こんにちは。営業代行の河合です。
テレアポのリスト管理、やってますか?
数に任せたテレアポでリスト管理をおろそかにしていると、
「同じ顧客に何度も電話してしまった・・・」
「あと1回の電話でアポが取れたのに、放置してしまった・・・」
など、効率の悪いテレアポをやりがちです。
ではテレアポのリスト管理では、どんなことに注意すべきでしょうか?
この記事ではコストを抑えながら、テレアポのリスト管理する方法を解説していきます。
しっかり管理されたテレアポで、見込み客を一網打尽にして差し上げましょう!
Contents
テレアポのリスト管理とは?
テレアポのリストとは、顧客名・電話番号が記載された名簿(多くはエクセルデータ)のこと。
顧客名・電話番号のほかにもテレアポのリストには、
・業種、業界
・事業内容
・代表者名
・住所
などの情報が盛り込まれています。
この顧客リストから電話をかけたとき、
・いつ電話したのか?
・誰が電話に出たのか?
・どんな話だったのか?
・その結果、どうなったのか?
という情報を記録していきます。この記録の管理が、テレアポの「リスト管理」です。
テレアポのリストをきちんと管理すると、「いつ・だれが電話して・どうなったのか?」が把握できます。
しかしリスト管理を放棄すると、テレアポの進捗が把握できず、見込み客もダダ洩れ状態になります。
複数人でテレアポするときも、もちろんリスト管理は大切。
それだけでなく1人でテレアポをする場合も、リストを適切に管理し、テレアポの進捗を一目で分かるようにしておくのが大切です。
リスト管理しないことによるトラブル
リスト「管理」と聞くと、「面倒な雑務が1つ増えた・・・」と嘆きがちです。
ですが、いいえ、ちがいます。
適切なリスト管理をすることで、テレアポで起きるトラブルを回避し、効率のいいテレアポ運用ができるようになります。
つまり面倒な雑務が1つ減る、と考えるべきですね。
ここで少し想像して頂きたいのが、テレアポのリスト管理をしなかったときのトラブル。
テレアポのリスト管理をせず、行き当たりばったり(もしくは野生のカン)でテレアポをしていると、次のようなトラブルに遭遇しがちです。
「昨日も同じ電話がかかってきましたよ…?」
テレアポのリストを管理しないもっとも顕著なトラブルはこちらです。
1つの顧客に対して、何度もテレアポしてしまうのです。
昨日も同じ電話がかかってきましたよ?
今さっきお電話を頂きましたが・・・?
以前お電話を頂いたときに、お断りしましたけれども・・・?
これはテレアポでの致命的なトラブルです。
初期アプローチとしての成果を期待されているテレアポなのに、これでは第一印象最悪じゃないですか。
実際、この手のトラブルをやってしまったがために、「獲得したアポがキャンセルになった」という事例もよく聞きます。
見込み客を放置してしまう。
テレアポのリスト管理をしないと、どの顧客にどんな電話をしたのか、さっぱり分からなくなります。
そのため追跡コール(2回目のコール)が難しくなり、「1つの顧客に1回電話して終わり」、という寂しい状態になります。
その結果、1回目のコールで反応がよく、
今月は忙しいから難しいから、来月また電話してくれる?
という、女神のように優しい顧客を放置してしまうのです。これ、率直に申し上げて最悪ですよね。
どれもこれもリストを管理せず、どの顧客に何を言ったのかを軽視した結果でございます。
ターゲットの少ない法人向けテレアポでこの手のトラブルを繰り返すと、案件の寿命を縮めてしまいます。
営業の退職により、詳細が分からなくなる。
テレアポに限らず、営業は属人化しがちです。
そのため担当者が変わると詳細が分からなくなり、顧客へのフォローができず、競合他社に切り替わってしまった・・・というケース、本当に多いですよね。
これはリスト管理で防げます。テレアポをリスト管理することで、属人的な情報をほかのメンバーに共有できます。
しかしテレアポのリストを管理していないと、
・各顧客がどのフェーズまで進んだのか?
・次にやるべきことはなにか?
が白紙に戻ってしまいます。
そのためゼロからやり直すこととなり、効率の悪いテレアポに逆戻りです。
厳密にいえばテレアポは「ゼロからのスタート」ではなく、「マイナスからのスタート」。
ですので、リストを管理しないことは、効率の悪いどぶ板テレアポを永遠と繰り返すことに等しいのです。
NG対応など、ノウハウが蓄積されない。
テレアポで断られるパターンは定型化できます。
そのため多くの事例を共有することで、あらゆるパターンに対応できるテレアポが設計できる・・・はずなのですが。
テレアポのリスト管理をおろそかにしてしまうと、NG対応などのノウハウが蓄積されません。
・アポが取れる会話パターンの分析。
・NGからアポにつながるパターンを分析。
・資料請求からアポにつながるパターンを分析。
あなたが断られたパターンは、別の担当者が先週同じようにして断られたパターンと同じかもしれません。
もし事例を共有できていれば、取れるアポだったのに・・・。
効率の悪いと言われるテレアポ。ますます非生産的なものになってしまいます。
テレアポのリスト管理するときの5つの注意
「テレアポのリストを管理するには、専用のシステムを入れよう!」
と、資金をどぱっと投入するのも1つ。
ですがテレアポを自社で内製化するのは、コスト削減の目的もあったはず。
コスト削減のための自社テレアポなのに、高額なシステムを導入しては本末転倒。
そのためまずはテレアポシステムをスプレッドシートでリスト管理することをおすすめします。
1・スプレッドシートなら、リアルタイムで確認できる。
スプレッドシートとは、グーグルが提供しているエクセルのこと。
無料で利用できる上に、複数人でテレアポする場合、テレアポの進捗がリアルタイムで分かります。
チームでテレアポするなら、エクセルよりもスプレッドシートでのテレアポ管理がおすすめです。
2・リストは1つに。通し番号で重複を防ぐ。
テレアポのリスト作成で怖いのが、重複です。
それぞれの担当者が独自に作成したリストを使っていると、同じ顧客が紛れてしまい、初歩的なミスで大きな信頼を失ってしまいます。
そのためリストは1つにまとめましょう。
もし月ごと、ターゲット別にリストを別けるときも、共通の通し番号をつけることで重複を防ぎます。
テレアポのターゲットを指定するときは、「顧客番号+顧客名」で統一すると、リスト管理が楽になりますよ。
3・数字だけでなく、状況が分かるように記入できること。
「管理」というと、コール数・アポ率などの数字に注目しがちです。
もちろん、それらの指標も大切です。しかしテレアポのリスト管理では、1回のトークでどんな電話があったのか、状況が分かるように記録することが大切です。
とくに数字にはなかなか表れない、
・顧客の温度感
・言葉の微妙なニュアンス
なども、リストの記録を読んで明確にイメージできるようにしましょう。
もし「なぜ断られたのか?」が明確に伝わらないリスト管理をしてしまうと、
・・・え?断られた顧客なのに、もう1回アプローチしろですと・・・?
また同じ理由で断られるの、すごい苦痛なのですが・・・!!
と、リストだけ見て判断するマネージャーから、無駄な指示を受けることになってしまいますよ。
4・複数コールする設計で。
テレアポを管理する上で大切なのが、複数回コールする設計にしておくことです。
エクセルそのままの顧客リストの状態では、1顧客に対して1コール(もしくは1回担当者につながるまで)しかできません。
追跡コールの記録のためにシートの列を追加していくと、書式がバラバラになり、管理しにくいリストに。
入力すればするほどゴチャゴチャするリスト。もうリスト管理なんてやめて、野生のカンでテレアポしましょうかね・・・
現場の実態に合わないテレアポのリスト管理は定着しません。
テレアポのリストは、最初から複数回コールする前提で設計するのがポイントです。
5・入力の手間・ミスを減らすデザインに。
リスト管理のために入力項目を増やすと起きる問題が、入力ミスです。
「獲得したアポをほかの顧客に入力してしまった」
など、初歩的な入力ミスも、重大なトラブルに発展する恐れがあるから怖いのです。
1人でテレアポしているならこの手のトラブルは防げますが、
・複数人でテレアポしている。
・テレアポとフィールドセールスを分業している。
など、業務を分担している場合は細心の注意を払うべきでしょう。
エクセルで作成された顧客リストは無機質で、そのままではテレアポのコール用リストとしては不十分です。
テレアポのリスト管理を定着させるには、リストへの入力作業が不可欠。
ストレスなく入力できるリストデザインに工夫しましょう。
応用編!スプレッドシートでここまでできる!
無料で利用できるスプレッドシート。
応用すれば、より細かいデータまで分析できるシートになります。
アポインターごとのコール数・アポ率の集計
全体のコール数・アポ率のほか、アポインターごとのコール数・アポ率も集計できます。
同じリスト、スクリプトを使用しても獲得できるアポに差は出るもの。
アポ率を「なんとなく」でうやむやにせず、数字で可視化すると、チームでのテレアポ運営の課題も浮き彫りにできます。
リスト属性ごとのコール数・アポ率の集計
テレアポで大切なのが、ターゲットの属性。
ターゲットの属性により、アポ率はもちろん、商談後の成約率も大きく変わります。
テレアポのリストを管理するとき、あらかじめ顧客の属性を分類しておくことで、テレアポ後にアポ率・成約率の効果分析ができます。
まとめ:テレアポのリスト管理で、戦略的に攻める。
テレアポのリスト管理により、「ただ電話をかけるだけのテレアポ」から、より精密に顧客を攻める「戦略的なテレアポ」に。
ターゲット数に限りのある法人向けテレアポでは、より細かなリスト管理が求められます。
テレアポのリスト管理をするときは、次の5つに注意してみてください。
1・複数人で作業する場合、リアルタイムで進捗が確認できること。
2・リストは1つに。分ける場合も、通し番号で重複を防ぐ。
3・数字だけでなく、コール状況が詳しく分かるようにする。
4・複数コールするテレアポ設計でリストを管理。
5・入力の手間、ミスを減らすデザインに。
次々とコールする焼き畑的なテレアポから、1つの顧客をじっくり育てるテレアポに。それにはリスト管理が大切です。
戦略的なテレアポで知的にクールに攻めていきましょう!