こんにちは、河合商事の河合です。
テレアポ代行の扱う商材の中でも難しいとされるのが、「システム開発」のテレアポです。
なぜならシステム開発のテレアポは、
・業界の専門知識が必要。
・幅広くニーズがあり、業界を絞り切れない。
・対応できる範囲が広いがゆえに、訴求ポイントが鈍る。
という特徴があり、そのため「とりあえず、○○業界にテレアポしてみよう」との見切り発車が多くなり、結果、次々と撃沈してしまうのです。
これは「システム開発のテレアポが難しい」というよりも、「準備不足のテレアポの結果」といった方が正確かもしれません。
準備不足(つまり戦略不足)でもアポインターのスキルで乗り切れる商材もありますが、「システム開発は誤魔化しがきかない」とも言えます。
しかしシステム開発のテレアポもきちんと準備(戦略設計)をしてあげると、他の商材と同様にアポ獲得できます。
業界的にアポ率1%前後といわれる中、弊社では3~7%が実績値であり、目標値でもあります。
ではシステム開発のテレアポをするとき、どんな戦略を設計すればよいのか?
この記事では、システム開発のテレアポで無駄に消耗することなく、効率よく新規開拓するための戦略設計のポイントについて解説させて頂きます。
ちまたで噂される、
「システム開発は、テレアポに向いてない」
との先入観に穴をあけ、希望の光が差し込ませて頂ければ・・・幸いでございます。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
Contents
システム開発のテレアポのよくある問題点
システム開発のテレアポはたしかに難しい。ですが理由もなく「難しいよな」で思考停止してしまうと、改善できるものもできません。
まずはシステム開発テレアポの何が難しいのか、きっちり整理していきましょう。
トークが抽象的になりがちで、「結局何ができるの?」と刺さらない。
システム開発のテレアポをもっとも難しくする要因は、おそらくこちら。
システム開発で「できること」の範囲が広く、「限られたテレアポトーク(長くても2~3分程度)では伝えきれないこと」、ではないでしょうか。
一言に「システム開発」といえど、対応できる業務の幅は広いですし、さらに顧客ごとに個別カスタムする必要があります。
そのため「御社の強みは?」「御社は何をやってる会社で?」と質問されると、
・クライアントと伴走スタイルで、カスタムにも対応できる、システム開発です。
・月額制で費用を抑えながら、開発スピードも早い、システム開発です。
・業界に特化した、システム開発をしております。
などと、抽象的な答えにとどまってしまいがちです。
テレアポで抽象的なトークをしてしまうと、誰にも刺さらない結果になってしまいます。
なぜなら「よく分からない」「パッとイメージできない」ものは、「とりあえず断る」、という習性があるからです。
業界に特化したシステム開発をしてます!
(業界特化・・・?よく分からないから、とりあえず断ろう)
あ、結構です。
たとえば街頭で突然声をかけられたとき、しかもそれが「よく分からない話」だったら、本能的に断る方も多いはず。
システム開発のテレアポもこれと同じで、よく分からない抽象的な話を持ち出してしまうと、とりあえず断られてしまうのです。
トークが的外れになり、「うちには関係ない」と思われる。
抽象的なトークは、テレアポでは刺さりません。ですので、なるべく具体的にピンポイントで訴求して刺しにいく・・・のがテレアポの基本。
しかしこの基本をシステム開発のテレアポに当てはめようとするとしても、なかなかうまくいかないのです。
なぜならシステム開発のテレアポは、アプローチ先企業のニーズが細分化されすぎて、ドンピシャで訴求するのが難しいから。
調達した原料のグラム表記まで一元管理できる、在庫システムを開発しました!
うちはトン表記だから、関係ないね、ごめんなさい。
よかれと思ってピンポイントで訴求しにいくと、それが仇となって、「うちには関係ない」と思われてしまうのは、システム開発のテレアポあるあるかと思います。
この現象はターゲットリストの属性を幅広く設定してしまうほど、強く傾向として現れます。
「製造業に特化してるシステム開発」だからといって、ざっくり広く「製造業」でターゲットリストを作ってしまうと、
・食品製造なのか
・金属加工なのか
・化学品製造なのか
製造業の中でも、もっと細かい業界(業種)で泣くことになってしまいます。
ひとえに製造業といえど、食品製造と金属加工では、実際の作業も使うシステムもまるで違いますからね。
競合が多く、差別化できない。
これはシステム開発のテレアポに限らず、システム開発の新規開拓の全般に言えることかと思います。
システム開発には似たような競合他社が多く存在し、自社との差別化が難しい状況です。
多くのシステム会社が差別化を図るため、「○○特化」「○○をしてるのはうちだけ」などの訴求ポイントを設定しますが、残念ながら市場(お客さん)からみると、
「どれも同じ」
「ほかの代替え手段で間に合う」
というのが実情です。
※ちなみに最大の競合はエクセル、ワード、パワポとも言われます。(エクセルで十分など)
ゆえにテレアポするときは、「競合他社が多く、差別化できない(されない)」と思い、「間に合ってます」のNGが頻出されることを予想し、それを見越して戦略設計をしなくてはいけません。
開発したシステムのニーズが不透明。
また注意しなくてはいけないのが、開発したシステムのニーズの有無です。
費用と時間をかけて開発し、完成させたぐらいですから、特定の企業にはニーズがあったはず。
しかしそのニーズがほかの企業にも同様にあるか・・・と考えると、実はそうでもなかったります。
これはとくにパッケージ系のシステム開発にありがちで、
「○○のニーズがあるはず」
「なぜなら取引先で○○で困ってる話をよく聞くから」
との根拠の上に立ってテレアポを進めてしまうと、「とくに困ってないNG」が連発し、難航するケースも多いです。
課題については優先順位も考慮する必要があり、もし「課題はあるが、優先順位が低い」の状態ですと、なかなかアポ獲得まで到達しません。
システム開発のテレアポのアポ率改善のコツ
システム開発のテレアポの難しさを分解して考えてみると、改善の打ち手が見えてきます。
アポ率が1%前後の場合、まだまだ改善の余地ありです。取れないテレアポに消耗する前に、しっかり戦略設計を見直していきましょう!
システム開発はターゲッティング命。業界選定を細分化させる。
システム開発のテレアポで問題になるのが、トークが抽象的になってしまうこと。概要の説明に留まってしまい、「結局何なの?」が踏み込めないことです。
抽象的なトークに終始してしまうのは、リストに含まれる企業属性が絞り切れてないことが原因です。
ですので、リスト母集団を作成するときは、大きな集団を作るよりも、「細かく細分化された小さな集団」を意識してみてください。
大カテゴリー | 小カテゴリー |
製造業 | 食品、金属加工、化学品製造、精密部品、工作機械、プラント工事 |
美容 | エステ、脱毛、育毛、マッサージ、整体、理容、美容、美容品販売、美容品製造 |
不動産 | 新築注文住宅、中古住宅、賃貸、分譲マンション、土地、デペロッパー、リフォーム、エクステリア、内装工事、資材販売 |
このように小カテゴリーをピックアップしてみると、改めて「全然違うよね」と思ったのではないでしょうか。
しかし実際のテレアポになりますと、
さあ、不動産業界でリスト1000件作ったぞ!
さっきは注文住宅の会社、今度は分譲マンションの会社・・・。
いったい何をしゃべっていいのか、分からないぞ・・・!?
と抽象的なトークに帰結してしまい、そして撃沈するのです。
リスト作成は、必ず母集団を細分化させること。小さな母集団をたくさん作り、それぞれを管理し、ごちゃ混ぜにしないことが大切です。
リストが細分化されれば、それぞれのリストに対し、具体的なトーク設計が可能になります。
どの業界の、どの業務の、どんな課題を、どう解決するのか?
を、リストごとにトーク設計するのが改善のコツです。
要望をヒアリングして開発ではなく、課題を予想して提案する!
システム開発は、納品する企業の実情に合わせることが大切です。
そのためシステム開発の受注の流れとして、
商談→ヒアリング→要件決定→契約→開発スタート
との流れが中心かと思います。
ですので新規開拓をするときも、つい「まずはご要望をお伺いさせて頂き、それにピッタリのシステムを開発させて頂いて・・・」とトークしがちです。
しかしこの「ヒアリングありきのトーク」では、なかなかアポが取れません。なぜならそもそもアプローチ先企業は、あなたにヒアリングされることを望んでないからです。
さらに「お困りごとは?」と聞かれても、そもそもアプローチ先企業は、お困りごとがあるすら、気が付いてないと思った方が正しいでしょう。
ですので、システム開発のテレアポをするときは、必ず「こちらから提案する姿勢」を見せる必要があります。
提案とは、アプローチ先企業が困っていそうなことを予想して、
「○○のようなお困りごとはないですか?それでしたら、弊社の○○で解決できます」
と、「課題発見→解決方法の提示」をセットで行うことです。
システム開発のテレアポで提案を行うには、前述の「細分化されたリスト」が必要です。
・細分化されたリストに含まれる企業が困ることは何か?
・課題に対して、どんな解決ができるのか?
・それは具体的にはどのようなシステムなのか?
までトークに落とし込みます。
ポイントはあなたのシステム開発を利用することで、どんな未来を見せられるか?それも具体的に、です。
トークで具体的に解決される未来がイメージできると、アポ率の大きな改善ができます。
架電アポインターの定着率アップが高いアポ率を支える。
システム開発のテレアポは、表面的なトークでは太刀打ちできません。
しっかりと商材を理解するだけでなく、システム開発の流れ、類似の開発手法、それぞれのメリット・デメリットなど、細かな知識まで覚える必要があります。
しかし逆を申し上げると、「アポインターに専門知識さえあれば、アポは十分に狙える」とも言えます。
そのために必要なのが、アポインターの定着。アポインターがすぐに辞めない環境がとても大切です。
なぜなら入社したアポインターがすぐに辞めてしまう環境ですと、システムに関する深い知識を習得する前に離脱してしまうから。スキルの高い新しいメンバーが入ったとしても、またイチからやり直し。これではアポ率改善は見込めません。
テレアポにおいて定着率アップを図るには、アポ以外にもKPIを設定し、「丁寧な架電を評価する」文化が大切です。
たとえアポに繋がらなかったとしても、
・システムの課題をヒアリングできた。
・トーク中に専門的な話題ができた。
・分からない話、用語を持ち帰り、リサーチした。
など、アポ手前にもKPIを設定し、評価します。
最初からアポが取れる前提で架電しても、思うような結果には繋がりません。アポが取れる段階まで、きちんとステップを踏んで、「育てる」意識をもつと、システム開発のテレアポの効果も上がっていきます。
アプローチ先企業が「見える」工夫を。
システム開発の提案するにしても、アプローチ先企業のイメージがわかなければ、課題も解決方法も何も思いつきません。
そこでおすすめなのが、アプローチ先企業を「ビジュアルで見える状態」にしてあげることです。
「ビジュアルで見える状態」とは、リストに含まれる企業の
・外観、オフィス内装
・働いている社員の顔、仕事風景、休憩風景
・立地、アクセス
など、「実際にどんな仕事をしているのか?」が想像できる情報をビジュアルにすること。
情報をビジュアルにすることで、文字では伝わらない現場の空気感まで読み取れます。
ポイントは、アポインターが架電しながらその企業を訪問し、現場を少し見学させてもらうイメージ。
現場を見ながらトークをするので、その現場に即した提案ができるのですね。
商材での差別化が難しい場合は、「提案力」で差別化する。
これはシステム開発に限った話ではありませんが、商材での差別化が難しい場合は、「提案力」で差別化するのが定石です。
システム開発の場合、多くの競合他社が、
「○○業界に特化した、きめ細やかなシステム開発」
を謳っているはず。
もちろん、「きめ細やかなシステム開発」はとても大切ではありますが、新規開拓においては訴求ポイントとして弱いのが実情。だからこそ、こちらから課題を気づかせ、解決方法を提示する「提案力」が大切になるのです。
これは裏を返せば、
「多くの企業がヒアリング型の訴求で差別化できてないので、提案力を磨けば差別化できる」
という裏返しでもあります。
表面的なテレアポでは撃沈率高いですが、ここまでやり切ればアポ率の大幅な改善が可能です。
まとめ:システム開発のテレアポは、ポテンシャル高い!
システム開発のテレアポは、たしかに難易度が高いです。ですので、多くの営業組織が苦戦し、そして「システム開発にテレアポは向いてない・・・」とこぼしてしまいます。
しかしシステム開発のテレアポは、まだまだやり切れてない改善点が多くあります。
【システム開発のテレアポ改善ポイント】
・リストのターゲティングを細分化させる。
・ヒアリング→開発ではなく、課題を予想して提案する営業へ。
・架電アポインターが定着する組織運営を。
・リストにアプローチ先企業が「見える」ビジュアル情報を掲載する。
アポ獲得できてない原因を分解し、1つ1つ解決することで、テレアポを起点とした新規開拓の効果を高められます。
ぜひアポ率改善の施策にご活用くださいませ!
▽業界別のテレアポ改善のコツはこちら!
弊社ではリスト精度を高めたプラチナリストを使用した、「戦略的テレアポ」として企業様の新規開拓をご支援させて頂いております。
アプローチの戦略設計からご提案させて頂いており、御社の状況に合わせてアプローチを構築させて頂きます。
ご相談から大歓迎ですので、お気軽にお問合せくださいませ。