こんにちは、営業代行の河合です。
売上を伸ばしたい!
新規顧客を獲得したい!!
と思っている経営者・営業マンの方にとって、お客さんからの「紹介」は喉から手が出るほど欲しいものではないでしょうか?
新規営業で門前払いされたお客さんも、不審者扱いされてつまみ出されたお客さんも、「紹介」というプラチナチケットがあれば、快く受け入れてもらえます。
しかし喉から手が出るほど欲しい「紹介」は、単にお客さんに「紹介して下さい」と言っても、ほぼ紹介してくれることはありません。
他にお客さんをご紹介頂けませんでしょうか?
営業マンを傷つけまいとの優しい言葉ですが、この後本当に紹介して下さる人はほとんどいません。
ではお客さんから紹介を頂くには、どのようにしたらいいのでしょうか?
この記事ではお客さんから紹介を頂くヒントについて紐解いてみましょう。
Contents
お客さんがなぜ紹介してくれないか、知ってますか?
「紹介してくれる」って言ったのに、ちっとも紹介してくれないじゃないですか。お客さんのウソつき、クララなんて知らないッ!!
・・・と、一人でやさぐれるのは自由ですが、ではなぜお客さんはあなたに他のお客さんを紹介してくれないのか、あなたは知っていますか?
私も偉そうなことを書く前に、今一度胸に手を当てて考えてみることにしました。
・・・。・・・・。・・・・・。
なるほど、他のお客さんを紹介しても、紹介した人に何もメリットがないから、紹介してくれないのですね。
他のお客さんを紹介しても、紹介した人にメリットがない。実にシンプルな理由であります。
あなたが紹介されないのは、あなた自身に紹介するメリットがないからではありません。
紹介する人にとってメリットがないから、紹介してもらえないのですよ。
あなたを紹介することで、紹介した人にはどんなメリットがあるのでしょうか?
お客さんから紹介を貰うには、そこを考える必要がございます。
お客さんを紹介するメリット。
では、そもそも紹介の持つメリットは何でしょうか。
あなたはこのシンプルな問いに明確に答えられますか?
・・・イエス、明確に答えなくても大丈夫でございます。
お客さんを紹介するメリットは、次の2つでございますよ。
新規顧客の獲得。商圏の拡大。売上の増加。
紹介のメリットとして真っ先に思いつくのは、こちらではないでしょうか。
新しいお客さんを紹介して貰うことで、新規顧客の獲得、それによる商圏の拡大、そして売上増加が見込めますよね。
・・・いや、もうメリットだらけじゃないですか。
紹介してもらえたら、うはうはじゃないですか。
毎日誰かに紹介してもらえたら、こんな辛い新規営業なんてやらずに済むじゃないですか。
言わずもがな、紹介を受ける側には多くのメリットを受け取ることができます。
紹介した人は、紹介された人から感謝される。
では紹介した方には、どんなメリットがあるのでしょうか?
それは他のお客さんを紹介することで、紹介された人から感謝されることです。
これはつまりですね、例えばAさんがBさんに業者(あなた)を紹介したとしましょう。
するとBさんは業者(あなた)の仕事ぶりを見て、
Aさんに紹介してもらった業者さん、よかったよ。ありがとう!
と、Aさんに感謝するのです。
イエス、Aさんは業者を紹介することで、Bさんから感謝してもらえることが、紹介することのメリットのなのです。
もちろん、「この業者安いから使ってみて!」とコストダウンの思惑があるかもしれませんが、人間の深層心理の中には、「人に感謝されたい」という要求があります。
人は誰だって、感謝されたいのです。
褒められたいのです。毎日「ありがとう!」って言われて生きていたいのです。
ですので、紹介する人は見返りとして「紹介してくれて、ありがとう!」という感謝を望んでいるのですよ。
先日紹介してあげたお客さんから、「ありがとう」って言われたわ。
いい仕事してるのね、ありがとね。
イエス、お客様。
こちらこそ、いつもあ・・・あああ・・・あぶぁぁぁぁ・・・(号泣して言葉にならない)
お金目的に働くのが仕事ですが、その行動の深層には「人から感謝されたい」という欲求があります。
お客さんから紹介をもらうための3つのヒント。
なるほど。紹介することによるお互いのメリットを考えてみると、うっすらと紹介を貰うためのヒントが分かってきますよね。
ではさらに一歩踏み込んで、お客さんから紹介を貰うためのヒントを探って参りましょう。
1・誠実であること。
お客さんから紹介を貰うには、まずは誠実であることが大切です。
誠実であるためには、
・ウソをつかない
・約束を守る
・時間を守る
・納期を守る
など、人間としての基本的なことをしっかり守る必要があります。
ではなぜ誠実であることが、紹介を貰うために必要なのでしょうか。
それは紹介してくれるお客さんにとって、紹介することは「リスク」だからです。
人を紹介するということは、「この人は私が全力でおすすめしています!」ということです。
つまり、紹介したのに期待通りの結果が得られなかったら、紹介してくれた人の顔(メンツ)も潰れてしまうのです。
紹介してあげたお客さんから、クレーム入ったわよ。礼儀がなってないって!
私のメンツも潰れたわ、もう知らないっ!
紹介することにはリスクがあります。
ですので、紹介する人は「この人なら大丈夫だ!」と思える人しか紹介したくありません。
「この人なら大丈夫だ!」と安心して貰うためには、誠実であること、これしかありませんね。
ウソをつかない、約束を守る、時間を守る、納期を守る・・・などなど、大切なことを地道に積み重ねていくしかないのです。
2・分け隔てなく付き合えること。
またお客さんから紹介を貰うには、誰とでも分け隔てなく付き合えることが必要です。
ほら、よく見かけるじゃないですか。
たくさん買ってくれるお客さんや、決裁者や役職者にはペコペコするのに、現場の平社員には態度の大きい人。
はっきり申し上げますが、その対応では紹介を頂くことは難しいですよ。
私にはぺこぺこするのに、紹介してあげた現場のCくんには態度がでかいのね。
思い出して下さいませ。
紹介する人は、紹介される人から感謝されたいのですよね。
しかしこれでは、感謝どころか大クレームではないですか。炎上も炎上の大騒ぎでございますよ。
ですので、そんな素振りを感じる人には、お客さんは紹介してもらえません。
だからこそ、誰とでも分けてだてなく付き合えることが大切になるのです。
3・便利で役に立つこと。
そしてお客さんから紹介を頂くためには、とにかく便利であること、役に立つことが大切です。
「仕事なんだから、役に立つのは当り前じゃない!」とツッコミがありそうですが、いいえ、違うのですよ。
「便利・役に立つ」とは、あくまでもお客さんからの視点からであって、あなたの見解ではありません。
例えば、あなたが専門商社としてオフィス用品の販売を担当していたとしましょう。しかしお客さんから突然、
ねえ、あなたマネキン売ってない?どうにかして手に入れたいの、お願い、なんとかして!
と、言われたらどうしますでしょうか?専門外で取扱もないから、お断りしますか?
しかしあなたにとって専門外の仕事であっても、今現在、あなたのお客さんが目の前で困っていらっしゃるではないですか。
困っている人を前にして、どう対応するかによって、お客さんの評価は大きく変わってきますよ。
すみません、お客様。弊社はオフィス用品の販売店の為、マネキンの取扱はございません。悪しからず。
イエス、お客様。弊社はオフィス用品が専門のため、マネキンの知見がありません。
ですので、大変品揃えが悪く、価格も割高ですが、こちらの商品なら販売することが可能です。いかがでしょうか?
この2つの対応で、「他のお客さんに紹介したい!」と思える対応はどちらでしょうか。
・・・間違いなく後者ですよね。
「仕事だから。」と割り切るのは結構ですが、それでは紹介を頂くのは難しいでしょう。
お客さんから紹介を貰うには、便利で役に立つ存在になることが必要ですが、それはあくまでもお客さんの視点に立った場合です。
専門外であろうと、経験がなかろうと、「お客さんのために!」という姿勢こそ、紹介を頂くには最も必要なことであります。
お客さんから紹介してもらうときの注意。
メリットが盛りたくさんの紹介ですが、少しばかりご注意頂きたいこともございます。
「紹介をもらえた!」を両手をあげて喜ぶ前に、今一度ご注意くださいませ。
断ることが難しい。
お客さんからの紹介で注意したいのが、断ることが難しいことです。
こちとら利益を追求する企業ですので、薄利では商売することはできません。
しかしお客様からのご紹介とあっては、商売にならなそうな案件でも無下に断ることができないのです。
紹介してあげたD社、私のことだと思って安く販売してあげてね。
は、はひぃ、お客様・・・。(販売量が少なすぎて、赤字になりそうとはとても言えない・・・。)
せっかく紹介してくれたのに、お断りしてしまったら、下手したら元のお客さんすら失ってしまうかもしれません。
紹介キャンペーンは効果がうすい。
また紹介が欲しいあまり「紹介キャンペーン」をよく見かけますが、実際にそれを持って営業してみても、なかなか効果はうすいように感じます。
・○○万円分、クオカードプレゼント!
・初期費用無料!
などなど、コストをかけて販促していますが、実際には思うような結果が得られていないのではないでしょうか。
それはやはり紹介には、「人から感謝されたい」という心理があるからでありますよね。
紹介することによって、人から感謝される。だから人を紹介したくなるのですよ。
だって「○○万円プレゼント!」と言われても、正直、お金に困っていない人には響かないのですよ。
逆に響くのは、お金に困っている人ですからね。そういうことであります。
感謝という目に見えない気持ちは、お金に勝ります。
紹介キャンペーンを実施するには、過度に期待せず、ターゲット・アプローチ方法をよく検討してから実施致しましょう。
まとめ:紹介されるには、紹介してくれる人の利益を考えるべし。
営業マンに限らず、起業して自分の商売をしている方なら誰しもお客さんからの紹介が欲しいです。
しかしやみくもに「紹介してくれぇ!」と懇願するよりも、次のポイントをおさえた方が効率的です。
1・誠実であること。
2・分け隔てなく付き合うこと。
3・便利であること、分け隔てなく付き合えること。
4・紹介したことで、紹介した人が感謝される仕組みが大切。
お客さんから次のお客さんを紹介頂くことは、営業マンとしてとても誇らしいことです。
なぜなら「この人なら間違いなく、いい仕事をしてくれますよ!」とお墨付きをもらったようなものですから。
しかしお客さんから紹介を頂くには、「人間として基本的なことをきっちり守る」、という修行僧のような精神が必要です。
なかなか伸びない売上を見てイライラするぐらいなら、いっそのこと滝で禊(みそぎ)でもした方が、精神が清らかになって、ご紹介が頂けそうでございますね。
「紹介が欲しいなら、紹介してくれる人のメリットを考える!」
このマインドを徹底することで、あなたを紹介したいと思う人は増えるはずですよ。
ぜひ素敵な営業を。それでは、また!
▽営業はテクニックに走る前に、しっかりと営業マインドを持つことが大切です。
▽既存客へ再アプローチすることで、紹介をもらうことも可能です。