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なぜ新人営業マンは育たないのか?売れる営業への育成ポイントを解説。

こんにちは、河合商事の河合です。

 

弊社はインサイドセールス支援として、各クライアント様の営業課題と向き合わせて頂いております。

その中で多くの声を聞かせて頂くのが、

 

「営業マンがいない。」

「営業が育たない。」

「営業が採用できない。」

 

といった、営業組織に関するお悩みです。

多くの企業では、「営業が採用できず、採用できても育てられず、ゆえに少人数の営業リソースで与えられた目標(ノルマ)を達成しなくてはいけない」、という現状があります。

私も日々クライアント様の営業課題に向き合う中で、

 

「たしかに営業を育てるのは難しい」

 

と非常に感じます。

なぜなら営業に求められるのは、「デキる営業」であること。それつまり「優秀なビジネスパーソン」になることであり、そもそも求められている要件・スキルが高すぎるのが「営業」なのです。

したがって一人前の営業に育て上げることは他業務と比較しても時間も労力もかかります。

一方で営業は常に成果を求められる環境なので、

 

「採用して3か月たったけど、一向に数字を出さない。仕事できないじゃん。」

「採用して半年たつのに、先輩社員と比べてできないことが目立つ。ダメじゃん。」

 

と、厳しい評価をしてしまいます。

結果、新人営業が育つ前に辞めてしまう・・・という悪循環を繰り返してしまう組織が多いと感じます。

 

そこでこの記事では、新人営業が育ちにくい環境について深堀しながら、「デキる営業」に育成するポイントについて解説していきます。

自社の売上を背負う未来のエースの育成に苦心している方、ぜひ最後までお付き合いくださいませ!

 

営業が育たないと感じる理由

「新人営業が育たない・・・」

 

というお悩み、本当に多くの企業様からお聞きしますし、私自身も「たしかに営業を育てるのは難しい」と感じます。

多くの企業が感じる「営業育てるの難しい」問題は、その原因を分解してみると、「なるほど、たしかにな」と納得するのではないでしょうか。

 

「デキる営業を育てる」とは、つまり「人間力を育てる」こと。

「営業を育てるのは難しい」、とはつまり、「営業に対して求めている要件・スキルが高い」ということ。

採用した営業には「デキる営業」になって活躍して欲しい。ではその「デキる営業とは、どんな要件か・・・?」と考えてみますと、

 

【デキる営業の要件】

・自発的に行動できる。

・相手の気持ち、行動を先読みし、先手が打てる。

・業界の最新情報をキャッチしており、顧客に価値提供できる。

・ほか部署と連携し、多くの人を巻き込んで仕事ができる。

・プロジェクトリーダーの立ち位置で、案件の進捗管理ができる。

・些細なコミュニケーションからより多くの情報をキャッチし、現状を把握できる。

・収集した情報から顧客課題を予測し、解決する提案ができる。

・課題を抱えている企業から共通項を見出し、誰に売るか?を選定できる(マーケティング)

 

ざっと列挙しただけで、この数とレベル。まさに超人、スーパースター、エリートビジネスマン

採用された新人営業の肩にこれだけの要件が乗せられてると思うと、それは成長する前に潰れてしまっても反論できません。

 

すぐに習得できないスキルなのに、すぐに数字を求められる環境。

営業に求められるのは、すぐに習得できない高度スキルばかり。

にも関わらず、営業の仕事は数値化しやすいので、入社早々に数字を出すことを期待されます

数字を出すとは、つまり売上を立てること。新規開拓、既存顧客から新しい受注、いずれにしても、売上を伸ばすことを求められます。

しかし営業スキルはすぐには身につかず、結果として、

 

・入社して半年たつのに、期待する売上をクリアしない。

・入社して半年たつのに、先輩と比べてできないことが多い。

 

など、できないことにフォーカスしてしまい、営業が育たないと感じてしまうのですね。

営業に必要なスキルは、すぐに習得できない高度なスキルばかり。

けれども営業としての成果は、すぐに求められる。

というギャップが、新人営業が育ちにくい環境を作ってしまいます。

 

新人営業の育成ポイント

営業の育成は長期的な視点が必要です。

なぜなら活躍できるデキる営業になるためのスキルは、どれも高度なスキルばかりだから。

ですので、新人営業を育成するときは、長期的な視点を持ちながら、基礎からしっかり教え、磨き上げることが重要です。

 

義理堅い営業へ。ルールと約束を守る習慣を身につける。

多くの企業が求める営業像の1つに、

 

「顧客と良好な関係を構築できる」

 

を上げるでしょう。このスキルは非常に重要で、商売(ビジネス)の真骨頂ともいえるスキルです。

「義理堅い」とも表現できるスキルで、

 

・真摯に対応する。

・受けた恩は必ず返す。

・約束は必ず守る。

 

など、営業以前の仕事(ビジネス)の基本中の基本スキルでもあります。

事実、信頼できる営業をイメージすると、「小さな約束もきちんと守る」という地味な印象があるはず。

 

営業の土台となる「義理堅さ」を身につけるには、普段からルールと約束をきちんと守る習慣を身につけるトレーニングが必要です。

 

・毎日、決められた時間までに日報を書く。

・言われたこと、言ったことは約束を守り、必ず実行する。

・約束を果たせないときは、正面から真摯に回答する。

 

普段の業務から繰り返すことが重要です。

華やかな商談テクとはほど遠い地味な部分ですが、営業の素地、土台となるため手は抜けません。営業育成はここからはじまります。

 

営業は情報戦。業界リサーチ力を身につけさせる。

営業はトーク力ももちろん大切ですが、それ以上に大切なのが、リサーチ力です。

リサーチ力とは、事前に相手企業を調べ上げ、課題を予想し、提案を構想する力のこと。

商談は情報戦です。事前に相手企業をどれだけ知り、どんな予想をするか?で、商談内容はほぼ決まります。

 

リサーチは「ただ調べる」のではなく、「予想して調べる」をしなくてはいけません。

なぜなら「予想して調べる」でなければ、何を調べていいか分からなくなるから。何も予想がつかない状態では、調べようがないからです。

 

・公式HPに○○と書いてあったけど、それなら△△の可能性はないだろうか?

・プレスリリースに○○の情報があったけど、それってつまり、△△ということだろうか?

・業界で○○の動きが活発だけど、これから商談する企業は前向きな対応をしているのだろうか?

 

リサーチする項目には、すべて予想が前提としてあります。

予想してリサーチするは、「後述の提案する」にもつながる重要なスキル。営業研修の項目として設定し、繰り返しトレーニングすることが大切です。

リサーチ力を鍛えるには、すぐに答えを教えるだけでなく、

 

「それってなぜそうなると思う?」

「○○ってことは、つまりどういうことだと思う?」

 

事象に対して予想するところから訓練すると、リサーチ力は鍛えられます

また常に業界の最新情報にキャッチアップするために、

 

・新聞ニュースなどをピックアップし、それに対してどう思うか?(どう予想するか?)をアウトプットする。

・SNSビジネスアカウントをフォローし、気になった発言についてコメントする。

 

なども有効なトレーニングになります。

 

提案できる営業へ。ゴールから逆算する思考力を鍛える。

優秀な営業に共通するのが、顧客に提案できること。

「提案する」とは、仮説から結果を予想する能力です。ゴールから逆算し、論理的に思考する力が必要になります。

提案能力を鍛えるには、答えを与えるだけでなく、自分で答えを予想するトレーニングが大切。

そして自分で答えを予想するトレーニングには、先ほどのリサーチの訓練が非常に効果的になります。

「調べる」とは能動的な行動であり、その前提には疑問がなくては調べられません。また疑問に対して、自分の予想がないと、何を調べていいかも分かりません。

 

新人営業の訓練として代表的なOJTは、自ら経験し、答えを予想する、という面では理にかなっていると言えるでしょう。

ただし、予想した結果に対し、

 

・実際の答えがどれくらいズレているのか?

・なぜズレてしまったのか?要因は何か?

・的確な予想をするには、どんなリサーチが必要だったか?

・的確な予想のために、どんな知識が必要か?

 

などのフィードバックが必要です。

OJTは効果的ではありますが、現場に放置しても腐りやすいので適切なメンテナンスは必須でしょう。

 

同席と実践と座学をバランスよく。

新人営業の育成の定番といえば、商談の同席。

先輩・上司の商談の席に同席し、実際の商談で何が起きているのか経験します。

商談の同席も効果はありますが、しかし同席だけ続けても商談はできるようになりません。なぜなら、

 

・見るのとやる(しゃべる)ではまったく違うから(緊張するなど)

・商談前の事前リサーチが大切だから。

・普段からの情報のキャッチアップが大切だから。

 

商談の同席で得られる経験は限定的で、むしろ商談前の行動が重要だからです。

だからと言って、実際に商談を1人で対応したり、研修などの座学を繰り返すばかりでも・・・効果は見込めません。

 

大切なのは、バランスです。同席・実践・座学。この3つをバランスよく繰り返すことで、知識と経験が血肉になっていきます。

営業力を高める特効薬はなく時間はかかりますが、じっくり育てることが大切です。

 

インプットとアウトプットはセットで繰り返し鍛錬。

これは営業の育成に限った話ではなく、すべての業務において重要なポイントです。

インプットをしたら、必ずアウトプットをする。アウトプットをするまでワンセットで、アウトプットなきインプットはまだ自分の知識として消化できてない段階です。

アウトプットとして効果的な例として、

 

・学んだことを口頭で説明する。(スピーチ・発表)

・学んだことを文章で説明する。(日報・ブログ・SNS)

・学んだことを仕事で実践する。

 

などがあります。

学んだ知識を実務に活かすこともアウトプットですが、「アウトプットはそれだけではない」、ということですね。

口頭や文章で誰かに説明することも、効果的なアウトプットです。

アウトプットをしたときに、

 

・アウトプットの量、質が低い。

・アウトプットするまでに時間がかかる。

・そもそもアウトプットできない。

 

という場合は、残念ながらインプットが正しくできてない可能性が高いでしょう。

本人に指摘するのはもちろん、本人自身にもインプットが正しくできてないことを自覚してもらう意味でも、アウトプットの習慣は役に立ちます。

 

営業の育成は中長期的視点が不可欠。

営業の育成は中長期的な視点が必要です。

なぜなら営業に求められているスキルはどれも高度であり、簡単に習得できないものばかりだから。

長い目で見て、じっくり育成するスタンスがなければ、採用しても辞めてしまうを繰り返すばかりでしょう。

ただし、じっくり育成する=お客さん扱い」で、「仕事はできなくてOK」というスタンスでもありません

営業は厳しい仕事の世界ですので、ぬるま湯でぬくぬく系では成長速度は遅くなりますし、最悪は勘違い社員を育成してしまう可能性もあります。

 

目標KPIはその都度しっかり追いかける。

大切なのは、今、できるタスクをしっかり追いかけることです。

いきなり売上を立てることは難しくとも、

 

・日報

・報連相

・日々のリサーチ、情報キャッチアップ

・納期を守る

 

などのビジネス基礎は、入社してすぐ実践、守ることができるはず。

「すぐ習得できないから、できなくていい」ではなく、「今できることは、必ず達成する」という、ぬるま湯でもなく、厳しいノルマでもない、ちょうどいい目標設定が大切です。

もちろん、目標は設定して丸投げ・・・ではなく、その都度進捗を管理し、フォローすることは必須であります。

じっくり育成するとは、手間暇かけて、その段階に見合った目標を厳しく追いかける、という意味ですね。

 

まとめ:じっくり育成すれば、未来のエースは育つ。

「営業が育成できない」とは、多くの企業が抱える深刻な問題です。

しかしこれは裏を返すと、「どの企業も苦戦する難しい課題」であり、「解決さえすれば、一気に業績を伸ばせる課題」でもあります。

つまりやりがいのある課題、ということですね。(ポジティブシンキング)

営業を育成するポイントは、

 

・ルールと約束を守る習慣を身につけ、義理堅い営業に育てる。

・業界リサーチ力を身につけ、商談前の情報戦を制する。

・ゴールからの逆算を訓練し、提案できる営業に育てる。

・同席と実践と座学をバランスよく行う。

・インプットとアウトプットをセットで行う。

・長期的な視点で育てるが、目標KPIはその都度しっかり追いかける。

 

表面的な営業テクを学ぶのではなく、ビジネス基礎から徹底的に叩き上げることが必要です。

優秀な営業として活躍するには、高度なスキルを学ばなくてはいけません。ゆえに営業の育成には時間がかかります。だからといって、「その期間、仕事ができなくてもいい。」という訳にもいきません。

大切なのは、基礎から叩き上げるにしても、そのステージにあった目標をしっかり追いかけること。

優しくもあり、厳しい環境が、真の営業力を高めます。

自社の未来のエースを育てるため、ぜひ実践してみてください!

 

育成が難しい営業は、アウトソーシングもあり。

営業の育成はコストがかかります。

自社の営業をじっくり育てるのは大切ですが、そこまで待てないときもありますし、育てられる人数にも限りがあります

そこで有効なのが、営業のアウトソーシングです。既に育てあげられた社外営業メンバーに外注することで、営業プロセスを丸ごとアウトソーシング可能。自社では顧客対応など、コア業務に集中できます。

 

弊社ではインサイドセールス支援として、営業プロセス全体を最適化しながら、商談セッティングまでを代行しています。

商談獲得までの戦略設計まで実施しますので、コア業務に集中可能です。

営業の育成は育成として取り組み、それ以外の課題はアウトソーシングを活用するのも有効です。

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