こんにちは、河合商事の河合です。
DX化が進むテレアポにおいても、ABM(アカウントベースマーケティング)の考え、つまり不特定多数ではなく、狙った企業をじっくり攻略していく考え方、ノウハウも浸透してきました。
しかしでございます。
致命的な問題は、いずれも大型CRMの導入ありきになっている点。
すみません、やや言葉を濁してしまいましたが、つまりセールスフォースなど、「機能は申し分ないけど、導入するには価格、運用共にハードルが高い」、そんなツールですね。
セールスフォース導入に見合った規模の会社であれば導入一択でしょう。しかし我々中小企業の営業部隊は、セールスフォース抜きにABMを実現しなくてはいけません。
・・・という難題に対し、愚直に向き合い続けた結果、たどり着きました。1つの答えに。
そうです。今は大AI時代。AI×プログラムを駆使し、かゆいところに手が届くシステムを構築し、オペレーションを磨けばよいのです。
この記事ではセールスフォース導入なしでも実現できる、ABMの方法を解説していきます。
施策はテレアポ、アウトバウンドを想定してますので、新規開拓の検討に最適かと思われます。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
ポイント:ABMの目的と課題。
本論の前に認識あわせをさせ頂きましょう
「ABM」とは、私は次のように解釈し、運用、改善しております。
「数を打つ」から「誰に打つかを決める」へ
ABMとは、正式名称「アカウント・ベースド・マーケティング」のこと。名前に「マーケティング」とはついておりますが、しかし「実態はかなり泥臭い」、というのも外せないポイント。
これまでのアウトバウンド、新規開拓、テレアポでは、「とにかく数をこなせ」の根性論が優先されがちでしたが、ABMでは「そもそも、誰にアプローチすべきか、しっかり決めて、きっちり攻略しようぜ」の狙いがあります。
ABMが登場した理由は、ほかでもありません。いわゆる不特定多数への爆撃系アウトバウンド施策の限界感ですね。
・電話をしても、繋いでくれない、相手にされない。
・それでも何度も同じ電話をし続けると、迷惑電話として口コミ書かれる。
・問合せフォームからメッセージ送信すると、下手するとSNSでさらされる。
メッセージはスルーされるし、電話は相手にされない。誰に知らない会社からの提案には、誰も耳を貸さない。
・・・詰んでるやないかい。
そう思うのは、極めて真っ当な反応であり、だからこそ、ABMの考え方が根付いてきた、のですね。
ターゲティングありき。複数回の接触を前提にアプローチ設計。
だからこそのABMであり、最初にターゲティングを行い、複数回の接触を前提にアプローチを設計します。
言い換えるなら、「育成しながらアプローチする」、ですね。
「育成×新規開拓」の考え方は従来よりありましたが、ABMではDXの力を使い、よりブラッシュアップしていった、そんなイメージです。
「うちのサービスを本当に必要としているのはどこか?」を最初に決めて、その企業に対し、
・じっくり
・繰り返し
・角度を変えて
攻めて、攻略する。
マーケティングのようでありながら、実は営業設計とも深く関係している話。
昔からある「育成×新規開拓」をDXによって、より加速した。と認識いただけますと幸いです。
しかし実際は泥臭く、課題もたくさん・・・。
ABMの重要性が浸透する一方で、現場は疲弊しがちです。
なぜならABMの理想を実現しようとすると、それに伴って業務が増えるから。「普通のテレアポの3倍手間がかかる」が正しい表現かもしれません。
たとえば、ABM特有の、
・同一企業の重複
・同一企業だが、支店、店舗、営業所が異なるアプローチ経路の管理。
・架電履歴の管理
・再架電タイミングの管理
これらは架電以外のコストとして、業務リソースをひっ迫します。
じゃあ、「普通のテレアポの3倍コストをかけていいんですか?」の問いに対しては、「3倍アポが取れるならね」というのがベストアンサー。しかし実際のABMは増やす施策ではなく、「取るべきアポを根こそぎ取る」であるので、増えるとは違います。
だからこそ、コストを増やさずに、しかしABMの考え方やターゲティングを周到しつつ、有効なアポイントを獲得することが求められるのです。
テレアポでABM、解決の取り組み

セールスフォースなど大型CRMを導入し、ダッシュボード設計をしてしまえば、早い話です。
しかし中小企業、新サービスのローンチのような、
・ゲリラ戦が求めらえる営業フェーズ
・戦場が刻一刻と変わるフェーズ
では、重装備より軽装。どこよりも速い部隊がチャンスをつかみます。
1回の出撃にすべてのリソースをつぎ込むのではなく、小規模のゲリラ戦を10回連続してチャンスをつかむ。
テレアポも同じく、軽装で動ける体制を維持し、状況を見ながら即軌道修正する。これをABMにどう落とし込んでいくか?がポイントです。
そう、ABMだからといって、スピード感を失ってはいけないのです。
使用したのは、GAS(スプシ)×キントーン、汎用性高いツール。
今回、弊社でテレアポのABM化で使用したツールは、
・キントーン
・スプレッドシート(GAS)
の2つです。
いずれも汎用性が高く、テレアポ以外の目的にも活用できますし、コストも圧迫しません。
スプレッドシートについては、無料で使えますしね。
コストを圧迫しないこと、それつまり軽装であること。ゆえにテレアポ部隊、アウトバウンドの進撃のスピードを失いません。
1:部署直通の電話番号/担当者の情報収集とストック
ABMのベースになるのが、顧客育成の概念。その基礎となるのが、情報のストックです。
テレアポ、アウトバウンドの場合、ストックとなる企業情報は、単純な企業名/電話番号の組み合わせだけでなく、
・部署/担当者の直通番号の管理
・担当者直通番号の管理
・支店/営業所の直通番号
など、企業データベースでは公開されてないアプローチ先情報をストックします。
ストック先は取り急ぎ、スプシでOKです。ただしストックするときに、社名・部署名・電話番号をそれぞれ別企業としてストックします。
・河合商事合同会社 代表 012-345-6666
・河合商事合同会社 人事部 012-345-6667
・河合商事合同会社 営業部 012-345-6668
もしも1つの社名の中に、複数の部署名・電話番号を混ぜてしまうと、ABMの進行に従って、リストがどんどんカオスになってしまいますからね。
異なるアプローチルートを別企業としてカウントすることで、アプローチ先を枯渇させず、循環型のABMが実現できます。
ポイント:部署直通番号は、別企業として派生させて、リスト枯渇問題を回避する。
2:過去の架電履歴は、GASで抽出、整理。
ABMで問題になるのは、過去の架電履歴が追いきれなくなること。
従来のスプシでは情報のストックに弱く、運用がフローになりがち、という課題がありました。
・・・が、時代は変わりました。そう、AIの登場です。
chatGPTなど生成AI活用することで、私のような非エンジニアでもGAS(スプシを動作させるプログラム)が構築できます。
GAS活用することで、過去の架電履歴をスプシから抽出し、それを新たな架電リストへ引き継ぐことが可能です。(この工程を弊社では「リサイクル」と呼んでます)
スプシ×GASでのABM耐用年数は、およそ3年はイケてる感触です。過去3年分の履歴も、テレアポで困ることなく管理できます。
新規開拓での3年間は、およそ十分な時間でしょう。3年もたてば、市況も変わりますし、打ち手も変わります。次の商材、ターゲットに変更されてるかもしれません。
将来が約束されてないマーケットに投資する前に、スプシ×GASで初速素早くダッシュした方が戦果は大きいです。
アプローチタイミングの抽出と実行。
ABMは、とにかく継続アプローチです。「来週なら担当者いるよ!」の情報をキャッチしたら、本当に来週電話するのがABMであり、来週の電話を忘れてしまうのはABMではありません。
しかしですね、これが実運用となると、非常に面倒で大変です。
・・・が、今は頼れるAIと汎用的なデータベースがあります。あったら便利なプログラムは、簡易的に作成できる時代です。
弊社ではGAS×キントーンを活用し、
①アポインターが再架電の情報をキャッチする。
②キントーンに再架電日を入力する。
③再架電当日、GASが作成した「再架電一覧(キントーン)」に②の情報を表示させる。
という一連のフローを組みました。
高性能CRMに投資しなくても、再架電の当日、アポインターにリマインドが可能です。
ちなみに弊社ではGASで「タイマー動作で自動的に指定日がきたら、キントーンに登録する」というプログラムを作成し、アポインターへ再架電のリマインドを最適なタイミングで実施してます。
ABMの注意点/迷惑テレアポになってはいけない。
ABMの理論は正しくとも、実践ベースになると失敗しやすいのがABM。
なぜか?・・・その理由は3つございます。
理論は理論、我々は「営業」ですので、くれぐれも「顧客目線」を忘れてはいけません。
一方的なロックオンは、迷惑なだけ。
ABMの真価は、狙ったターゲットをロックオンし、受注まで継続的にアプローチすること。
しかしこれは完全に売り手都合であり、顧客からすれば「勝手にロックオンされても迷惑なだけ」、ですからね。
とくにアウトバウンド、コールドリストからスタートする場合、お互いの関係地はゼロですので、一方的なロックオンは厳禁です。
ロックオンの条件として、キーマン接触し、
・良好なコミュニケーションが発生した。
・PDF資料の送付許可をもらった。
など、一定の関係構築できた場合がよいでしょう。
一方的なラブコールは、うざいだけ。
ABMでつまづきやすいのが、お互いの関係値が育ちはじめたターゲットに、繰り返しアプローチしすぎて、せっかくの関係をぶち壊してしまうことです。
ABMでは継続的にアプローチすることが大切と言われるものの、しかしそれも完全に営業目線ですから。お客様からすれば、毎度「その後いかがですか?」と言われても、ストレスがたまるだけ。
運用ルール的には「週2回はアプローチする」と設定しても、お客さんの状況を考慮して、細かな条件を設定すべきでしょう。
・しばらく進展はない
・繁忙期に入った。
・他社導入した直後。
などなど、一方的なコミュニケーションが成立しない細かな条件を丁寧に反映させましょう。
迷ったときは、ABMの原点に立ち返ること。
狙ったターゲットに「良質な」コミュニケーションを継続して商談化させること。
「良質な」は外せないポイント。一方的な低質なコミュニケーションは逆効果です。
「やるべき論」を振りかざして、現場を疲弊させない。
ABMは、通常のテレアポの3倍コストがかかります。
しかしアポ単価が3倍になっても許容できるか・・・と考えると、イエスと答えられる組織は限られるでしょう。
そうです、やるべき論と現場実情との折り合いは大切です。
・部署、支店など直通アプローチ先のヒアリング。
・ヒアリングした連絡先のストック、管理。
・ストックした連絡先への継続的なアプローチ。
・架電履歴の管理と運用。履歴に基づいたトーク設計。
ABMの天井は果てしなく続きます。
「狙ったターゲットに継続的にアプローチ」はまさに正論で疑いの余地はないですが、しかしABMは継続とともにコミュニケーションのズレも発生します。いわゆる、リストが擦れる問題ですね。
マネージャーのもとに上がる報告は、輝かしい戦果のみ、でしょうか?
一方でABMは現場が疲弊しやすい側面を抱えてるため、徹底的にやりすぎると将来の芽をつぶしがちなので、バランス感覚をもって運用していきましょう。
まとめ:テレアポでも本格的なABMを。

ABM理論の正しさを認識しつつも、一方で導入・運用ハードルが高く、一過性のテレアポに着地しがちでした。
しかしAI時代の今、セールスフォースなど高性能CRM導入しなくても、ABMの体制構築、運用ができる環境になりました。
セールスフォース導入なしでABM運用する場合ポイントは、
・部署直通の電話番号の収集とストック。
・収集したアプローチ先は別企業としてストックし、リストのカオス化、枯渇を防ぐ。
・過去の架電履歴の抽出、整理はGASを活用。(スプシで耐用3年はいける感覚あり)
・GAS×キントーンで、指定日に再架電のリマインド通知ができる。
であり、そして最も大切なのは「顧客目線を忘れないこと」であり、一方的な売り都合のアプローチをしない、ということですね。
最後の「売り手都合のアプローチをしない」は、ツール環境関係なく、成果を出せるポイントになっているかと思います。
セールスフォース導入でも、非導入でも、ABMがもつ本来の目的と意義を間違えなければ、同様に効果が出せるでしょう。
育成型テレアポ代行でABMを本格スタート!
弊社は育成型テレアポ代行として、標準サービスにABM要素を盛り込んでおります。
狙ったターゲットに丁寧にアプローチを重ね、顧客育成を通じてアポ獲得していきます。
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営業でのお困りごとをヒアリングさせて頂きながら、具体的なアプローチ戦略をご提案させて頂きます。
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