう原因は、ずばり無理に売り込んでいるからでしょう。
いらないお客さんに対しても、営業モード全開で対応していると、間違いなく嫌われてしまいます。
「この商品はいらないかな・・・」と断るお客さんに対し、
「ですがお客様!しかしお客様!例えば○○でしたら・・・?○○なときはありませんか?今だけお買い得ですよ!!」
と、怒涛のマシンガントークで営業を続けると、お客さんから嫌われてしまいます。
いらないと言っているお客さんに無理に売り込むことを繰り返すと、やがて出入り禁止になってしまいます。
本当は時間をかけて信頼関係を築ければ大きな取引ができたかもしれませんが、無理に売り込むことで早々に売上の芽をつぶしてしまうことになります。
売れることが目的になっている。
また注意したいのが、営業マンの目的が「売れること」になっていることでございます。
営業することが仕事なのですが、営業マンの行動の目的が売れることになっていると、行動のふしぶじにお客さんへの無礼さがにじみ出てしまいます。
・売上にならない仕事に対して、横柄な態度をとってしまう。
・売上にならず、手間のかかる仕事に対して、後回しの対応になってしまう。
・金額の小さな注文に対して、感謝の気持ちがない。
「売れる・売れない」、「売上が大きい・少ない」、は、本来お客さんの役に立った結果によるものでございます。お客さんへの貢献度には、売上の大小は関係ないはずです。
しかし営業マンに「売上第一主義」が根付いていると、本来お客さんに提供しなければいけないサービスが置き去りにされてしまい、結果として売上が上がらなくなってしまいます。
「売れる、売れない」は別問題として、営業マンはお客さんとの信頼関係構築に全力でいなければならないのです。
「どうせ売れないだろう」と、決めつけてしまう。
またありがちなパターンとして、ちょっと営業してみて「どうせ売れないだろう」と決めつけてしまうパターンがございます。
これは新人営業マンより、経験を積んだベテラン営業マンに多く見られるパターンです。
長年の営業の知識とカンにより、見込み客を見抜いて効率的な営業ができる反面、ダメな要素を感じるとすぐに諦めてリストから外してしまうデメリットもあります。
これを繰り返してしまうと、ますます営業なのに訪問先がない罠に陥ってしまうのですよね。
営業のキャリアを積み、営業効率を上げることは素晴らしいことですが、むやみに見込み客を外すことは推奨できません。
今一度原点に立ち戻り、定期訪問のやり方を見直すことが大切でしょう。
▽営業には直感が大切ですが、「やらない言い訳」にしてはいけません。
営業支援からの対策。
また営業マンの対応に問題点がなくとも、訪問先がなくなる問題への対策は必要です。
なぜなら訪問件数は、時間とともに自然と減ってしまうからであります。普通に営業していれば、じょじょにリストアップされ、訪問件数は少なくなっていくのです。
そこで対策として、次の2つのことをお勧めさせて頂きます。どちらも売上アップに欠かせないことなので、ぜひ実践してみて下さいませ。
常に新しい商品・サービス、新しい分野の開拓をする。
時間と共に営業の訪問件数が減ってしまうのは、もはや自然現象なので仕方ありません。
ですが、営業支援の側面からアプローチすることで、その減少を止めることはできます。
それはずばり、常に新しい商品・サービス、新しい分野の仕入れを開拓することでございます。
新しい商品や新しい分野の商品を仕入れることで、営業マンは再びゼロから営業をスタートすることができるのです。
お世話になります!新しい商品がございますので、ご紹介に伺いました!
以前は断られたお客さんであっても、新しい商品、新しい分野の商品があると、以前とは別の切り口から営業をすることができます。
別の切り口から営業することで取引が成立するかもしれませんし、一度はお断りされた商品でも再度検討して頂けるかもしれません。
「うちの商品はコレだ!」と固執することなく、常に新しい商品を開拓することで、結果として営業マンの訪問件数を常に一定に保つことができるのです。
▽法人営業では再アプローチが大切です。
定期的なキャンペーンを行う。
しかしながら新しい商品、新しい分野の商品の仕入れを開拓することは、言葉にする以上に難しいことです。
その業界に経験がなければより一層難しく、下手な商品をお客さんに紹介してしまうリスクにもなります。
ですのでそんなときは、現在取り扱っている商品でも、定期的にキャンペーンをすることで、真新しさを演出することがおすすめです。
同じ商品を売っているのですから、本質的には何も変わらないのですが、それでは売っている営業マンも売られているお客さんもマンネリ化して飽きてしまうのですよ。
営業の現場において、マンネリ化は大変危険でございます。
単に訪問件数が少なくなるだけでなく、ある日突然競合他社にイノベーションを起こされ、市場をすべて奪われる危険があります。
定期的にキャンペーンを行うことで、営業のマンネリ化を防ぎ、訪問先の減少にストップがかけられるのです。
▽定期訪問の質をあげることで、売上をアップできます。
営業研修、セミナーに参加する。
時間とともに減っていく訪問件数の改善には、営業マン自身のアップデートも必要です。
営業マンがバージョンアップすることで、今まで気がつかなかった顧客の潜在ニーズに気がつくようになります。
それまで「どうせダメだろう」と思っていた顧客のニーズに気がつくので、減る一方だった訪問件数に歯止めがかけられます。
営業マンをバージョンアップさせるには、外部のセミナーや研修を受けてみるのもおすすめです。
普段とは違う環境で、普段とは違う視点で学ぶことは、とてもいい刺激になります。
営業は
・たった一言加えるだけ
・ちょっとした違いに気がつくだけ
これだけで、大きな違いが出る仕事です。
先輩からのOJTももちろん大切ですが、ときには営業マンをセミナーや研修に参加させ、営業マン自身をバージョンアップさせることが大切です。
まとめ:減りゆく訪問件数を確保する工夫が大切。
時間とともに減りゆく訪問件数は、いわば自然現象のようなものです。
営業なのに訪問先がない問題を解決するには、次のポイントを抑えることが大切です。
1・無理に売り込まない。
2・売れることを目的としない。
3・「どうせ売れない」、と決めつけない。
3・常に新しい商品、新しい分野の商品の仕入れを開拓する。
4・定期的にキャンペーンをする。
5・営業研修、セミナーに参加する。
意外と知られていないかもしれませんが、営業マンの抱える「訪問先がない問題」は深刻でございます。
営業マンは「訪問先がない!」と問題を抱えているのに、会社から「もっと売れ」「もっと訪問しろ」と言われてしまうのです。
この両者の認識の溝を埋めない限りは、会社の売上を思うように伸ばすことは難しいでしょう。
ですのでまずは、営業マンが抱える「訪問先がない」という本質的な問題に気づき、解決することが必要です。
まずは訪問件数を確保する工夫をしてみましょう。営業マンを問い詰めるのは、その先の話でございます。
ぜひ素敵な営業を。それでは、また!
▽定期訪問をするときは、「訪問理由」さえあれば、無限に訪問できます。
売上が3倍になる訪問理由を集めました。ご査収くださいませ。
▽訪問件数を増やすには、テレアポで見込み客を洗い出すのも有効です。