こんにちは、河合商事の河合です。
インサイドセールスの普及に伴い、在宅勤務を活用したインサイドセールスの立ち上げを検討された企業も多いのではないでしょうか。
インサイドセールスは会社の中だけでなく、環境さえ整っていれば、家の中(在宅)からもセールス活動が可能です。
ただし在宅勤務を活用したインサイドセールスの場合、
・コミュニケーションの課題
・評価制度の課題
・システム構築の課題
・組織オペレーションの課題
・セキュリティの課題
これら解決をクリアする必要があります。
在宅ならではの課題と向き合う必要がありますが、在宅勤務を希望するインサイドセールス希望者は非常に多いため、優秀な人材確保のチャンスです。
弊社は創業以来、一貫して在宅勤務出のインサイドセールスを実施しており、これまで多くの課題を解決してきました。
その中で得られた知見・ノウハウをもとに、「在宅勤務を活用したインサイドセールスを成功させる方法」について解説したいと思います。
在宅勤務を活用したインサイドセールスを実施している企業だけでなく、
・在宅インサイドセールスの立ち上げを検討している。
・在宅インサイドセールスのマネージャー
・在宅インサイドセールスとして働いてみたい。
という方のお役に立つ内容です。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
Contents
在宅勤務インサイドセールスのメリット。
在宅勤務でのインサイドセールスには、在宅特有の課題があり、従来通りのやり方が通用しません。
ただし場所を問わない働き方は人気が高く、この機会に優秀なインサイドセールスを採用できるチャンスでもあります。
在宅勤務インサイドセールスのメリットと課題を深堀していきましょう。
全国からインサイドセールスの優秀人材が確保できる。
インサイドセールスは新しい職業であり、優秀人材は就職市場に一握りしかいません。
さらに大手企業でもインサイドセールスを積極導入しており、インサイドセールスの優秀人材は争奪戦となっている状況。年収レンジ400~600万も、珍しい数字ではありません。
しかし一方でインサイドセールス希望者は「在宅勤務」を望んでいる傾向もあります。
つまり「在宅勤務でのインサイドセールス」の導入は、それだけで就職市場に対して非常に有利なポジション獲得が可能です。
さらに「在宅フルリモート」であれば地域に関係なく採用できるため、自社の通勤圏によい人材がいなくても問題ありません。
北は北海道、南は沖縄まで、全国から応募者が集められます。
優秀人材の争奪戦となっているインサイドセールスにおいて、「在宅インサイドセールス」のポジションを打ち出すことで、競合との差別化ができるのです。
オフィス・通勤手当などコスト削減の面も。
在宅勤務はオフィスに出勤しないため、オフィスに関するコスト削減が可能です。
また通勤で発生する「通勤手当」も在宅ワークには該当しないため、通勤に関するコストも削減できます。
ただしオフィス・通勤でコストが削減できたとしても、
・在宅ワークの環境を整える費用。
・セキュリティ対策費用。
・在宅ワークの業務進捗を管理するツールコスト。
・在宅ワークの評価制度の構築、運用コスト。
などなど、「適切に在宅ワークを運用するコスト」をトータル的に考慮すると、全体的にはあまりコスト削減の意義は強くはない印象です。(多少はコスト削減にはなるかと思いますが)
コスト削減は極端なケースで考えると、分かりやすいかもしれません。
・通勤手当として、新幹線代を負担している。
・東京の一等地に広いオフィスを構えている。
こういった状況であれば、在宅ワークを活用した業務転換はコスト削減にも効果的になるでしょう。
在宅勤務インサイドセールスの課題。
ただし「何でもかんでも在宅インサイドセールスにして、優秀人材を確保すればいい!」ではなく、在宅でもインサイドセールスプレーヤーが活躍できる環境を整える必要があります。
在宅インサイドセールスが活躍するには、次の課題解決が必要です。
課題①コミュニケーション不足による、パフォーマンス低下。不信感の増大。
在宅ワークは、コミュニケーションが不足します。完全在宅ワークはもちろん、部分的な在宅ワークとして、
・週2回、出社が義務
・週2回、出社を推奨
・週2回、在宅ワークOK
など、在宅ワークレベルによって程度の差はあれど、在宅ワークであればコミュニケーションの質と量が下がるのは間違いありません。
※「オフィスに出社してもコミュニケーションは少ない」とのご意見もありますが、そのような場合で在宅ワークに突入すると、さらに質と量が下がるものです。
コミュニケーション不足は様々な課題を引き起こしますが、その中でも最も深刻なのが、
「お互いの不信感」
です。
「不信感」の恐ろしいのは、一度憑りつかれると、すべての行動がネガティブに見えてしまうこと。
メンバーの発言、行動が信じられなくなりますし、マネジメントへの信頼もなくなり、表面的なやり取りで本音がなくなります。
不信感から居心地の悪さを感じるとモチベーション、パフォーマンス低下にもつながり、さらなる悪循環へとはまることに。
コミュニケーション不足は、あらゆる課題を引き起こす原因になる根本的課題。
ゆえに在宅インサイドセールスを導入する場合、コミュニケーションの課題と真正面からの取り組みが必要です。
課題②従来の評価制度が実態に適合しない。=評価できない。
在宅ワークの場合、従来の評価制度やマネジメントがマッチしないケースが多いです。
それもそのはず。従来の評価制度(マネジメント)は、会社内での事象を対象としてますが、在宅ワークは会社内ではなく、「家の中」ですからね。
勤務時間中とはいえ、相手は家の中にいて、そこは会社ではありません。
それはつまり「会社が通用しない」でもあり、
・仕事の努力が見えにくい。
・仕事の成果を評価しにくい。
・業務のフォロー、マネジメントができない。
といった課題を引き起こします。
オフィス出勤であれば「頑張る姿勢」を伝えやすいですが、在宅で伝えるには別の方法を考えなくてはいけません。
在宅ワークのレベルにもよりますが、もし「完全在宅」を構築していくなら、新しい評価制度が必要になるでしょう。
課題③セキュリティ上の課題。
在宅ワークでの仕事環境は「家」ですので、セキュリティ的に弱い環境でもあります。
本人が注意していても、家族が悪気なく、何かしらの操作をしてしまった、、、という場合も「絶対ない」とは言い切れません。
業務DX化によって場所問わず働ける環境でもありますが、しかしセキュリティ対策なしに在宅を進めてしまうのも考えもの。
在宅特有のセキュリティの課題と向き合わなければ、「万が一」が発生したときに消えない大炎上となる可能性もございます。
とくにインサイドセールスの場合、顧客情報を多く扱うため、セキュリティ対策には力を入れるべきでしょう。
在宅勤務でインサイドセールスを成功させるコツ
インサイドセールスが
・在宅でできること
・在宅で成功できること
は、別モノだと考えるべきでしょう。
なぜならインサイドセールスは環境的に在宅と相性はよいものの、在宅インサイドセールスで成果を上げることは簡単ではないからです。
簡単ではありませんが、大きなメリット「採用における大きな優位性」はデメリットを差し引いても余るほど。チャレンジする価値、大ありです。
在宅勤務でのインサイドセールスを導入する場合、次のポイントを抑えるのがコツです。
オンラインコミュニケーションで仲間意識の養成。(おすすめはZOOM)
在宅インサイドセールス導入で大きな壁となるのが、コミュニケーション不足。
しかし裏を返せばコミュニケーションの課題さえ乗り越えれば、インサイドセールス導入の成功率が高まります。
オンラインで質の高いコミュニケーションを重ねるには、テキストコミュニケーションだけでなく、オンライン通話(ZOOMなど)を活用し、顔を合わせた会話が重要です。
業務連絡だけであれば顔を合わせる必要性はありませんが、目的が違います。
ZOOMなどで顔を合わせて会話するのは、コミュニケーションの質を高め、仲間意識を養成するのが狙いです。
「仲間意識」とは暑苦しいものではなく、「不信感」の真逆の存在とイメージすると理解しやすいはず。
「不信感」が一度でも芽生えると負のスパイラルの陥ります。逆に「仲間意識」が芽生えると、お互いの信頼感が高まり、日々の業務がスムーズに進行します。オンライン上でも「快適な職場」を構築するイメージですね。
オンライン通話ツールは様々ありますが、中でもZOOMは1回線の中に「ブレイクアウトルーム」を複数セットできるのでおすすめです。
ブレイクアウトルームは個室として活用でき、外部の音(映像)が入ることも、ブレイクアウトルームの音が漏れることもありません。
常時ZOOMに接続しながらブレイクアウトルームを活用することで、在宅でありながら、オフィスに近い環境でコミュニケーションが可能です。
「顔を合わせて話すのは会議のときだけ…」ではなく、普段から顔を合わせて話す環境作りを意識しましょう!
在宅勤務に適した評価制度の導入。KPI達成の数値化は必須。
在宅インサイドセールス導入するなら、在宅勤務に適した評価制度の構築が必要です。
なぜならオフィス出社ありきの評価制度は在宅に馴染みにくく、機能しないからです。
在宅特有の環境として、
・業務報告しなければ、まったく何をしてるか分からない。
・オンライン通話していても、相手がどの画面を見てるか分からない(画面はYouTubeかもしれない)
・業務外コミュニケーションが減少し、行動のバックグラウンドが分からなくなる。
という環境があり、それゆえ従来の評価システムでは「頑張ってるのか、頑張ってないのか、よく分からない」という事態になりがちです。
この事態をマネジメントでの解決も難しく、お互いの溝を広げて終わってしまうのも、在宅あるあるなところ。
ですので、在宅勤務に適した評価制度の構築が必要になります。
在宅インサイドセールスの場合、各業務のKPIを数値化し、評価制度とのリンクがポイントです。
・架電数、時間あたり架電数、担当接続数
・リード獲得数、アポ獲得数
・獲得アポ経由受注率
在宅でのインサイドセールスは勤務時間での評価は難しく、成果物での評価が現実的でしょう。
メンバー・マネジメント側、双方が納得できる評価システムを構築しておくと、のちのちのインサイドセールス導入の成功率が高まります。
情報をチームで共有し、リアルタイムで業務状況が把握できる環境を構築。
在宅インサイドセールス導入で欠かせないのが、情報共有です。
離れた場所で業務を進めるからこそ、リアルタイムで進行状況が見える化されていると、余計なコミュニケーションストレスが削減できます。
業務DXに代表されるように、
・データのクラウド化
・データの一元管理
・CRM活用によるデータ共有
など、基本的な情報共有はもちろん、インサイドセールスであれば、架電内容のレコーディング・モニタリングも効果的です。
ただし情報共有は一歩踏み間違えると「監視文化」となりかねません。
ですので、情報共有を進めるときは、
・情報共有する目的を明確化する(監視が目的ではないと明言)
・共有した情報活用のルールを明確化する。
・在宅インサイドセールス導入初期から情報共有を基本とし、それが「当たり前の文化」にする。
などのポイントを抑えるのがコツです。
一番避けたいのは、情報共有化を進めることで、組織(メンバー)に亀裂が走ること。本末転倒の結果になりかねないので、慎重に進めましょう。
アカウント毎にアクセス権を設定し、セキュリティ対策。
在宅インサイドセールスの場合、機密情報を会社外で扱うこととなり、独自の対策が必要になります。
具体的には、
・データをクラウド化し、PC内に保存しない。
・メール送付のダブルチェックを徹底する。
・各種システム、CRMへのアクセス権を細かく設定する。
・パスワードを定期的に更新する。
など、安全に在宅インサイドセールスを行う環境整備が大切です。
また技術的なセキュリティ対策だけでなく、メンバーとのコミュニケーションを重ね、不正を起こさせない関係作りも忘れてはいけません。
情報漏洩の原因は「紛失・置き忘れ」「誤操作」が多いものの、「内部不正」(社員が故意に不正する)も一定数ある状況だからです。
内部不正が発生するきっかけとなる、「動機:企業への恨みなど犯行に至るきっかけ」を放置してしまうと、やがて大きな問題になってしまいます。
内部不正を防ぐには、日ごろからの適切なコミュニケーションが欠かせません。
在宅インサイドセールスの場合、とくに注意しながら密にコミュニケーションを取る必要があります。「業務外でも密なコミュニケーションが必要」は、セキュリティ対策としても非常に有効です。
まとめ:在宅インサイドセールスのポテンシャルは高い!
営業DXの恩恵を受けるインサイドセールスは、在宅ワークとの相性がよく、オフィス出勤なくとも立ち上げ・導入が可能です。
在宅リモートの働き方は人気が高く、もし「在宅インサイドセールス」の導入が成功すれば、採用力が高くなるのは間違いありません。その結果、就職市場で争奪戦となっている優秀なインサイドセールス人材が獲得しやすくなります。
在宅インサイドセールス導入の成功ポイントは、以下のとおり。
・コミュニケーションを密に取り、仲間意識を養成(不信感を抱かせない)
・在宅勤務に適した評価制度を導入。
・情報をチームで共有し、リアルタイムで業務状況が把握できる環境を構築。
・セキュリティ対策を念入りに行う。
在宅特有の対策も必要ですが、優秀人材の獲得など、大きなポテンシャルを秘めています。
ぜひ在宅でのインサイドセールスを活用し、効果的に売上を伸ばしていきましょう!
インサイドセールスは外部アウトソーシングも可能。
インサイドセールスは営業DXの恩恵を受け、場所を問わない働き方が可能な業務です。
在宅でも可能ですし、社外へのアウトソーシングもしやすい領域です。
河合商事では創業以来、クライアント様にとっての「外部インサイドセールスチーム」として、数多くの営業支援を行ってきました。
・ターゲット選定からリスト作成まで、インサイドセールスを丸ごと委託したい。
・定期的に打ち合わせを実施し、社外チームとして活動してほしい。
・テレアポだけでなく、顧客育成を視野に入れた長期的なアプローチを実現したい。
御社に合わせたベストなご提案をさせて頂いております。
具体的な業務がお決まりな方も、漠然とお困りの方も、お気軽にご相談くださいませ。