こんにちは、河合商事の河合です。
「手紙を送ったところで、誰も見ないだろう?」
「開封して、3秒流し読みして、次の瞬間はゴミ箱なんだろう?」
あなたは手紙営業について、このような認識をお持ちではないでしょうか。
それは半分は正解ですが、半分は正しくありません。
なぜなら手紙営業は新規開拓において、高い効果を発揮するからです。たとえ流し読みの3秒だったとしても、それが決裁者(代表者)の3秒だったら・・・これはすごく貴重な3秒だと思いませんか?
その貴重な3秒をより効果的にする営業戦略もございます。つまり手紙営業(CXOレター)は戦略次第でさらに輝く、という訳ですね。
弊社ではインサイドセールス支援として、手紙営業×テレアポなどと掛け合わせたアプローチを多々行い、
・手紙営業CXOレターの強み・メリットは何か?
・手紙営業で効果を出すポイントは何か?
のノウハウを蓄積してきました。
この記事では手紙営業について深く解説させて頂き、効果を最大にするノウハウを共有させて頂ければと思っております。
新規開拓で手紙営業の活用を検討している方、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
Contents
CXOレター(手紙営業)とは?
手紙営業、DM送付、そしてCXOレター。いずれの呼び方も「手紙を送って営業する手法」で間違いありませんが、そのニュアンス、雰囲気はやや違います。
手紙営業:手紙を送ってアポイントを取る総称。
DM営業:ダイレクトメールの略称。手紙も含まれるが、メール、問合せフォームからの送信も含まれることもある。
CXOレター:「Chief x Officer」の略称。主に決裁者、役職者(代表含む)に手紙を送る。
CXOレターも手紙営業の1つですし、DM営業と言えばDM営業です。
ただしCXOレターの場合、あくまでも「Chief x Officer」宛てに送る手紙ですので、
・会社宛て、担当者宛てではなく、代表、決裁者(事業部長など)宛てに送付。
・個別カスタムした文面(一律ではない)
・高級紙を使用する。
という特徴を備えています。あくまでも送る企業の社長に届くようにデザイン、設計して送るのですね。
手紙を送付する営業手法はテレアポ同様、古くから活用されております。従来からある鉄板手法でありながら、コロナの影響、営業DXによるインサイドセールスの普及により、改めて着目される機会が増えた手法です。
以下、この記事ではCXOレターを中心に解説させて頂きます。
CXOレターの強み、メリット・デメリット
企業の決裁者を狙って送付するCXOレター。手紙送付する営業と聞くとやや古い印象はあるものの、その効果は非常に高いです。
ただしデメリットもあるので、CXOレターの活用はメリット・デメリットを抑えることが重要になります。
決裁者に対して、認知獲得できる。
CXOレターのメリットは、担当者(決裁者)まで到達できる確率の高さ。テレアポなどでは受付ブロックされる場合でも、CXOレターならリーチ可能です。
送付する手紙に決裁者まで届くさまざまな工夫を凝らすことで、
「決裁者の目に触れ、認知獲得する。」
という重要ミッションを果たしてくれます。
決裁者への認知獲得は初期アプローチにおいて非常に重要で、
・受付突破率が高くなる。
・担当接続後アポ率が高くなる。
という効果があります。
認知されてる企業からの電話なら「とりあえず話聞いてみようかな」と聞く耳をもってもらえますが、認知されてない企業であれば「その他大勢のテレアポ」としてブロックされてしまう。
これはテレアポを受ける側をイメージすると、共感頂けるのではないでしょうか。
今話している相手に対し、ピンポイントで認知獲得できるCXOレターは、初期アプローチとして大きな武器となります。
丁寧さ、真摯さ、高級感を伝えられる。自社ブランドを傷つけない。
CXOレターの持つ強みは、自社ブランドを傷つけることなく営業できることです。
それは手紙の持つ特性とも関係があります。
手紙は古くあるがゆえに「安心感」があり、送るまで手間暇かかるがゆえに「丁寧さ」が宿ります。CXOレターは手紙のよさをそのままに、アプローチ企業に対しカスタマイズした文面を送付するので、自社ブランドを傷つけず、「丁寧な企業」とイメージを添えて営業できます。
CXOレターは高級感、個別感を演出するために手書き「風」の印刷も可能ですし、開封後の文面にQRコードなど設計することでWEBとの連動も可能です。
手間がかかるがゆえに、送る側としては避けがちな手紙。そこをあえて送ることにより、丁寧な印象を持たせながら自社ブランドを損なわずに営業ができます。
1送信当たりのコスト200円~400円。
CXOレターの送信コストは、1送信あたり200~400円ほど。価格の幅は使用する紙質、印刷方法、カスタマイズ文面の細かさなどで変わってきます。また別途、セールスライティング費用など、初期費用がかかる場合もあります。
諸々の費用をみると、CXOレターのアプローチコストは決して安くはない、と言えるでしょう。
では「コストは高いか?」と考えますと、「決してそうとも言えないな」、という状況です。
比較対象としてリスティング広告を考えてみましょう。
リスティング広告は検索キーワードに沿って広告配信し、商品に関心あるユーザーへPRする施策です。
クリック課金であり、BtoB業界の場合、1クリック100~500円(高い場合は1000円を超えることも)が相場。また広告費とは別に、LP(サービスページ)の作成、広告運用手数料なども発生します。
リスティング広告の場合、非決裁者(いわゆるメンバー層)もクリック発生してしまうため、いかに「決裁者にクリックさせるか?」という広告配信が運用者の腕の見せ所になる・・・というのが施策のあらましです。
CXOレターの到達率が20%であれば、1認知あたりのコストは2000円。獲得できる認知は決裁者であるため、リスティング広告のクリック単価を考えても、「高くはないな」と考えるのが妥当なところ。
もちろんリスティング広告は顕在層へのアプローチであるため、CXOレターと同列での比較はナンセンスではあります。
いずれにしてもCXOレターの認知獲得コストは、「検討に値する」と言えるラインでしょう。
手紙単体だと、相手の反応が見えない、分からない、計測できない。
CXレターのデメリットは、効果測定が難しいところです。とくにCXOレター単体で施策実行した場合、効果測定は非常に難しいでしょう。
これはCXOレターに限らずではありますが、アナログ広告(看板、紙面広告など)全般に言えること。
WEB媒体であれば、
・閲覧数(アクセス数)
・閲覧時間(滞在時間)
・流入経路
・WEBページをクリックした場所、注視した場所
など、詳細なデータ分析が可能です。しかしCXOレターでは詳細データが取得できません。
対策としては、
・フォローコールを実施して、到達状況を確認する。
・QRコードなどを挿入し、データ分析できる設計にする。
・CXOレター専用クーポンを設計し、手紙経由の問合せをカウントする。
など工夫すると、PDCA改善がしやすくなります。
手紙の作成と送付に手間と時間がかかる。
CXOレター送付は、作成~送付に人の手が加わる分、手間と時間がかかるのがデメリットです。また1ロットで作成した後の修正が難しいのも難点でしょう。
たとえばテレアポであれば、架電結果を踏まえ、すぐにトークスクリプトの修正ができます。しかしCXOレターの場合、作成~送付~効果検証の手順を踏まないといけず、改善サイクルが遅くなりがちです。
対策として、1改善あたりの精度を高めるために、プロジェクトスケジュールを緻密に設計することが大切になります。
なんとなくで送付せず、アプローチ対象ごとに事前に仮説を立てることが重要です。
CXOレターを活用した営業ポイント
初期アプローチとして強力な武器となるCXOレターは、戦術次第でさらに効果を高めることが可能。
できれば単体での施策実行よりも、フォローコールなど複数の施策と組合わせて実行するのがおすすめです。
伝えるべきは、丁寧さ、高級感。
CXOレターを実施する上で外せないポイントは、丁寧さを演出すること。
デジタル化が進む今の時代に、「わざわざ」「手間暇かけて」手紙を送るのですから。しっかりと「わざわざご丁寧に」の丁寧さを伝えることが重要です。
送付する手紙の種類(紙質)も様々ありますが、おすすめは高級感のある紙質。開封したときの顧客体験を考えると、増加する送付コストは回収できるでしょう。
また手書き風の文面も可能ですし、クラウドソーシングなどを活用すれば、「ホンモノの手書き」も現実的なコストで実現できます。
「ホンモノの手書き」は作成するまでの時間は長くなってしまうため、送付数が多い場合は注意が必要です。
しかしその分、開封したときに伝えられる「丁寧さ」を考えると、「ホンモノの手書き」も一考の価値はあるでしょう。
送付ターゲットに合わせた、文面のカスタマイズ。
CXOレターの効果を高めるためには、送付アプローチ先によって文面のカスタマイズが必要です。
一律同じ文章を送らず、業種業界、会社規模など、抱える課題別にセグメント分けし、その課題別に文面をカスタマイズします。
たとえば、
「○○のような用途でお使い頂き、△△の課題を解決できたとお喜び頂いております。」
という文章。
ここは送付するアプローチ先によってカスタマイズし、開封した企業が「まさにうちのことだ」と思わせることがポイントです。
逆に「うちとは関係ない」と思われると、そこで終了。ターゲットをよく分析し、細かく文面をカスタマイズ(課題特定)していきましょう。
手紙送付後のフォローコールは、タイミングが命。
CXOレターと相乗効果を発揮するのが、フォローコール。手紙送付後に
「○○日頃にお手紙をお送りさせて頂いたのですが、、、」
と、後追い架電することで、商談率を高められます。
ただしこのとき、
・CXOレターの送付日時
・フォローコールの架電日時
をリンクさせることが重要です。
ベストタイミングとしては、「CXOレター到着から2~3営業日後にフォローコールが着電」するスケジュールだと、コミュニケーションがスムーズになります。
もし着電のタイミングが遅い(もしくは早い)場合になりますと、
・着電が遅い(到着から2週間以上だって着電)
⇒せっかくの丁寧さが伝えられない。
・着電が早い(到着日頃に着電)
⇒未配達の可能性。担当者まで回ってない可能性。
と、コミュニケーションが空回りする恐れがあります。
CXOレター作成~送付スケジュールとフォローコールの架電スケジュールは密に連携させ、ベストタイミングで着電させるのがコツです。
封書宛名は「手書き」で開封率アップ。
CXOレターを送付しても、開封せずにゴミ箱では意味がありません。大切なのは、担当者に届き、開封してもらうこと。
CXOレターでは「封書宛名の手書き」をすることで、開封率を高められます。
封書宛名を手書きすることで、
・ビジネス感(営業感)が減る。
・その他大勢の手紙営業と差別化できる。
・丁寧さを伝えられる。
という要素があり、開封率が上がります。
CXOレターは外注化もおすすめ。
CXOレター送付には、手間のかかる作業が発生します。
・宛名記入(印刷、もしくは手書き)
・封書入れ
・発送(架電タイミングと合わせて複数回に分けて発送する場合は、その回数分)
これらの作業の内製化は現実的に難しいため、外注化の検討も1つです。
外注化することで、戦略設計や文面作成などコア業務に専念できますし、また外注先の知見を活用できるため、効果的にCXOレター送付が可能です。
CXOレターはデジタルアプローチとは違い正確なデータが取りにくいもの。内製化で実施する場合、自社内だけでは正確な数値が取れないかもしれません。
その点、BPOとして多くの業務を引き受けている外注先では独自のノウハウを蓄積していることもあり、高いアプローチ効果を期待できます。
まとめ:決裁者にダイレクトに認知獲得!ほか施策組合わせで効果アップ!
企業の決裁者へ手紙を送付するCXOレターは、テレアポなどでは受付ブロックされるような企業でも担当者まで到達できます。
さらに決裁者に対し、直接認知が獲得できるため、ほか施策との組み合わせでさらに効果を高めることも可能です。
ただしメリットだけでなくデメリットもあるため、よく特性を理解して実施することが必要でしょう。
【CXOレターのメリット、デメリット】
・決裁者に対して、認知獲得できる。
・丁寧さ、真摯さ、高級感を伝え、自社ブランドを傷つけずに営業できる。
・1送信あたりコストは200~400円(別途初期費用)
・手紙単体だと、相手の反応が見えない、計測できない。
・手紙作成、送付に手間と時間がかかる。
【CXOレターを活用した営業ポイント】
・伝えるべきは丁寧さ、高級感。
・送付ターゲットに合わせた、文面のカスタマイズ。
・手紙送付後のフォローコールはタイミングが命。
・封書宛名は「手書き」で開封率アップ。
またCXOレターには手間のかかる作業が発生するため、外注化もおすすめです。
外注先の持っているノウハウも活用できるため、高いアプローチ効果が期待できます。
デジタル化が進む現代だからこそ、CXOレターでリーチできるターゲットがいて、伝えられるイメージ(想い)があります。
アプローチ手法は適材適所、使い方次第。全体の営業戦略を俯瞰して、最適な手法でアタックしていきましょう!
CXOレター送付×フォローコールならお任せ下さい!
弊社ではインサイドセールス支援として、さまざまな施策にてアプローチご支援させて頂いております。
もちろん、CXOレター送付×フォローコールの実績も多数ございます。
アプローチ対象の選定、営業戦略の提案からご支援させて頂いておりますので、
・本当にこの施策が適しているのかな?
・いくらぐらいで実施できる?
・全体の営業戦略から伴走支援して欲しい!
などのお悩み、課題、ぜひお声聞かせて頂けたらと思っております。
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▼PDF資料「インサイドセールス導入のポイント」まとめました。ぜひご参考くださいませ!