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BtoB企業が顧客単価を上げるための具体的な方法を解説。

こんにちは、河合商事の河合です。

 

「顧客単価を上げたい」

「いち取引当たりの金額を伸ばしたい」

「あわよくば、値上げしたい・・・!!」

 

事業を経営している方、営業の責任あるポジションの方は、日夜この課題と向き合っていることと存じます。

企業の売上を伸ばすには、既存取引の金額を引きあげるのが鉄則。そのためには、顧客単価アップが欠かせません。

しかし闇雲に顧客単価をむやみにあげようとすると、

・値上げにより、新規顧客の獲得数が減る。

・値上げにより、既存顧客が離れていく。

の2重苦が襲いかかり、逆に売上が落ち込んでしまうことがあります。

ではBtoB企業が売上を落とさず、顧客単価を上げるにはどうしたらいいのか・・・?

 

弊社はこれまで多くの企業様の営業支援を行ってきました。

その中で「売り上げを落とさず、顧客単価を上げる」支援も取り組んできました。

この記事は、

・なんとかして顧客単価を上げたい。

・値上げしたプランを準備したが、思うように売れない。

というような課題をお持ちの方とって、役に立つ内容になっております。ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

 

顧客単価を引き上げるの失敗パターン。

「売上を伸ばすには、顧客単価を上げればいい」

 

との理論はまったくもって正しいですが、実行するのは難しいです。

なぜならBtoB企業ではtoC企業より取引数が少なく、アプローチできる母数が少ないからです。

「顧客単価を上げるぞ!」の号令のもと行動してみたものの、次のような失敗を経験した方も多いのではないでしょうか。

 

クロスセル・アップセルを狙うだけの母集団が形成できてない。

「顧客単価を上げるには、クロスセル・アップセルが有効だ。」

 

これは鉄板セオリーですし、弊社もこの有効性は認識しております。

まずはタッチすべきは、奇をてらった施策よりも「ザ・定番」ですね。

 

しかし定番セオリー通りにクロスセル・アップセルをやってみたものの、実際はうまくいかない場合が多いです。

●●●
残念な営業マン

もっとお役に立てるかと思って、新しいプランを準備してみたのですけど、興味ないですか?

●●●
お客さん

んーせっかくだけど、興味ないかな。

●●●
残念な営業マン

あれ?もう提案するお客さんがいないぞ・・・?

クロスセル・アップセルは、一定数以上のアプローチする母集団がなければ成功しません

 

提案数×成功確率 = 成功数

 

というシンプルな数式ですね。

BtoC企業であれば、取引(お客さん)が多く、「ポテトもいかがですか?」の提案も数多くこなせます。

しかしBtoB企業は、BtoCよりも取引数が少ないです。

それゆえクロスセル・アップセルの提案数も限られ、「結果的に顧客単価が上がらなかった」となってしまいます。

 

価格を上げたら、新規顧客の獲得が減った。

取引単価を引き上げは、非常に大切です。

付加価値を高め、顧客満足度を上げる。その結果、顧客単価が上げられます。(つまり値上げ)

しかし今のサービスが軌道に乗り、「さあ、付加価値つけて、値上げするぞ!」と取り組んだ先に待ち構えているのが、新規顧客の減少です。

商材・業界によって具体的な数字の相関に差はあれど、共通しているのが、

・価格を下げると、獲得顧客が増える。

・価格を上げると、獲得顧客が減る。

・価格を一定水準まであげると、獲得顧客はそれ以上減らない。

の3つです。

価格が低いほど獲得できる顧客は多く、値上げとともに獲得顧客は減ります。しかし一定水準まで価格を上げると、獲得顧客はそれ以上減らなくなります。

 

顧客単価を上げること、それはつまり新規取引のハードルを上げること。それはつまり営業コストを増やすことに繋がります。

もし「値上げしても、営業コストが同じ」な状態だと、新規獲得数が減り、結果的に売上が下がってしまいます

これが一時的な売上減・・・で済めばいいのですが、営業コスト・プロセスを見直さないと、そのままずるずると下がってしまうのも珍しくありません。

 

価格を上げたら、既存顧客が離れた。

顧客単価の引き上げで、もっとも即効性があるのが、既存顧客の価格を引き上げること。

・・・ではありますが、これは言わずもがな、もろ刃の剣でございます。

既存顧客への値上げは、いわば「あと出しじゃんけん」。子供同士でもあと出しじゃんけんすると、のちのち仲間外れになる・・・ぐらいのタブー感があります。

これを大人のビジネスでやってしまうと・・・そう・・・揉めるのです。

すんなり値上げをご理解頂けるケースはレアで、顧客が離れてしまうことも珍しくありません。

(揉めるのはまだよい方で、もっとも危惧するのは、何も言わず、そっと離れるお客様)

 

顧客単価を上げるとは、取引する企業を変えること。

BtoB企業の顧客単価の引き上げは、

・施策を打てるほどの母集団が形成できてない。

・新規獲得が減る。

・既存顧客が離れる。

という厳しい環境の中、慎重に進めるものであること、再認頂けましたでしょうか。

しかしご安心くださいませ。BtoB企業の顧客単価引き上げを成功させるポイントがございます。

その核になるのが、

 

「戦略的な営業力」

 

です。

戦略的に狙って営業することで、したたかに顧客単価を引き上げ、売上の改善が可能です。

 

取引する企業を入れ替える。

「クロスセル・アップセルが失敗するのは、そもそも母集団が形成されてないからだ。」

 

先ほどご説明した手前恐縮ですが、じつはもう1つ失敗する理由があります。

それは、

 

「今取引しているお客さんは、そもそも新しいプランのターゲットになってないから」

 

でございます。

「今、取引して下さっているお客さんは、現状のプランで満足する企業。新しいプランに満足して下さる企業ではない」ということですね。

 

BtoB企業の場合、サービス提供はいわゆる「支援系」が多いかと思います。

・営業支援:企業の営業活動を支援し、売上アップに貢献する。(営業コンサル、営業代行など)

・採用支援:企業の採用活動を支援し、採用の質、数を改善する。(求人媒体、人材紹介、派遣など)

・組織化支援:企業組織を改善し、より高いパフォーマンスが出せるよう支援する。(研修、福利厚生など)

・業務改善支援:業務効率化のシステム、オペレーションを構築支援する。(システム開発、Saas系ツールなど)

支援系サービスは手堅いニーズがある一方で、「会社のキャパ以上の支援はいらない」というデメリットがあります。

それはつまり、

 

『「今月3人採用できたから、来月は10人採用するプランに切り替えましょう!」とはならない』

 

ということ。

ここを正確に現状把握しなければ、「今、3人採用して満足しているお客さんに、来月10人採用しませんか?」という提案をしてしまいます。

しかしこれでは顧客単価は上がりません。

 

BtoB企業が顧客単価を上げるには、そもそもの取引する企業を変えることが大切です。

・今取引している顧客のニーズはどのレベルか?

・欲しい顧客単価になってくれる企業は、どの企業レベルか?

取引する相手企業のレベルによって、顧客単価は変わってくる・・・といいますか、「決まってくる」と言った方が正確でしょう。

 

大手企業ほど顧客単価は上がる。

「顧客単価は、今、取引している企業レベルによって決まってくる」

 

これをもう少し補足させて頂きますと、「大手企業ほど顧客単価は上がる」ということも理解しなければいけません。

「大手ほど顧客単価が上がる」と聞くと、「なにを当然のことを」と思う方も多いことでしょう。

しかし、いいえ、ちがうのです。

頭では「大手ほど顧客単価は上がる」と理解しながらも、「うちは大手を狙わない!でも顧客単価が低くて困る!」と嘆く企業様、結構多いのですよね。それは、

・うちは大手企業と取引するなんて無理だ。

・大手と取引したら、大手のやり方で儲からないだろう。

・大手は決済まで時間かかるし、コンペで勝てる気がしない。

などのお気持ちがあってのことと思います。そのお気持ち、よく分かります。

しかし厳しいことをいいますと、負けてはいけないのです。顧客単価を上げたいと思ったら、大手との取引は避けては通れないと思って頂いた方がいいでしょう。

大手とはいっても、なにも一部上場を果たしている、社員1000人規模の会社を狙え・・・!とまでは申しません。

・特定業界のシェアナンバーワン企業(従業員200人)

・特定地域の優良企業(従業員100人)

など、切り口さえ工夫すれば、「あなたにとっての大手企業」は手の届く範囲で必ずあるはず。

大手との取引はハードルも高く、営業コストもかかります。

しかし営業コストをあげても、それを回収できるだけの顧客単価が望めるのです。

 

アプローチする母集団を形成する大切さ。

「顧客単価をあげよう!」と心に誓ったら、具体的な行動ノルマとして設定すべきなのが、アプローチ数です。

アプローチ数のKPIとして、

・架電数

・アポ数

・商談数

などが有効でしょう。

いずれのKPIでもよいですが、ともかくアプローチ数を担保することが大切です。

なぜなら一定以上の母集団が形成されなければ、すべての施策は空回りするからです。

 

顧客単価を上げる値上げをすると、新規の受注率が下がります。

それをカバーするには、まずは「商談数」を担保しなくてはいけません。

数が担保できて、ようやく商談の質にこだわれます。

数が担保できる前に質にこだわると、方向違いの質になりがちです。

 

顧客単価を上げるとは、それつまり、これまで以上に新規営業に力を入れること。

これまで同様の営業では、逆に売上が下がると肝に銘じるべきでしょう。

 

大手企業との取引を成功させるには?

顧客単価を上げるには、今よりも規模の大きい企業との取引が必要になること、ご納得いただけましたでしょうか。

では大手企業との取引は、具体的にどう進めればいいのでしょうか?

大手との取引にはコツがありますので、解説させて頂きます。

 

ニッチ分野のナンバーワンを目指す。

営業アクションに移す前、いうなれば営業企画、営業戦略の設計段階のフェーズです。

自社の取るべきポジションは、

 

「ニッチ分野のナンバーワン」

 

がおすすめであり、非常に大切です。

なぜなら大手企業と取引したい企業は無数にあり、その中から選ばれる理由が必要だから。選ばれる理由こそ、「この分野なら、○○(自社名)」のナンバーワン戦略です。

大きな範囲のナンバーワンは難しくても、特定条件でのナンバーワンなら、切り口さえ工夫すれば実現可能なはず。

・新卒採用業務、とくに内定者フォローの学生コミュニケーション改善なら負けない。

・ただのシステム開発ではなく、既存Saas系ツールのセミカスタムが得意で、不動産テック分野なら負けない。

・ピンポイントで的を絞った、プッシュ型営業支援であり、継続アプローチを前提とした新規顧客開拓なら負けない。(弊社のこと)

大手企業にアプローチしたとき、「ここは絶対に他社に負けません!」と伝えなければいけないシーンがあります。

そこで熱弁できれなければ難しい一方で、ここさえ熱弁できればチャンスはいくらでもあります。

 

全方位からのアカウント営業が有効。

大手企業へのアプローチは、「〇〇が有効!」と簡単に言い切れないほど難易度が高いです。

ですので、有効と思われるアプローチはすべて手を出してみることがおすすめです。

・テレアポ

・手紙

・セミナー

・リスティング広告

・コンテンツマーケティング

・ソーシャルセリング

ありとあらゆる手を尽くし、担当者(キーマン)とのタッチポイントを探ります。

担当者と接触したら、その企業の組織を前提にした「アカウント営業」を展開していきます。

 

複数のタッチポイントに対し、複数の担当者がそれぞれ接触するので、情報の共有はCRMツールを活用。

マーケ・営業、営業企画、それぞれが連携してアプローチすることが大切です。

 

コンテンツマーケで援護射撃を。

大手との取引でぜひおすすめしたいのが、コンテンツマーケティングです。

コンテンツマーケティングとは、お役立ち情報を発信し続けることで、

 

「この分野で困ったことがあれば、ぜひここに相談しよう!」

 

と思ってもらう活動の総称です。

コンテンツマーケとして、

・ブログ記事

・SNS投稿

・ホワイトペーパー

・セミナー開催

などが挙げられます。

どれもかかるコストは安くなく、時間も手間もかかります。

しかしコンテンツを着実に積み重ねることで、大手企業の担当者の心を動かし、問合せが入ることもあります。

大手企業へのアプローチに一発逆転の魔法はなく、地味で大変な施策をどれだけ着実に積み重ねられるか・・・にかかっているのです。

 

まとめ:顧客単価の改善は、取引企業の改革にあり。

取引している顧客単価の改善は、すべての企業にとって念願のことと思います。

しかし顧客単価を上げることは難しく、断固たる決意で取り組まなければ、逆に売上が下がるケースもあります。

売上を落とさずに顧客単価を上げるポイントは、次の3つ。

・アプローチする母集団を一定以上に担保する。

・今の顧客の価格を上げるのではなく、新規取引の価格を上げることを意識。

・取引する企業の規模を上げ、大手企業を狙っていく。

いずれもポイントは「営業力」

これまでより高いハードルを越えるための、営業力が必要になります。

顧客単価を改善し、よりよいサービスを提供し続けるため。ぜひ営業エンジンに点火し、成層圏まで飛び立っていきましょう!

 

新規顧客の開拓ならお任せください。

弊社では新規顧客の開拓を総合的に解決するお手伝いをさせて頂いております。

新規商談の獲得はもちろん、営業組織の改善、売れる仕組み作りまでサポートしております。

 

・新規商談を獲得したいけど、どうしたら・・・?

・もっとサービスを広げたいけど、どこからしたらいいのか?

・自社で営業してるけど、目標に達していない。何が足りないのか?

 

などなど、ぜひ御社の課題をご相談くださいませ。

豊富な営業支援の実績をもとに、最適なアドバイスをご提案させて頂きます。

 

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