こんにちは、河合商事の河合です。
テレアポでアポ率を上げるためには、切り返しトークが欠かせません。
※切り返し(アウト返し)トークとは?
断る相手に反論処理し、「そう言われたらそうだな」と納得してもらい、アポ獲得を狙うこと。別名、アウト返し
切り返しトークの有効性は周知のとおり。多くのテレアポスクリプトにも「NGトーク」として細かく記載されていることでしょう。
しかしでございます。
多くのアポインターが同じスクリプトを使い、同じ切り返しトークを使っているはず・・・なのに、アポインターによって獲得アポは大きな差が生まれます。
・・・なぜか?
使用しているスクリプトは同じ。
話す内容もほぼ同じ。
にも関わらず、トップアポインターがアポを量産する一方で、かたや断られ続けるアポインターもいることも事実。
そこでこの記事では、トップアポインターだけが実践している、切り返しトーク(アウト返し)のコツをこっそり伝授させて頂ければと思っております。
コツを知り、正しい努力の方向性さえ分かれば、誰しもトップアポインターになれます。
さあ、ご一緒にトップアポインターを目指しましょう!
Contents
切り返し(アウト返し)のコツ|基本のおさらい
本題に入る前に、テレアポの切り返しのコツ、基本のおさらいをさせて頂ければと思います。
なぜなら基本はすべての土台であり、ここが不安定だと、これから学ぶトップアポインターの技術も身につかないから。
まずはしっかり基本を押さえ、努力の方向性を確認しましょう!
テレアポの切り返しで、切り返せない理由。失敗パターンを分析。
テレアポで切り返しトークを使っても、なぜかアポが取れない。
とのお悩みを紐解くと、その原因のほとんどは、
「そもそも、切り返しの刀の刃が相手に届いてない」
という状態に集約されることがほとんどです。
相手との間合いが遠すぎる位置から、必死に「切り返しの刀」(スクリプトのNGトーク)を振り回している。でも間合いが遠すぎるので、一向に相手にかすりもしない。ゆえにアポにならない。そんな状態です。
テレアポとは、はじめましてのお電話。
ですので、相手は「あなた誰?」と思っており、あなたの話なぞ微塵も聞くつもりはありません。1秒でも早く断って、いち早く自分の仕事に戻りたいと思っております。
その状態(間合い)のまま、「買いません(アポいりません)」のNGを潰すトークを連発しても・・・結果はダダすべりするのみですよね。
これはテレアポ初心者に限らず、ある程度経験を積んだアポインターも陥っているケースは多いです。
切り返しの基本は、「アゲてアゲて落とす」
ゆえにテレアポ切り返しの基本は、第一に「相手との間合いを詰める」こと。きちんと切り返しの刀が届く距離まで近づくことが大切です。
この距離感の説明で、分かりやすい例えが、
「にこにこ笑顔で近づき、お客さんの横に並び、肩を組める距離」
との表現。
この距離です。ここまで近づかなければ、切り返しトークは当たりません。
しかしお客さんもタダでは近づかせてくれませんし、強引なトークではガチャ切りで撃ち落とされてしまいます。
そこで大切なのが、
「切り返しは、アゲてアゲて、最後に落とす」
という基本的な考え方。
これはテレアポで断られたときにすぐに切り返すのではなく、
①まずはNGに対して、共感、同調する。(アゲて)
②その話題で少し盛り上げる。(アゲて)
③「でも○○の不安って、ありますよね・・・?」(落とす)
の3段階にわけて切り返しトークを展開すること。
おそらく、多くのスクリプトのNGトークには、③の「落とす」部分が書いてあるかと思います。
もちろん、③「落とす」トークは有効なのですが、しかしそれはきちんと切り返しの刀が届く距離に入ってからの話。間合いが遠すぎる位置から③「落とす」トークを連発しても、さらに断られるだけなのです。
ですので、①②の「アゲアゲトーク」(共感・同調)が大切になります。
この「アゲてアゲて落とす」の基本的な考え方はテレアポで広く応用でき、「テレアポで相手が話してくれない」という状態も解決できます。
テレアポで会話ができてるのに、断られるのはなぜか?
さて、ここまでテレアポの切り返しの基本をおさらいさせて頂きました。
・相手との間合いにきちんと入ること
・相手のNGに共感し、「アゲてアゲて落とす」こと。
この2つを確実に実践しなくてはアポ獲得できませんし、トップアポインターと言われる人たちは、この基本を息を吸って吐くように、ごく自然に、かつ強力に実行しています。
・・・ですが・・・
アポインターの中には、この2つを実行しているのにアポが取れないと苦しむ方もいます。
なぜ基本セオリーを実践しているのに、なぜアポが取れないのか?
それはですね、さらにもう一歩踏み込んで、きちんと「アポを取りに行く」ことが欠けているからです。
しっかり相手の話を聞いてる「だけ」になっている。
「断る相手に対して、いきなりNGトークを展開せず、まずは相手の話に共感する。」
というのが基本セオリーですが、基本セオリーだけではアポ獲得はできません。
なぜなら共感するだけでは、断る相手に対して、
「あなたが断る理由を、共感しながら丁寧に説明している状態」
になっているからです。
相手の話を共感して聞けば聞くほど、「そうだよね、やっぱり必要ないよね、じゃ!」と終了してしまうのですよね。
このパターンの特徴として、
・ある程度のスキルの高いアポインターである。
・コミュニケーション力が高く、しっかりとトーク、ヒアリングできている。
・商材知識も十分である。
などが挙げられます。
言ってしまえば、少しいい人すぎる・・・のかもしれません。
せっかく会話ができているだけに、アポ獲得を逃している「もったいないパターン」と言えるでしょう。
共感しながら、自らNGに誘導している。
もう一歩踏み込みますと、共感しながら自らNGに誘導しているパターンもあります。
たとえば、「今はまだ検討時期ではない」というNGに対して、共感トーク・ヒアリングしながら、最終的に
・・・という状況なので、まだご検討時期ではない、ということですね。
と自ら「今、アポはやめておきましょうか」宣言をしてしまうこと。このトークに続くのは、
ですよね、そうなんですよ。何かあったら、また連絡しますので!では!
と気持ちのいい笑顔で終話の流れ。そして当然ながら、お客さんの方から「何かあって、連絡する」ことはありません。
テレアポにおいてお客さんの話を聞く、ヒアリングすることは大切です。
しかし話を聞く、ヒアリング、どちらも「手段」ですから。テレアポの目的は、あくまでも「アポイントを頂く」こと、ボールを前に蹴り出すことです。
次のアクションを提示し、次のステージに進まなければ、意味がありません。
ですので、お客さんに共感するあまり、「自らお客さんが断るべき理由」を代弁し、二人で納得していてはいけないのです。
相手のNGを真正面から受けてもアポは取れない。
また別のパターンでも、結果的に「会話ができているのに、アポが取れてない」となっているケースもあります。
それは相手の話(NG)を真正面から受け止め、生真面目に切り返しているケースです。
分かりやすい例えでご説明させて頂きますと、「忙しい」というNGに対して、
そうですよね、では少し先の来週とか、ご都合いかがですか?
と、切り返してしまうパターンです。
・・・この切り返し、どこがマズいのか分かりますか?
少し極端な例えではありますが、つまりは「忙しい」と言っているお客さんに対し、「忙しくない理由」を説明したところで、お客さんはさらに一生懸命「忙しい理由」を説明する、というものですね。
「忙しい」以外にも、
・価格が高い。
・自社(他社、関連会社)でやっている。
・自社には合わない、導入予定がない。
なども該当します。
お客さんのNGを真正面から切り返しても、お客さんはさらに断ろうとするので、話の軸をずらしてあげる(論点をすり替える)ことが大切です。
例)価格が高いと言われた
そうですよね、高いと言われることも、確かにありまして。
もちろん、価格はご要望に応じてご相談させて頂いているのですけれど、正直、最終的に選んで頂く理由は、価格以外のところで決めて頂くことが多くありまして。
なぜなら・・・
このように「高い」と言われたことに対して、真正面から切り返さず、軸をずらすことが大切です。そのまま価格の話をしても、相手はさらに「価格」で断ろうとします。
くれぐれも、「高い」と言われて、「いや、実は安いんです」と価格で切り返さないようご注意くださいませ。
このパターンで会話を続けても、なかなかアポにはなりません。
※ちなみにこのトークも「アゲてアゲて落とす」の「落とす」の部分であり、前段階として「ちなみにご予算って、どのくらいをご検討だったのですか?」などのトークが入ります。
トップアポインターが実践するテレアポの切り返し術。
ここまで「会話はできているけど、アポ獲得できない」パターンについて、解説させて頂きました。
総じて、
「一定のテレアポ経験をしている、中級アポインター」
に症状がみられることが多いです。正直申しまして、非常にもったいないと思います。スキルが高いだけに。
ですがご安心くださいませ。
ベースとなるテレアポスキルがあるので、ちょっとした工夫、意識を変えることで、めきめきと実力を伸ばすことが可能です。
「ただの共感」ではなく、「アポに誘導できる共感」を。
テレアポではただ共感しているだけでは、なかなかアポは獲得できません。
なぜなら相手のNGにしっかり共感することで、相手が断るべき理由を丁寧に説明している状態だから。
大切なのは「ただの共感」ではなく、しっかりと「アポに誘導できる共感」をしてあげることです。
「アポに誘導できる共感」とは、アポインターの質問(共感)に従って話していると、自然とアポイントに誘導されてしまう共感のこと。別のテレアポノウハウとして「イエス取り」と言われることもあります。
イエス取りとは?
会話の中で相手が「そうそう」とつい答えてしまうような質問をすることで、信頼関係を築き、最終的にアポイントへ誘導するテクニック。心理テクニックとして広く活用されている。
共感トーク、イエス取りで大切なのは、質問の中で獲得している「イエス」を集めていくと、きちんとアポに誘導できるのか?ということです。
お客さんと話しはできているけど、アポは取れてないアポインターの場合、このイエス取りの方向性が間違っているケースがあります。そのイエスを取り続けても、アポにはならないぞ、という状態ですね。
たとえば、「そのサービスの導入はやめた」というNGに対する切り返しで、以下のようなイエス取りは、効果が低いです。
そうだったのですね、ちなみに導入を辞めたのは、やはりコストが高かったり、自社開催で間に合ってしまったり、何だかんだで手間がかかる・・・だったからでしょうかね?
このトークでイエスが取れたとしても、「そうそう、だから辞めたの」と断られてしまいます。これでは何度切り返しても、たくさん「イエス」が取れても、アポ獲得は難しいでしょう。
テレアポは、ポジティブな未来を想像できる「イエス取り」が大切。
ではトップアポインターは、どのようにアポに誘導できるイエス取りをしているか?
それは「ポジティブな未来を想像できるイエス取り」を徹底しています。
ポジティブな未来を想像できるイエス取りとは、アポインターの質問に「イエス」に答えていくと、導入に向けて前向きに検討するよう誘導される質問のことです。
たとえば先ほどの「そのサービスの導入はやめた」というNGに対して、ポジティブにイエス取りをしますと、
そうだったのですね。
ちなみに、導入されたのは、やはり多少コストはかかっても、開催したときの効果を最大化させようと思って、導入された・・・のでしょうかね?
というトークになります。もしここで「イエス」が取れた場合、その後のトークは「導入して実現したかった課題」に誘導しやすいです。
アポを量産するアポインターは、同じイエス取りでも、事実をポジティブに解釈し、事実がポジティブになるように質問していきます。
ちょっと強い言葉で言いますと、
「事実を捻じ曲げる」
と表現させて頂いたりしてます。
もちろん、トークは物腰柔らかく、丁寧に話すので失礼ではありません。しかし「親切でいい人」ではなく、断った事実に対して、やたらポジティブに解釈し、力強く「アポ」に誘導しようとする人、なのです。
相手の気が付かない課題を気づかせてあげるのがコツ
「事実を捻じ曲げる」
やや強い言葉でご説明させて頂きましたが、しかしテレアポには必要な概念だと思いますし、これが「できる・できない」でアポ率は2~3%は変わります。
※できる状態になれば、「できるけど、やらない」も選べるので、さらにアポインターとしての価値は上がります。
ではなぜ「事実を捻じ曲げる」が必要な概念なのか?
それは、
「お客さんは、そもそも抱えている課題を認識してないことが多い」
という考え方が必要になります。
営業との対話を通じて気が付く課題は多い。
テレアポで「○○の課題でお困りになることはありませんか?」と聞いたとき、秒で「ないです」と言わることありませんか?
これは単純に「テレアポを早く切りたい」との思いもありますが、本当に「そのような課題は感じない」と思っているフシもあります。
たとえば、「採用に関して、応募が集まりにくいとかありませんか?」と聞いたとき、「ないです、通常通り、集まってます」と即答したとしましょう。
しかし話を進めながら、
・同業他社の応募状況
・同じ職種の応募状況
・その地域での応募単価
などの話題を振ってみると、
(あれ、応募来てると思ってたけど、本当は少ない方なのかな・・・)
と、「実は応募、少なかったのかも・・・」と気が付くケースは多いです。
客観的に見えれば課題を抱えているようなケースでも、企業の当事者からすると、課題として認知されてないことは珍しくありません。(忙しすぎて忙殺されているケース含む)
ですので、ただお客さんの話に共感してヒアリングするだけでは、潜在する課題をスルーしてしまいます。
きちんと立ち止まり、「ここに課題がありますよ!」とお客さんに教えてあげる、気が付いてもらうことが大切です。
相手の斜め上に立つための専門知識を。
お客さんが認識してない課題を認識してもらうには、共感するだけでは足りません。
ときにお客さんの斜め上にたち、「ちょっとしたコンサルティング」的なポジションから気づきを得る一言を伝えるのがベストです。
・・・と、簡単に書いてしまい恐縮ですが、これが難しいのは百も承知です。
しかし効果は高いです。専門知識、業界知識を身につけ、お客さんの知らない情報を提供できると、アポ率は目に見えて改善されます。
それはお客さんが認識してない課題を知るきっかけを作っているから。
この人と話していると、役に立ちそうな情報得られそうかも。
と思われることで、獲得できるアポの幅が広がり、アポ率が改善され、やがて「トップアポインター」と呼ばれるようになるのです。
まとめ:トップアポインターの「強さ」を盗め!
テレアポをある程度習熟すると、お客さんの声に耳を傾け、ヒアリングできるようになります。
しかしヒアリングに徹するだけではアポ獲得は難しいです。そこから一歩踏み込んで、「きちんとアポを狙っていく」ことが大切です。
【トップアポインターが実践する切り返しのコツ】
・相手の話に共感するだけでなく、「アポに誘導できる共感」を。
・ポジティブな未来を想像できる、「イエス取り」が大切。
・会話を通じてお客さんが気が付かない課題に気づいてもらう。
・相手の斜め上に立てる専門知識を身につける。
テレアポにおける共感もヒアリングもイエス取りも、これらはすべて「手段」です。
それはテレアポの目的、「アポイントを獲得する(前にボールを蹴る)」を達成するため。
ですので、目的達成のために、しっかりと「アポ獲得を意識した誘導」が必要です。話を聞き、共感してくれる、親切でいい人で終わってはいけません。
あなたの架電で、今まで気が付かなった課題を発見できる、そんな企業が待っております。ぜひ有意義なテレアポを心掛けていきましょう!
テレアポは「テレアポ屋」への選択肢。
新規開拓においてテレアポは効果的な施策でありますが、一方でメンタル負荷が高く、適切にコントロールしなければ成功しない施策でもあります。数に頼ったアプローチは、組織全体を疲弊しがちです。
弊社では営業戦略からご提案するアプローチ「戦略的テレアポ代行」として、クライアント様の営業をご支援させて頂いております。
・新規商談数が不足している。
・継続的なアプローチができない。
・持続的にアポが量産できない。
などのお悩みを解決できます。
まずは御社の商材でどんなアプローチになるのか、ぜひご相談させて頂ければと思っております。お気軽にお問合せくださいませ。