「営業としての生命線が終わるときはいつか?・・・それはお客様に忘れられたときだ・・・」
こんにちは、河合商事の河合です。冒頭より謎めいた格言にして失礼しました。
この格言は、多くのクライアント様の営業を支援させて頂くという、いわば営業一筋のキャリアを歩む中で確信したものです。
売れる営業・売れない営業、もろもろ諸説ある中で1つ共通しているのは、
・売れる営業は、売れるまでアプローチするから売れる。
・売れない営業は、途中でアプローチを辞めるから売れない。
というシンプルな原理原則です。
これは新規開拓を絶えず行い、常に新しいアプローチを続けるだけでなく、
「一度商談した企業へのアプローチを決して絶やさない」
ということも含まれます。
「売れる営業」は共通して皆、「一度商談した企業」へのアプローチを執念深く続けています。
だからこそお客様から忘れられることなく、注文のタイミングで一番最初に声をかけられるのです。
冒頭格言の「お客様に忘れられたとき、営業として終わる」とは、まさにその逆。せっかく商談してもアプローチが続かず、存在を忘れられてしまうので、声がかからない(つまり売れない)のですね。
しかし継続してアプローチする大切さは理解できても、その実行する難易度は低くありません。それゆえ多くの営業が継続アプローチを断念してしまい、売上が思うように伸びないです。
ではいかに「一度商談した顧客」へのアプローチを継続するのか?
解決するヒントは、
・営業DX(SFA・CRMの活用)
・インサイドセールス
・組織的な営業
こちらのキーワードの中にあります。
商談してもアプローチが継続できない、営業メンバーがアプローチを継続しない・・・!とお悩みの方、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
Contents
顧客の「今」を知ってるか?CRM・SFAで可視化させる!
アプローチが続いてないことは把握していても、具体的に
・どこの企業のアプローチが?
・最後のアプローチがいつで止まっていて?
・なぜ止まっているのか?
・そのような企業がどれくらいあるのか?
具体的、かつ全体的な数値を把握していますでしょうか?
アプローチ継続の課題解決には、今、営業組織で起きている現状を正確に把握する必要があります。
商談結果の履歴をデータベース化し、メンバーと共有。
漠然とした課題を解決するには、具体的に落とし込むのが鉄則。
営業の現場で起きている「今」を知るには、CRM・SFAを活用し、商談結果をデータベース化するのがおすすめです。
商談した内容をCRM・SFAに入力することで、
・多くのメンバーと共有できるので、営業活動がブラックボックス化されない。
・受注確度、次回アプローチ日など数値で管理できる。
・営業活動をグラフ化(可視化)できる。
という効果があります。
「アプローチが継続できない」という漠然とした課題を解決するために、まずは営業の現状を把握します。
そのために必要なのが、CRM・SFAなどのツールです。直接的な営業活動ではなく、やや遠回りな施策に感じる・・・かもしれませんが、確実に解決してくれる土台となってくれるでしょう。
顧客の現状は「ステータス」で把握。
CRM・SFAに入力するとき、顧客の今の状態を分類する「ステータス」を設定するのが重要です。
【ステータス分類例】
・認知:認知している状態。とくに自社に好感がある訳でもない。
・興味関心:認知し、自社に好感(興味関心)があるが、サービス導入を検討している訳ではない。
・比較検討:自社に好感を持ちサービス導入を検討しているが、導入は迷っている。
・追客不要:どの自社サービスの受注要件も満たさない。
こちらのステータス例は、「受注前」での作成例。この他にも、「サービス契約済み」「サービス契約満了」など、顧客の「今」を表すステータスがあります。
顧客をステータス部類するのが重要なのは、顧客の「今」の状態によって取るべきアプローチを選択できるから。
受注前のステータスであれば、「ワンランク上にあげる営業」をすればよいのです。
▽具体的な追客による顧客育成はこちら
CRM・SFAを導入し、ステータス分類することで、「誰に」「何の営業をすればよいか?」が明確になります。
顧客情報を更新しているか?顧客のステータスは最新か?
「営業結果をCRM。SFAに蓄積した!」
「これで次の営業アクションが明確になった、いざ行動だ!」
と思いがちですが、いいえ、違います。ここに陥りがちな罠がございます。
それはCRM・SFAに蓄積したデータが古いこと。更新されてないこと。
・担当者情報が更新されていない。(退職・部署移動)
・ステータスが変更されていない。(いつまでも熱心に比較検討しない)
・受注確度が更新されていない。(時間と共に下がるのが普通)
このように更新されていないデータは、あってないようなもの。つまり「ない」、役に立たないのです。残念ではありますが。
ですのでCRM・SFAの情報は常に更新・アップデートしていきましょう。
定期的に顧客とコミュニケーションを取り、情報を更新する。リストをクリーンな状態に保つのが重要なのです。
顧客の「今の声」を集めるなら、架電。
継続したアプローチの土台となる、CRM・SFAの活用。
これらに蓄積してく情報は、架電を通じて行うのが効率的です。
なぜなら架電は双方向のコミュニケーションであり、さらに移動時間がゼロ。ですので、ほかアプローチ(メール、訪問)よりも早く正確に行えるからです。
また架電は双方向コミュニケーションであり、偶発的な会話を誘発しやすいのもグッドポイント。
しかしあなたはここで思いませんでしたか?
「・・・架電とはつまり、営業電話であり、営業電話といえば・・・テレアポ・・・?」
と多くの方が連想するとおり、「架電=電話営業でゴリゴリするんでしょ?」のイメージがあるかもしれません。
しかしここでの架電とは、顧客とのコミュニケーションを通じて、情報をアップデートすることにあります。ですので、強引にアポを狙う必要はありません。強引にアポを狙って関係をこじらせるぐらいであれば、アポは狙わなくてOKです。
※もちろん、アポが狙える状況であれば、積極的にアポ打診する価値はあります。
インサイドセールスの活用で、組織的にアプローチ継続。
アプローチを継続させるには、CRM・SFAの活用がキーポイント。
ですが従来の営業組織(一人の担当者が全プロセスを実施するスタイル)では、せっかく導入したCRM・SFAを活用しきれませんん。
なぜなら1人の担当者がアプローチ継続を諦めてしまったら、そこで全営業プロセスが途絶えてしまうからです。
これを解決するヒントは、分業制。
営業組織を
・インサイドセールス
・フィールドセールス
にチーム分けするのがポイントです。
担当制の弊害。担当が諦めたら、継続もストップしてしまう。
従来の営業といえば、「自分の売上は自分で作れ!」の号令のもと、
・新規開拓(おもにテレアポ)
・商談(初回、2回目以降)
・資料作成(見積り、提案書)
・契約後のアフターフォロー(アップセル、クロスセル)
新規開拓~受注後のアフターフォローを1人で担当するもの。これまでの企業では、この組織が主流だったかと思います。
もちろん、大手企業(エンタープライズ)との取引実態を考えると、理に叶った商売スタイルなことは間違いないのですが・・・いかんせん、忙しすぎるのですよね、担当者が。
とくに優秀な営業ほど顧客を抱える構造になるため、徐々に新規開拓に割ける時間が少なくなる弊害もありました。
また「1人が全プロセスを行う」ということは、裏を返しますと、
「1人がアプローチを諦めると、そこで終了してしまう」
と、誰もリカバリーに入れない状態になってしまいます。
1人1人が責任感をもってノルマ達成(売上)に向けて行動することは大切です。しかしこれでは組織的な行動とは言えません。個人プレーの集合体、ですね。
新しいCRM・SFAのツールを導入しても、組織が従来のままでは、その効果が発揮しきれません。
営業組織としてアプローチを継続する大切さ。
営業組織の中に、もしも・・・もしも、
「過去商談したけど受注してない企業にアプローチし、再度商談セッティングしてくれる人」
がいてくれたら、どうでしょうか?
控えめにいっても、すごくうれしいと思いませんか?だって考えてみてくださいよ。
・過去の商談、やり取りの履歴を踏まえ、ターゲットの検討レベルを確認してくれる。
・ターゲットの検討レベルに応じて、新しい提案をしてくれる。
・新しい提案内容によっては、近いスケジュールで商談を設定してくれる。
・放置された企業が発生しないよう、定期的にアプローチして関係を維持してくれる。
全営業が「これはやるべきだよな・・・」と思いつつも、忙しさに撲殺されて手が回ってないことを、すべてやってくれる別動隊がいたら、「神か・・・」と崇めたくなってしまいます。
このような営業の組織的な行動は、CRM・SFAの活用で実現できます。
営業1人に任せてしまうと、「重要だけど緊急ではない仕事」はどうしても後回しになってしまいます。
過去商談した企業へのアプローチもこれに該当し、専属部隊が専門に実行することで、
「商談してから一定期間すぎると、組織的にアプローチを継続し、再び商談を設定する」
という流れが作れるのです。
追客・掘起しはインサイドセールス部隊が活躍できる。
商談セッティングの専門部隊として、インサイドセールスが活躍します。
インサイドセールスとは、事務所の中から営業活動を行う相称。その活動は多岐に渡り、
・ターゲット企業のリスト属性を設定し、アタックリスト作成する。
・ターゲット企業の動向を調べる。
・データベースをメンテナンスし、常にベストコンディションに保つ。
・架電、メールで1対1のコミュニケーションで、関係構築する。
などなど、商談をセッティングするため、事務所のPCに張り付きながら営業します。
サッカーでたとえるなら、ボランチ。試合全体を俯瞰しながら、
・どこに(どんな企業と商談する?)
・どんなボールを(どんなストーリーの商談をセッティングする?)
・どうやってつなぐか?(アプローチの具体的な施策はどうやって?)
を考え、実行するポジションです。
営業をインサイドセールスとフィールドセールスに分業することは、業務効率化だけでなく、「パス(商談)を出す専門職」がいることにより、組織的で継続的なアプローチが実現できるのです。
まとめ:従来の「諦める」は、営業DXで組織的に解決できる。
営業DXによってもたらされた改革の1つ、インサイドセールス。このポジションを活用することで、多くの営業組織で課題を抱える、「継続してアプローチできない」が解決できます。
・CRM、SFAなどツールの活用により、顧客現状を洗い出し、メンバーで共有する。
・営業情報をデータベース化し、顧客の「今」をステータス管理で把握する。
・顧客の「今の声」は、インサイドセールスの架電で集める。
・商談セッティング専門職を設けることで、組織的に(強制的に)アプローチ継続できる体制をつくる。
冒頭での格言のとおり、営業にとってタイミングを逃さないこと、お客さんに忘れられないことは大切です。
しかし実際には日々の業務に撲殺され、「重要だが緊急ではない仕事」は後回しにされることに。一度商談した相手にアプローチし続けることは大切ですが、緊急ではないため多くの組織で放置されています。
ですが「重要なこと」を実行してないので、売上は上がりません。
「緊急ではないが、重要なこと」は、「強制的にでも実行する仕組み」を作ることが大切です。
その解決の1つになるのが、インサイドセールスのポジション。商談セッティングの専門職が、営業(フィールドセールス)にパスを出し続けてくれるのです。
営業DXは、まだまだポテンシャルがございます。一人当たりの生産性を高め、売上を着実に伸ばしていきましょう!
インサイドセールスは外注もおすすめ。
これまでなかったインサイドセールスの立ち上げは大変です。
インサイドセールスとは「ただのテレアポマシーン」ではなく、全体を俯瞰しながら、適切なパスを持続的に供給するポジション。社内に経験者がいなければ、労力と時間がかかることは必須でしょう。
そこでおすすめなのが、アウトソーシング。
インサイドセールスの機能「パスを持続的に供給する」は組織外に切り出しやすく、外注することで社内は商談に専念できます。
1人の営業を雇って育てて・・・の採用育成コスト、期間を考えると、アウトソーシングは事業スピードを落とさず実行できる施策といえるでしょう。
弊社ではインサイドセールス支援として、パス(商談)の持続的な供給を支援しております。
どんな状況にも対応するため、アプローチ手段は柔軟にご提案させて頂きます。(架電、メール、DM、WEBなど)
自社の商談を持続的に供給するとしたら・・・とご検討の皆様、ぜひご相談くださいませ。豊富な事例をもとに、御社に最適なご提案をさせて頂ければと思っております。