こんにちは。営業代行の河合です。
「インサイドセールスとは、なにか?」
そのアンサー記事は多くありますが、読了後に消化不良になってしまいます。
なぜなら、そのアンサー記事そのものが難しいから。
『フィールドセールスで行うナーチャリングをインサイドで行い、KPIの評価地点がちがうため既存の・・・』
・・・ダメだ・・・横文字ばかりで意味が分からない・・・。
横文字を使えば賢く見えるのですが、少しばかり賢すぎて、ちょっと理解に苦しむフシがありまして。
そこでこの記事では、世界で一番優しい解説に挑戦します。
「インサイドセールス」と言っても難しいことはありません。身近なインサイドセールスから展開していけばいいのです。
どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
※最初にお断りしますが、本記事では「言葉遊び」はいたしません。
Contents
テレアポとインサイドセールスのちがい
「テレアポとインサイドセールスの違いが分からない」
との疑問、非常に多いです。
結論から申し上げますと、
テレアポ = インサイドセールス
でございます。テレアポも立派なインサイドセールスです。
非常にシンプルにご説明しました。語弊がないよう、詳しく書き直しますと、
テレアポは、インサイドセールスの一部である。
と、言えます。
・・・ただし。
この逆はありえません。
インサイドセールスは、テレアポの一部である。(×)
なぜならインサイドセールスは、テレアポを含むアプローチ手法の総称だから。
インサイドセールスは、「テレアポだけ」ではないのです。
この点、順を追って解説させて頂きます。
インサイドセールスとは、「事務所から実施する営業すべて」。
テレアポとインサイドセールスの違いを理解するには、「インサイドセールスたるが何か」を理解する必要があります。
インサイドセールスとは、
「事務所(在宅含む)から実施する営業すべて」
と、ご理解頂いて間違いありません。
理解するためのポイントは、
・事務所の中から実施する
・営業すべて
でございます。
「営業」とは魔法(ブラック)な言葉でして、それが売上につながるのであれば、すべての行為は「営業」と解釈されます。
・事務所の草むしりをした。
・お客様を接待した。
・倉庫の整理をした。
・展示会の設営をした。
営業といえば、お客さんと商談し、モノを売る仕事。
にも関わらず、草をむしり、接待し、倉庫の整理に力仕事。いったい営業は何をしているのでしょうか?
「営業とは関係ない雑用が多い」とも言えますが、「広義には、すべてが営業活動である」とも解釈できます。
これはインサイドセールスも同じで、パッと見は営業とは関係のない、
・HP製作、更新、運用、保守。
・SNSの運用。
・メールの送信、返信。
・問合せフォームへの入力。
・営業資料の作成。
・問合せに電話で回答する。
これらの仕事も、すべて「営業」と解釈できます。
売上に直接的、間接的に結び付くものは、すべて「営業」。
インサイドセールスは、事務所の中でできる「営業すべて」、という解釈で間違いありません。
インサイドセールスの守備範囲は、とても広いのです。
「完全インサイド」と「フィールド連携型」がある。
インサイドセールスについてもう一歩踏み込みますと、
・完全インサイドセールス
・フィールド連携型
の2つに分かれます。
「完全インサイドセールス」とは、まったくフィールドセールス(訪問営業)をしないスタイル。
新規アプローチ~成約、既存取引の管理まで、すべての営業を事務所内で完結させます。
対して「フィールド連携型」とは、フィールドセールスとの連携を前提としたインサイドセールス。
インサイドセールスでは、おもに新規アプローチ(商談成立まで)を担当することが多いです。
どちらも「インサイドセールス」ですが、事務所内でやることの比重がちがいます。
ちなみに弊社の営業は「完全インサイドセールス」でございます。
テレアポはインサイドセールスの1つである。
以上を踏まえますと、
「テレアポは、インサイドセールスの1つである」
ご納得頂けたかと思います。
なぜならテレアポは、「事務所内でできる営業の1つ」だからですよね。
テレアポが担当するのは、新規開拓における「商談をつなぐまで」になります。
まったく見ず知らずの企業同士が商談化するには、多くのハードル、そしてコストがかかります。
そのためインサイドセールス支援のフタを開けてみると、「そのメインはテレアポ代行だった。」というケースも多いです。
しかしインサイドセールス支援として間違っているわけでもなく、むしろ「それだけ新規リード獲得は大変で重要」という裏返しでもあります。
ただし、インサイドセールスでできる新規リード獲得は、「テレアポだけ」ではありません。(ここ重要)
テレアポとインサイドセールス、どちらもゴールは同じ。
「テレアポのゴールは、アポ」
「インサイドセールスのゴールは、顧客の育成」
との解説が多いです。
しかし営業的(経営的)な観点からみると、それはどちらも100%正しいとは言えません。
なぜならテレアポもインサイドセールスも、どちらもゴールは「成約」だからです。
アポを獲得した先には、必ず成約があります。
顧客を育成した先には、必ず成約があります。
※もちろん、真のゴールは「代金の回収」ですが。
つまり「アポ獲得」も「顧客育成」も通過地点であって、通過地点だけのタイムがよくても意味がないのです。
営業活動した結果として、成約しなければ意味がありません。
いくらアポが多くても、顧客が育成されても、それは通過地点のタイムにすぎません。
余談ですが、弊社は「戦略的テレアポ代行」として、初期アプローチに特化した「インサイドセールス支援」をやらせて頂いております。
仮にも「テレアポ代行」ですので、「ゴールはアポか?」と言われると、まったくそうではなくて。
いや、だって仮にゴールがアポだとして、ただひたすらアポだけ量産したら悲惨になると思いませんか?
アポばっかり増えたけど、全然成約しないわ。効果がないので、テレアポ代行辞めます!
アポは取ったのに、なぜ!?!?
・・・当たり前です。
テレアポも営業支援なんですから、支援した結果、ゴールして得点しないと意味ないじゃないですか。
得点の入らない試合は負け試合。
チームが連戦連敗を更新していけば、いずれチームは解散します。
まっさきにリストラ対象となるのは、結果に貢献しないテレアポチーム。そのためテレアポのゴールはアポではなく、成約です。成約してナンボの世界です。
具体的なインサイドセールス【集客・アプローチ編】
守備範囲の広いインサイドセールス。
広義には「なんだってインサイドセールス」ではありますが、メジャーな手法として次のようなインサイドセールスがあります。
検索したユーザーへのアプローチ(WEB集客)
専門的にはWEB集客ですが、営業からすれば立派なインサイドセールスです。
HPを制作し、WEBから見込み客を集めます。
必要な情報(コンテンツ)を提供することで、問合せ(見積り依頼)などに誘導する営業手法です。
WEBから見込み客を集めるには、
SEO | 検索したとき、自社サイトが上位に表示されるための施策。 |
リスティング広告 | 検索したときに上位に表示される広告。 |
などが定番です。
どちらも「足で稼げ」の営業イメージとはかけ離れ、職人的な技術・知識が必要な領域。
事務所内からガシガシ営業し、売上に大きく貢献できるので、重要なインサイドセールスであります。
近年ではWEB(検索)からの集客・売上は、無視できない存在になりました。
「WEBサイトは、優秀な営業マン」であるだけでなく、「WEBサイトを製作・運用する人も、優秀な営業マン」と言えますね。
SNSアプローチ
WEBからの営業は、SNSからも可能です。
企業(個人)アカウントを作成し、有益なコンテンツの提供、フォロワーとのコミュニケーションを取ることで、属性を絞った集客が可能です。
またSNSはコミュニケーションが取りやすく、顧客(購買者)との関係構築も可能。
・ToB(法人向け):ツイッター、フェイスブック
・ToC(個人向け):インスタ
長らく個人向け利用の多かったSNS。近年ではビジネス向け(BtoB取引)でもSNSは積極的に活用されています。
Facebookはやや下火。広告だらけ、実績自慢との不評をちらほら聞きますが、圧倒的な登録者数により、Facebook広告は依然として効果が高いです。
アカウント作成、運用も無料ですので、活用しない手はない「インサイドセールス」でございます。
メール営業・問合せフォーム営業
プッシュ型のインサイドセールスの花形(定番)といえば、こちらです。
収集したリスト(ターゲット)のメールアドレス、問合せフォームにメッセージを送ることで営業します。
メール営業・問合せフォーム営業の特徴は、膨大な数を低コストで営業できること。
テンプレートさえあれば、微調整するだけで大量アプローチが可能です。
返信率こそ低い(0.1%)ものの、コスパは最強。
後述のテレアポ(電話営業)とセットで行われることも多い、インサイドセールスです。
DM営業(アナログ手紙)
DM(アナログ手紙)を送るのも、立派なインサイドセールス。
さきほどのメール営業との違いは、次のとおり。
メール・問合せフォーム営業 | DM営業(手紙) | |
コスト | 安い | 高い |
開封率 | 低い(0.1%) | 高い(15%) |
発送までの期間 | すぐ発送 | 時間がかかる |
メリット | 大量に、低コストに。 | 高コストだからできる、高級感(特別感) |
最近ではDM営業は、メール営業ではリーチできない層(社長・役職者)に絞って行われることも増えました。
電話アプローチ(テレアポ)
電話アプローチとは、言ってしまえば「テレアポ」です。
面識のない企業に電話をかけて、商談までのチャンスを切り開きます。
ただしインサイドセールス的に言えば、「それだけ」じゃありません。
・WEBからの資料請求/問合せに対して、電話営業。
・展示会/セミナー参加企業への、電話営業。
・かつて顧客であり、今は取引のない企業への、電話営業。
など、少しでも接点のあるターゲットに対し、関係性を深める電話営業をしていきます。
電話アプローチのメリットは、スピード。
その場で顧客にアプローチし、すぐに反応がもらえるのは電話アプローチだけです。
ただし数に頼った電話アプローチ(テレアポ)は効率が悪く、リストやほかアプローチと組み合わせた「戦略的なテレアポ」が必要になります。
具体的なインサイドセールス【顧客育成・商談編】
「完全インサイドセールス」は、まったく事務所から出ずに営業を完結させるスタイル。
これまでフィールドセールスが足を使っていた業務まで、事務所内で完結させてしまう、ある意味「究極のインサイドセールス」とも呼べるでしょう。
WEB商談
完全インサイドセールスで不可欠なのが、WEB商談です。
WEB商談とは、パソコンの専用のソフトで、いわゆる「テレビ電話(表現古い)」のように通話すること。
お互いパソコンと向き合いながらも、顔を見てしゃべれる不思議な商談です。
また資料の共有も簡単にできます。
うっかり資料を忘れてしまいましたっ・・・!!
という残念すぎる発言も、WEB商談では100%あり得ません。(いたらロック)
ただしWEB商談では、
・落ち着いた会議室の雰囲気
・おもてなし感
を演出するのは苦手で、ドライで淡白な印象を与えがちです。
メルマガ配信
メルマガ配信は、顧客との関係を維持し、関係を構築するのにちょうどいいツールです。
事務所内で完結できるメルマガ配信も、完全インサイドセールスには不可欠。
フィールドセールスの定期訪問のように、顧客との接点を維持できます。
小まめで文章力のあるメルマガ職人は、これから需要がますます高くなるでしょう。
ますます需要の高くなるインサイドセールス。
インサイドセールスが普及したのは、
・営業コストを下げたい売り手。
・気軽に提案を受けたい、顧客。
のニーズがマッチした影響が強いです。
売り手がコスト削減の結果、インサイドセールスを導入するケースも多いです。
しかし顧客側として、「わざわざ訪問しなくても、商談できる」とのメリットを感じ、インサイドセールスを受け入れている側面もあります。
今後、セールステック(IT技術による営業改革)が進歩することで、インサイドセールスでできる範囲は広がります。
もしインサイドセールスを重視してないようであれば、まずは身近なインサイドセールスから展開していくのをおすすめします。
ただし訪問営業はなくならない。
「インサイドセールス!インサイドセールス!」
と回りがはしゃぐと、これまで訪問していた「いわゆる営業マン」は肩身が狭いもの。
しかしインサイドセールスが普及しても、訪問営業はなくなりません。
なぜならインサイドセールスにも苦手分野があるからです。
とくに苦手なのが、人間同士の関係構築です。
・落ち着いた雰囲気で、リラックスして本音を話す。
・同じ経験を共有し、関係を深める(会食、接待)
・一度に複数の人と対面する。(関係の拡張)
インサイドセールスでもできないことはないです。しかし苦手です。
訪問営業の業務は限定されるかもしれません。
しかしこれからは「関係構築のプロ」として、より専門的なプロ集団になっていくかもしれませんね。
まとめ:インサイドセールスの重要性は高くなる。
インサイドセールスといっても、難しいことはありません。
なぜなら「事務所内でできる営業すべて」が、インサイドセールスだからです。
・テレアポ(電話営業)
・メール営業
・WEB製作
・WEB商談
これらのアプローチで、「成約」というゴールに向かって一直線に進みます。
アプローチによって通過地点は変わります。ですが、ゴールはみな等しく「成約」です。
厳密には、代金を回収するのがゴールですが・・・。
インサイドセールスの重要性は、今後ますます高まります。
それは顧客の「気軽に提案を受けたい」というニーズの表れでもあります。
まだインサイドセールスの準備が整ってないようでしたら、まずは身近なインサイドセールスからはじめることをおすすめします。
弊社では「戦略的テレアポ代行」として、インサイドセールス支援をしています。
まずは小さな一歩を。そして大きく展開していく。商売の常套手段ですね。
ぜひお気軽にご相談くださいませ。