こんにちは、営業課題の総合コンサルティングをしております、河合商事の河合です。
インサイドセールスの普及と同時に、BtoB企業のWEBを活用したマーケティングも浸透しました。
その中でも根強いニーズがあるのが、オウンドメディア。自社メディアを充実させることで、SEO経由で集客し、
・広告費を抑えながら、SEO経由で集客(アクセスアップ)
・コンテンツをじっくり読んでもらい、質の高いCVを獲得する。(問合せ・資料ダウンロードなど)
の実現が可能です。
しかしオウンドメディアの効果は非常に高いものの、構築コスト、とくに定期的に更新する「コンテンツ」の作成コストが重くのしかかり、
・成果が出るまで続かない。
・予算削減となり、低品質のコンテンツになってしまう。
という、悪循環に陥りやすいのも事実。
ですのでBtoB企業がオウンドメディアを活用してマーケティングをしていく場合、
「低コストでコンテンツを作成できる体制を構築し、持続的に運営できる体制」
の構築が必要になります。
ではBtoB企業がオウンドメディアのコンテンツを、低コストで高品質に作成するにはどうしたらいいのか・・・?
本日はBtoB企業向けのオウンドメディア戦略について解説していきます。
・これかオウンドメディアを立ち上げる企業様
・オウンドメディアを運営しているけど、コンテンツ作成に困っている企業様
・オウンドメディアでの効果が実感できず、予算縮小、、、になりそうな企業様
のお役に立てる内容になっております。ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
Contents
SEOは、1位が総取りする業界。大手と正面から戦っても勝てない。
「オウンドメディアを立ち上げたけど、効果を実感しなかった。」
「WEBマーケティングをしてみたけど、今までの営業プロセスの方が効果的だった」
オウンドメディアを運営している企業は増えた一方で、その効果を感じている企業は一人握りでしょう。
なぜならオウンドメディアのアクセス源となるSEOは、1位が総取りする環境(戦場)だからです。
問合せに繋がりやすいキーワードを巡るイス取りゲームのようなもので、検索結果1~3位がアクセスの大半を総取りしてしまいます。
また競合相手となる企業は、
・全国展開している大手企業
・WEBマーケティングの予算が潤沢にある企業
・敏腕WEBマーケターが関与している企業
などなど、超・強豪企業ばかりです。
それもそのはず、WEBは本当の意味でフリーであり、商圏の概念もなく、誰でもどこからでも参入できる環境ですから。
ゆえに大手とのバッティングが予想されるオウンドメディア戦略では、必然的に軸をずらす必要が出てきます。
それは大手企業との正面衝突を避けるため。大手企業がやりそうなことをやったとしても、勝ち目がないですし、限られた予算を考えても、持久戦で負けてしまいます。
中小企業・個人サイトも、軸をずらせば勝てる土俵がある。
だからと言って、SEOの上位がすべて大手企業、WEBマーケティング予算が多い企業か・・・?と見渡しますと、そうとも言い切れず、むしろ個人、中小企業のサイトの上位表示も多くみられます。
限られたリソースの中でもオウンドメディアで成果を出すポイントは、軸をずらすこと、勝てる土俵で戦うこと。
たとえばコンテンツの作り方でも、鉄板ともいえる作り方は、多くの企業が実施しており、プレーヤーが多くいます。その中で上位を取るのは非常に難しいこと。(上位の維持はさらに難しい)
ですので、コンテンツの作り方でも、
・他社がやってない作り方
・大手企業ができない、やりたがらない作り方
・コストはかからないが、手間がかかる作り方
など、工夫して「ずらす」ことが大切です。
いかに1対1のコミュニケーションに持ち込めるか?
またオウンドメディア戦略を計画するにあたり、ぜひ思い出して頂きたいのが、「1対1のコミュニケーション」の大切さです。
「1対1のコミュニケーション」は相手との距離を詰め、ヒアリングをし、双方向で会話を進めます。その結果、
私にとって一番の存在は、あなたね!
と思ってもらうことができます。
この「1対1のコミュニケーション」の効果を最大限活用しているのが、BtoB企業が普段から行っている「商談」です。
商談は会議室(打合せ室)という閉ざされた空間に入り、
・特定の人だけに
・特定の話(公開できないオフライントーク含む)
をすることで心理的がぐっと近くなり、「相手にとって一番の存在」になれるのです。
だからこそ、たとえ競合が有名企業であっても、商談の席にさえついてくれれば受注も目指せるのですよね。
この「1対1のコミュニケーションに持ち込む」という考えは、オウンドメディア戦略でも非常に大切です。
なぜなら1対nなら大手で勝てなくても、1対1の関係に持ち込めれば、その土俵がオウンドメディアであっても勝てる可能性があるからです。
重要なのは、
『「今、目の前にいるあなた(アクセスしてくれた人)にとって、一番の存在になれるか?」であって、不特定多数のアクセスを稼ぐことではない。』
ということ。
これらを踏まえると、BtoB企業が取るべきオウンドメディア戦略も大きく変わるはずです。
日常の事業活動をオウンドメディア化させ、コンテンツ作成のコストを抑える。
目の前のあなたにとって、一番の存在になるためには、普段から営業が行っている商談に着目するのがポイントです。
なぜなら営業は、普段から商談を通じて「今、目の前にいるお客さんにとっての1番」になる活動をしているから。
たとえば営業が商談で、
・お客さんからよく聞かれること。
・お客さんから感心されること。
・納得してもらったこと。
・お客さんに説明しようとしても、うまく伝わらないこと。もっと伝えたいこと。
など、感じるシーンは多々あるかと思います。
商談の席で顧客の課題を解決してきたトーク(コンテンツ)は、オウンドメディアでも良質なコンテンツになります。
さらに商談で説明しているトーク(コンテンツ)をもとにコンテンツを作成(複製)することで、制作コストも抑えられます。
予算が限られている企業であれば、なおさら「オウンドメディアのためのコンテンツ制作」をせず、日常の事業活動を切り取ることでコンテンツ制作し、コストを抑える工夫が大切です。
コンテンツ制作は、外部ではなく内部(自社)の作成がベスト。
コンテンツ制作のコストを抑えることは、それつまりオウンドメディアの寿命を延ばすことに繋がります。
なぜなら1つ1つのコンテンツ制作コストが高いと、
「こんなに投資しているのに、なぜ効果が出ないのか?」
と費用対効果に見合わず、予算縮小、打ち切りの危機に面してしまうから。
※オウンドメディアの集客元となるSEOは、年単位で効果検証する必要があり、長期戦で臨むスタンスが大切です。
ですので、コンテンツ制作はコストを抑えるため、外部ではなく、自社で作成するのがベスト。
外部にコンテンツ制作を依頼する場合、
・業界知識や専門知識
・社内の文化、強み
などをキャッチアップする必要があり、初期導入にコストがかかってしまいます。
初期導入のコストカットも可能ですが、これでは「薄い、表面的なコンテンツ」になってしまい、作成するだけ無駄、という結果になりがちです。
社内の人間であれば、これまでの業務を通じ、業界・専門知識もありますし、社内の文化・強みも理解しております。
あと必要なのは、コンテンツを制作するノウハウ、だけですよね。
コンテンツ制作のノウハウこそ、外部の力を借りて学び、体制を構築するのがおすすめです。
なぜならノウハウは外部から借りられますが、中身のコンテンツは外部での作成が難しいから。
外部の力を借りつつ、コンテンツは自社で「濃くて深いコンテンツを、低コストで作成する」のが勝てるオウンドメディアのポイントです。
制作したコンテンツは、オウンドメディアだけで終わらせない。
BtoB企業がオウンドメディアを有効活用するポイントは、まだ続きます。いえ、続かせないといけないのです。
繰り返しになりますが、限られた予算の中から効果を最大化させるには、作成したコンテンツをオウンドメディアだけで終わらせては足りないのです。
それはSEO効果が発揮されるまでの期間が長い意味でもありますし、オウンドメディアの運営に「集客」以外の意味と成果物を持たせるためです。
コンテンツ制作の内製化で、社員の成長を促す。
オウンドメディアのコンテンツを自社で対応するのは、コスト削減目的だけではありません。
自社でコンテンツを作成することで、社員の成長促進が狙えるからです。
オウンドメディアのコンテンツ作成の基本は、
「それを知らない、誰かに教えるように書く(作成する)」
というもの。
普段している業務での知見を教えるようにコンテンツを作成する場合、
・自分の知見を棚卸し、
・それをわかりやすくかみ砕き、
・読む相手に合わせて、
・体系的に説明できるように整える。
という一連の流れが必要です。
もうお気づきかと思いますが、この一連の流れは、部下や後輩に教える流れと共通します。
従って、コンテンツ作成を通じ、疑似的な環境で「教える」というトレーニングになるのです。
「教えることで、自分が成長する」
という格言がある通り、教える行為を通じて、自分の知識が整理され、これまで漠然としていた知識ノウハウが自分のものになります。
また実際に後輩・部下ができたときの教える練習にもなります。
ゆえにコンテンツ制作は、マーケティング部だけでなく、「将来のリーダー候補」にもどんどん参加してもらうのがおすすめです。
コンテンツ作成を通じて、人材の成長を促す効果がオウンドメディア運営を通じて得られれば、予算縮小にもなりにくくなります。
オウンドメディアから飛び出し、商談の前後で活用。
オウンドメディアのおすすめコンテンツなのが、商談でのワンシーン。
・お客様からよく聞かれること
・感心されること
・説明が難しいこと
を整理すると、良質な差別化されたコンテンツになります。
しかしそれをオウンドメディアに留めるのは非常にもったいないです。
・商談前に、事前に知っておいて欲しいコンテンツを送付する。
・商談後、お客さんの関心に合わせたコンテンツを送付する。
・休眠顧客の掘り起こしの話題として、コンテンツを利用する。
など、商談における優秀な営業ツールとして活用できます。
よく見かけるPDF資料も、作成には安くない費用がかかります。
ですがオウンドメディアで作成したコンテンツを資料替わりとして活用することで、コストを抑えながら、さらにきめ細やかな営業活動も実現可能に。
BtoB企業のオウンドメディア戦略は、オウンドメディアが主役でなくても十分コストが回収できるポテンシャルがあります。
ポイントは、コスト回収の導線を複数張り巡らせること。オウンドメディアを単体で走らせないことです。
コンテンツは使いまわす。カルピスの原液のように。
もう一つ大切なのが、コンテンツを使いまわすことです。
イメージは、まさにカルピスの原液。好みの希釈に薄めることで、形を変えてコンテンツを量産できます。
たとえば同じ内容で、配信メディアを変えるだけでも、
・オウンドメディア
・各種SNS
・YouTube
・Tiktok
・音声メディア
など、様々なチャンネルから配信できます。
ここでのポイントは、一番最初に作ったコンテンツが、きちんと「原液になっているか?」です。
一番最初に作ったコンテンツが、当たり障りなく、薄くて表面的なコンテンツだったら、それを希釈したコンテンツはさらに薄いですから。もはや水・・・かもしれません。
だからこそ、最初に作るコンテンツは、濃く、深いコンテンツである必要があります。それができるのは外部ではなく、自社の社員であるはず。
最終的には自社愛に勝るものはありませんしね。
まとめ:内製化したオウンドメディアで多面的に展開!
BtoB企業のマーケティングの一環で、オウンドメディアを活用する企業が増えました。
しかしオウンドメディアで成果を出せる企業は一握りで、多くは打ち切り・予算縮小の道を辿ってしまい、打ちひしがれた残骸のようなオウンドメディア(跡)も散見されます。
このような原因の多くは、限られたリソースを、適切なポイントに集中できなかった戦略的な要素が大きいです。
BtoB企業がオウンドメディアを活用して成果を出すには、次のポイントが不可欠です。
・大手企業と正面からバッティングしないよう、軸をずらす。
・1対1のコミュニケーションを心がけるコンテンツを作成する。
・コンテンツ作成は内部で作成し、コストを抑えながら「濃い、深い」コンテンツを作成する。
・コンテンツ制作を通じ、社員育成を促進する。
・コンテンツ作成ノウハウは、外部を頼るのもあり。
・制作したコンテンツは、オウンドメディア以外でも展開する。
・商談の前後で使用し、顧客育成に活用する。
1つのコンテンツを作成したときに、そのコンテンツをオウンドメディアに掲載するだけでなく、「余すところなく使い倒す」という意識がポイントです。
「オウンドメディアに掲載する用」でとどめてしまうと、制作コストが回収できず、費用対効果が見合わなくなってしまいます。
BtoB企業ならではの濃い、深いコンテンツを作成することで、オウンドメディアから質のよい受注も目指せます。ぜひ活用していきましょう!
また弊社では総合的な営業支援の1つとして、オウンドメディア・WEBマーケティング支援も行っております。
WEBからリードを獲得したいなど、ご相談、お問合せ、お待ちしております!