こんにちは、河合商事の河合です。
テレアポの命とも呼べるリスト。作成も大変ですが、それ以上に大変なのが、架電結果を分析し、次のターゲットを選定することです。
なぜなら架電結果の分析~次ターゲットの選定こそ、テレアポ・アウトバウンドBDRの成否のカギを握っているから。
「次リストをどう作るか?」によって、
・獲得アポ数(アポ率)
・商談の成約数(成約率)
・アポインターのモチベーション
・テレアポ(BDR)の費用対効果
すべてが変わってきます。
ゆえに「テレアポで架電したリスト結果をいかに分析し、その内容を踏まえ、次のリストをどう作成するか・・・」というプロセスが非常に重要になるのですね。
弊社では「戦略的テレアポ代行」として、1サイクル(月)ごとに仮説検証を繰り返し、次リスト・ターゲットを戦略的に作成。精度の高いアプローチを実現しています。
この記事では、「戦略的テレアポ」を実現するための、
・架電結果の分析方法
・分析結果を踏まえた、次ターゲットの選定方法
について解説していきます。
自社でテレアポ架電をしている方、インサイドセールスのマネージャーはもちろん、
「もう消耗戦みたいなテレアポ(BDR)なんてイヤだ!(でもテレアポは必要だ)」
と思っている方に読んで頂きたい内容になっております。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
Contents
戦略的テレアポを実現する「プラチナリスト」の必要性。
テレアポ架電結果の分析。そして分析結果を踏まえた次ターゲットの選定。
この重要なマーケティングプロセスに欠かせないのが、「プラチナリスト」です。
プラチナリストとは、ただの企業名が羅列してある企業リストではなく、
・特定の共通課題を抱えた企業母集団になっていること。
・訴求したい内容に合わせて、相手の状況を事前リサーチしてあるリストであること。
・事前リサーチした内容をフックにした個別トーク(スクリプト)が準備されていること。
この3つを兼ね備えたリストです。
テレアポ・BDRを経験した方でしたら、
「いや、そんなリストがあったら絶対アポ取れるでしょ!」
と秒で思えるリストこそ、プラチナリストなのです。
プラチナリストの効果は絶大ですが、しかし作成の手間が恐ろしく発生するため、多くのテレアポ組織で見かけることはありません。(ゆえに存在がプラチナ級)
私は営業支援会社の社長として、多くの営業プロジェクトに関わってきました。
だからこそ強く思います。
「架電結果の分析と、次ターゲットの選定は、プラチナリストがなければ意味がない」
と。
リストに意味がなければ、架電結果にも意味がない。
「リストに意味がない」とは少々強い言葉を使わせて頂きましたが、意味したいところとして、プラチナリストの逆のリストをイメージして頂けると幸いです。
・ターゲット属性が絞り込み切れてない1000件のリスト。
・企業名、電話番号、住所などありきたりな情報だけで、個別の状況が分かる情報がない。
・訴求したい商材に適した、フックになる事前情報がない。
・リストごとに対応した、個別のスクリプトが準備されてない。
「このリストは何ですか?」と聞かれたときに、即座に一言で答えられますでしょうか?
業界は・・・小売りだけど、スーパーもあればホームセンターから、自動車販売まで含まれて・・・
従業員は10人から1000人まで含まれて・・・??
小売り業界でも、スーパーマーケットの抱える課題と、新車ディーラーの抱える課題は異なります。
従業員10人の会社と、1000人の会社では、悩みの種類がまったく違いますよね。
架電リストがこのような場合、「架電結果の分析において」は、あまり意味のないリストとなってしまいます。
意味のないリストへの架電結果を分析しようとしても、最終的に「よく分からない」となりがちです。
なぜなら入口のところからして、「よく分からないリスト」だから。発生した結果についても、因果関係を考察することは難しくなってしまいます。
ゆえにテレアポの架電結果の分析~次ターゲットを選定する場合、大前提として使用するリストが「プラチナリスト」である必要があります。
お手持ちのリストはプラチナでしょうか。もしプラチナでないなら、架電スタートする前に、戦略の練り直しをおすすめします。
テレアポ結果の分析のポイント
テレアポの効果を高めるために、架電結果の分析は欠かせません。
しかし架電結果の分析と言いながら、
「今月のアポ率は2%!もう少し!」
「今月のアポ数は20件!目標達成!」
とアポ数・アポ率に固執していませんか?
テレアポにおいてアポ数・アポ率のKPIも大切ですが、それは最終的なKPIであり、それを達成するためのKPI(チェックポイント)が必要です。
テレアポの架電結果の分析は、アポ以外のポイントにも着目することで、次リストのターゲットが明確化していきます。
受付NG率:受付でどれだけ断られたか?
テレアポ結果でまず着目するのが、受付NG率です。
受付NG率とは、
「架電件数のうち、受付で断られた件数の割合」
です。
受付NGの割合を測定することで、そのアプローチがどれだけ受付で玉砕しているかが理解できます。
受付NG率の大まかな目安として、20~30%が許容範囲といえます。
もし受付NG率が35%~と高い水準になっている場合、そのアプローチは、
・想定したトークが、そもそも喋れていない。
・社名を名乗っただけで断られている。
・NGトーク、切り返しを発揮することなく、秒で断れている。
という状況が想像できます。
受付NG率が高い場合、多くがフロントトークで断られているため、ほとんど何もしゃべれてない状態です。
このようなアプローチでは、正直、誰が架電をしても同じ結果になることがほとんど。
したがって改善するポイントは、トークではなくリスト、ということになります。
「受付NG率が高いリストなのに、トーク改善でアポ獲得を目指そうとすると、アポインターにしわ寄せが集まり、組織が空中分解することも。。。
担当接続率(着電率)
もう一点確認すべきなのが、担当接続率です。
担当接続率は、
「架電件数のうち、担当に接続された割合」
の数値です。含まれる結果としてアポ獲得だけでなく、リード獲得(資料獲得)、担当NGなどもここに含まれます。
担当接続率の目安としては、18~25%に収まるのが許容範囲としての判断です。(もちろん、高いに越したことはないです。)
担当接続率が高くなる場合、受付で断られている訳ではないので、
・フロントトーク(受付トーク)がある程度機能している。
・リストの方向性に大きな間違いがない。
・プッシュ型営業(テレアポ、BDR)との相性がよい。
との判断になります。
担当接続率は、リストの精度・ターゲッティングだけでなく、アポインターのスキルも関係し、アポインターごとに数値もバラつく傾向があります。
もしも担当接続率が高いのであれば、受付で断られている訳ではないため、一定確率でアポが発生するはず。
にも関わらず、アポ獲得、リード獲得が発生しない場合、
・訴求ポイントがズレている。
・訴求内容に対し、ニーズが潜在化している。
・競合が強い。
・マーケットがない。(ニーズがない)
などの可能性を疑うべきでしょう。
アポインターの「架電しやすさ」をヒアリング。
テレアポ架電結果の分析で大切な、「受付NG率」、「担当接続率」。
しかしこの2つの数値が悪くても、アポが取れるケースもあります。そしてその逆のパターン(数値が良好でも、アポが取れないケース)もあります。
「セオリー通りの数値が出ないのはなぜか・・・」と思ったら立ち返りたいのが、現場の最前線で戦うアポインターの声です。
アポインターの声に耳を傾けると、痛いほどにリアルな生の声が返ってきます。
「スクリプト通りだと、まったく共感が得られない」
「サービスを説明したところで、「?」となって話がかみ合わない」
「辛すぎるリストで架電したくない」
「いつも○○という他社名が出てくる。みんな使ってる。」
「みんな自社でやってて、必要性を感じてないみたい」
などなど、そのリストを架電してみて思う、率直な声が多数集まります。
アポインターへのヒアリングは、個別の声を拾うことはもちろんですが、加えて聞きたいのが、
「このリスト、今まで架電した中で何番目に架電しやすい(しにくい)ですか?」
の質問です。
この質問によって、数値として表れてないリストと商材のマッチ度が推測できます。
もし数値としてはよくなくても、「架電しやすさ」がよい場合、同じような属性のリストを作成した場合、数値が改善されることがあります。
https://kawai-shoji.com/sittyuu-bunseki/
分析結果をもとにした次リストのターゲット選定
・プラチナリストを準備した。
・プラチナリストに対し、丁寧に架電した。
この2つの条件が揃うと、信ぴょう性の高い分析結果が得られます。
信頼できる分析ができたら、その分析結果をもとに次のターゲットを設定します。
テレアポの架電結果がよい場合、できる限りリスト属性を変えないのが基本。
テレアポの架電結果がよい場合、次のターゲットリストの属性はできるだけ変えない(ズラさない)のが基本です。
なぜならリスト属性が変わると、それだけでテレアポ結果が大きく変わり、よかった結果が最悪の結果になることがあるから。
「架電結果がよかった」とは、あくまでも「そのリストに対してはよかった」というだけであり、ほかの属性のリストには通じません。どの属性のリストにおいても、同じような結果が出る・・・というケースはないですからね。
たとえば製造業でアプローチしてみて、よい反応だった。商材の特性として、IT業界にもニーズがあるはずだ。
という流れでリスト属性を「製造⇒IT」に大きく変えてしまうと、テレアポ結果は著しく悪化する可能性あります。
次のリスト作成は、前回のリスト属性を踏まえること。
いきなり突拍子もないリストは作らないこと。
これはリスト作成を行う、インサイドセールスのマネージャー、マーケターが決して外してはいけない心得です。
リスト属性を変える場合、1項目だけ、ほんの少ずらす。
ただし「リストを変えない」は、厳密には不可能です。
なぜなら「まったく同じリストを作る=まったく同じ企業へ再アプローチ」であり、次に作るリストは多少なりとも属性・セグメントが変わるから。
ですので、次リストのターゲットに選定する属性・セグメントとして、
「よかったリストのいずれか1項目だけ、ほんの少しずらす」
という考え方が重要になります。
たとえば架電したリストの属性が、
「製造業・従業員100人~200人・関東地方」
のセグメントだった場合、次ターゲットの選択肢になるセグメントとして、
「製造業・従業員200~500人・関東地方」
「製造業・従業員100~200人・関西」
「プラント設計工事・従業員100~200人・関東地方」
というようなリスト属性が候補となります。
これら3つの候補は「いずれか1項目が、少しずらした」リスト属性になっています。
どの項目をどれくらいずらすのか・・・は、目指したい営業戦略と照らし合わせながら、決定するのが大切です。
数値が悪い場合、ABテスト(比較テスト)と、違った面からの仮説検証を。
テレアポ結果が悪かった場合、「それがなぜなのか?」の仮説検証が必要になります。
しかし仮説検証を行うには、1つのリストの分析だけでは不十分であり、2つ以上の結果を比較しなければいけません。
そのため数値が悪かったリストの「なぜ?」を検証するため、可能性のある属性・セグメントをずらします。
ずらし方は数値がよい場合と同じであり、いずれか1項目をほんの少しずらす。これで結果が改善されるのか、されないのかを検証します。
もし、ずらしたセグメントで数値が改善されない場合、そのセグメントがバケツの穴ではないと判断できます。
1つ1つの原因に対して仮説検証を行うことで、数値が上がらない原因の特定が可能です。
しかし2~3パターンの検証をしても数値が改善されないのなら、違った面からの仮説検証が必要になります。
リスト属性は大きくずらさないのが基本ですが、もしかすると方向性を大きく誤っている可能性もあります。
別のアプローチ軸で設計し、仮説検証することも大切です。
「問題を解決する方法は必ずある!」と信じて、ポジティブに、かつ柔軟に発想することが重要です!
テレアポ結果の分析~次ターゲットの設定は、できる限り短いスパンで。
テレアポ結果の分析~次ターゲットの選定は、アプローチの命運を握る重要なプロセス。
だからこそ、ターゲット設定に時間がかかってしまうケースもあります。
・・・ですが、このプロセスに必要以上の時間をかけてしまうのは、得策ではありません。
なぜならターゲット設定が遅れ、アプローチの間隔があいてしまうと、架電するアポインターの変数が目立ってしまうからです。
アポインターの変数として、
・同じモチベーションを保てる訳ではない。
・知識をずっと覚えている訳ではない。
・架電の感触をずっと忘れない訳ではない。
など、人間的な変数を考慮する必要があります。
どんなに設計がよくても、現場で作業する人次第で、結果は大きく異なってくる。
なんとなく、注文住宅、のようにも聞こえてしまいますね。
できる限りアポインターは安定稼働の環境を用意し、同じアポインターが、同じモチベーションでアプローチできるようにすることが大切です。
まとめ:正しく分析し、持続的なリスト作成を!
テレアポ・BDRで継続的な成果を出すには、架電結果の分析~次リストのターゲティングが大切です。
PDCAサイクルを高速回転させ、アプローチ改善していきましょう。
【テレアポ結果の分析・ターゲティングのポイント】
・正しい分析ができる「プラチナリスト」を準備する。
・アポ数(率)だけでなく、受付NG率、担当接続率をチェックする。
・数値化されない情報として、「アポインターの架電しやすさ」をヒアリング。
・テレアポ結果がよい場合は、できる限りリスト属性を変えない。
・リスト属性を変える場合、1項目(セグメント)だけ、ほんの少しずらす。
・数値が悪い場合、ABテストと違った面からの仮説検証を。
・アポインターの変数を減らすため、検証期間を長くしない。
架電結果の振り返りのないテレアポは、闇中をライトなしで走行するようなもの。
現場モチベーションは下がりますし、成果も出ません。(費用対効果は目も当てらない数字に・・・)
アウトバウンドで成果を出すなら、しっかりとした振り返り(分析)と、分析に基づいた次ターゲッティングが欠かせません。
ぜひ戦略的なテレアポを行い、高い成果を出していきましょう!
戦略的テレアポのプロセスを丸ごとアウトソース!
弊社では「戦略的テレアポ代行 リードフロンティア」として、戦略的なテレアポに必要なプロセスを丸ごとアウトソーシングさせて頂いております。
従来のテレアポとは違い、
・プラチナリストを準備した、精度の高いアプローチを実現。
・トップアポインターでなくてもアポが取れる戦略設計で、量産体制を実現。
・限られたリストの中から、持続的にアポを獲得する。
を特徴としております。
「戦略的なテレアポの必要性は分かったけど、めんどくさすぎる・・・」と感じた方、ぜひその業務、私たちにお任せください。
貴社専属の外部の営業組織として、営業プロセスを丸ごとお引き受けさせて頂きます。