こんにちは、河合商事の河合です。
弊社は顧客開拓な総合支援として、インサイドセールス領域でのサポートをしております。
これまで様々な企業様の課題をお聞かせ頂くと、
①アポが取れない。
②受注しない。
この2つに集約されることがほとんどです。
まず最初につまづくのが、「①アポが取れない」。ようやく試行錯誤の上アポが取れるようになっても、今度は「②受注しない」につまづかれる企業様が多くいらっしゃいます。
※とはいえ、この2つが簡単に解決できれば、世の中誰も苦労はしないですね。
この2つの課題解決は簡単ではないものの、しかしやるべきことは決まっております。
それは、
「見込みを増やせ」
ということ。
見込みを増やすことで、無理なくアポ・受注を積み上げることが可能です。
もう誰も営業会議で詰められることもありません。
見込みを増やすとは、つまり顧客育成(ナーチャリング)をすること。1回の接触だけで受注(アポ)狙う狩猟的な営業ではなく、1回の接触をスタート地点とし、農業のように育成する農耕的な営業が重要です。
そこでこの記事では、顧客育成(ナーチャリング)を通じて、アポ・受注を獲得する方法について解説していきたいと思います。
課題解決は簡単ではない。でもやるべきことはシンプル。ということは、「やるべき正しいこと」を愚直に実行すれば成果につながります。
・アポが取れない!うちのアポインターの問題??
・アポは取れるようになったけど、商談しても受注しない!アポの質が低いから!?
との課題にお答えさせて頂きます。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
Contents
結論:顧客育成で「見込み(リード)」を増やして、達成できること。
解説が長くなりますので、結論から申し上げさせて頂きます。
顧客育成をすることで、「受注(アポ)ではないものの、見込みがある状態」という企業を増やせます。
「見込みがある状態」とは、受注(アポ)には至らないけれども、こちらに興味がある、もしくは嫌いではない状態。お互い繋がっている状態から、「リード」とも呼ばれます。
「見込み(リード)」になると、お互いの関係が構築されはじめているため、こちらの訴求(営業トーク)を聞いてもらえる状態になります。
逆をいいますと、「見込み(リード)」になってない状態であれば、まずは「話を聞いてもらう関係を築く」が第一クリア目標ですね。
関係構築された企業(見込み・リード)が増えるほど、「話を聞いてもらえる回数」が増えるため、アプローチ期間に比例してアポ(受注)数が積みあがります。
これをモデルに落とし込むと、
見込み(リード)×成功率(アポ率・受注率)×接触回数
となります。
実にシンプル。「そらそうだ」と誰しも思える数式ということは、つまり「シンプルで正しいことをやれば、成果はついてくる」というもの。
この数式の因数は3つ。
①見込み(リード)数
②成功率
③接触回数
いずれの因数でも最終成果は変わりますが、今回は「①見込み(リード)」の大切さにライトを当てて解説していきます。
原因分析:「アポ取れない、受注しない」共通の原因とは?
「アポが取れない、受注しない」の課題は、次の2つに細分化されます。
①まったくアポ(受注)しない。
②多少アポ(受注)はするが、成功率が低く、不足している。
の2つに分かれます。
「①まったくアポ(受注)しない」場合は、もちろん顧客育成が不足しているのも原因でしょうが、もっと根本的で根深い原因が疑われます。(営業企画など)
「②多少アポ(受注)はするが、成功率が低く、不足している」場合、顧客育成で改善できることが多いです。
今回は②のケースを想定し、
・ある程度は営業企画ができあがっている。
・多少アポ(受注)するが、目標に達しない。
という状況に対し、顧客育成の観点からの改善として解説していきます。
1回の接触で決着させようと、情報を詰め込みすぎる。
「アポが取れない」
と課題を感じる方のお話しをうかがうと、1回の接触で決着をつけようとしすぎている。と感じることがあります。
「電話しました。担当者に繋がりました。話を聞いてくれました。で、アポくれるんですか?」
「商談しました。話を聞いてくれました。で、発注してくれるんですか?」
淡々と事実を並べてみると、「いや、そうはならないだろう」と感じるかもしれませんが、実際にこのように行っている企業は案外多い印象です。
(そうさせるのが、無理なノルマ・KPI設定なのかもしれません、、、)
アポ(受注)とは、相手ありきのこと。逆の立場から考えるとイメージしやすいように、「はじめて接触してきた相手に対し、ぽんぽん話は進めない(進めるはずがない)」とご理解頂けるかと思います。
顧客育成とは、つまり相手側(買う側)の目線に立つこと。ここが欠落してしまうと強引な営業にもなりがちで、顧客体験を悪化させ、見込み(リード)を減らしてしまいます。
見込み(リード)×成功率(アポ率・受注率)×接触回数
さきほどの図式で当てはめると、見込みの数が減少するので、最終的なアポ(受注)が増えない、伸びない、という結果になってしまうのですね。
1回の接触で決着のつかなかったものは、NG扱いでフォローがない。
顧客育成の観点がないアプローチの場合、1回接触して決着がつかなかったリストは「NG(お断り・失注)」として扱われ、その後のフォローがありません。
これは非常にもったいない状態です。なぜなら「決着はついてないけど、失注した訳ではない」リストが紛れているからです。
「話は分かった。でも次回の利用は来年だから、今はいらない。」
「サービスは魅力的だ。でも価格が折り合いつかないから、今はいらない。」
「詳しく話は聞きたい。でもどうしても忙しくて、聞いてる暇がない。」
いかがですか?これらのお客さんの声は、NGに聞こえますでしょうか?それとも売れるためのヒントに聞こえますでしょうか?
顧客育成の観点がないと、これらは「NG」として分類され、その後のフォローが途絶えてしまいます。
しかし丁寧にフォローさえすれば、アポ(受注)のチャンスはいくらでもあります。
見込み(リード)×成功率(アポ率・受注率)×接触回数
繰り返しになりますが、この図式のうち、いずれの数値も簡単に減らしてはいけないのです。
3要素の掛け算で成果が決まるため、簡単に「失注」に分類してしまうと、見込み(リード)数が減り、成果が大きく下がってしまいます。
顧客育成で「見込みを増やす」で得られる効果
見込み(リード)×成功率(アポ率・受注率)×接触回数
アポ(受注)を増やす場合、顧客育成で見込み(リード)を増やすのも重要な1つ。
しかし一方で顧客育成による効果はアプローチ期間に比例するため、裏返すと「即効性が薄い」というデメリットにもなります。
「成功率」であれば、架電・商談毎に変数が適用されるため、即効性が高く、受注に繋がりやすい施策ではあります。
ただ「持続的なアポ(受注)獲得」に重きを置くならば、顧客育成の次のメリットは非常に重要になるでしょう。
ずば抜けた営業力がなくても、アポ・受注が獲得できる。
顧客育成を取り入れたアプローチになると、ずば抜けた営業力がなくても、アポ・受注が獲得できるようになります。
それは
見込み(リード)×成功率(アポ率・受注率)×接触回数
この3要素の中の「見込み(リード)」数が担保されることで、たとえ「成功率」が低くても何回も接触する(接触回数)ことで成果を増加できるからです。
トップセールス・トップアポインターが組織にいてくれるのは、とても心強いことですし、成果にも直結します。
ですが、彼らが常に組織にいるとは限りませんし、採用難易度は鬼のように高いのが実情。(つまりほぼ採用できない)
商談さえすれば受注できる(架電すればアポ取れる)人を採用するよりも、「何回も接触すれば、いずれ受注(アポ)になる」という体制を構築した方が現実的ですし、再現性も高いです。
アプローチ期間に比例して、アポ・受注数が増加する。
顧客育成の醍醐味は、アプローチ期間に比例して成果が大きくなること。
見込み(リード)×成功率(アポ率・受注率)×接触回数
この要素のうち蓄積可能なものは「見込み(リード)」であり、ほかの要素はフロー的です。
つまり「見込み(リード)」が増えれば増えるほど、ほか要素(成功率・接触回数)の影響も大きくなるのですね。
1回の接触ですべてを決着させず、長期的な関係を構築できるアプローチを続ける期間が長くなるほど、成果が積みあがっていく。
成功率・接触回数には上限を感じやすいものの、見込み(リード)数は正しい努力を続ければ天井は(基本的に)ありません。
そして
・ずば抜けた営業力
・ケタ違いの接触回数を担保する業務時間
これらがなくても、長期アプローチさえ継続できれば、同等の成果を目指せるのも嬉しいところですね。
組織的に、アポ・受注が獲得できる体制になる。
あなたもどこかで「リストが命」という言葉を聞いたことがあるかと思います。
「リストが命」とはビジネスにおいて様々なシーンで使われますが、もっともコアな意味合いですと、
「優良な顧客リストさえあれば、ビジネスは何とでもなる」
との意味として使われます。
これは言葉の通りの意味で、優良な顧客リスト、つまり「自社のことが好きで、何か買ってくれる企業(個人)」がリストになっていれば、ビジネスの難易度は大きく下がる、ということです。
実際にテレアポするときも、元の架電リストがよければアポも取れますし、受注もします。逆にリストが悪ければ、反応ゼロもあり得ます。架電リストが「待ってました!」の状態だったら、アポも受注もバンバンですね。
「優良な顧客リスト」は、つまり顧客育成されたリストとも言えます。
じっくり育成(コミュニケーション)されたリストはアポ、受注難易度が下がり、
・営業力が高くなくても
・誰が営業しても
高い成果が出せるようになります。
「育成されたリスト」を起点にアプローチを設計すると、特定の人に依存しない体制が構築可能です。
インサイドセールスで顧客育成(ナーチャリング)する方法と注意点
顧客育成の具体的手段には、時間あたりアプローチ数が最大化できるインサイドセールスが効果的です。
インサイドセールスを活用した具体的な顧客育成(ナーチャリング)方法として、
・個別メール送信
・メルマガ配信
・SNSアカウント運用
・架電コミュニケーション
などがあります。
「インサイドセールス=架電してゴリゴリ」のイメージがありますが、架電はコミュニケーションツールの1つでしかありません。
すべての土台はCRM(SFA)ツール活用が必須。
顧客育成は短期ではなく、中長期運用して成果が見えるもの。
Excel・スプレッドシートの代用も可能ですが、半年、1年、3年、、、と年数が経つにつれて、「やりたいこと」と「できること」の解離が大きくなり、ストレスを感じるはず。
従って長期運用に耐えられる情報管理システムが必要であり、CRM・SFAのツール導入は必須と言えるでしょう。
CRM・SFAへの情報蓄積は、顧客育成の第一歩であり、土台です。
もしまだ営業DX化してないなら、CRM・SFAのツール導入からがおすすめです。
今では様々なツールが出そろっており、コスパよく導入できる時代になってます。
ぜひ自社にあったツールを探してみましょう!
「今より1ランクアップ」を目標とし、強引なアプローチはしない。
顧客育成において重要なのが、強引なアプローチをして見込みをつぶさないこと。「今じゃない」と思ったら、きちんと引くこと。
ただしただ引くだけでは育成に繋がらないため、
①現在の顧客ステータス(興味関心レベル)を見極め、SFAに蓄積。
②継続アプローチでは、1つ上のステータスに上がることを意識。
この2つを実施することがポイントです。
ですのでたとえば商談であれば、顧客ステータスを顧客の関心レベルに分類し、「今のステータスからワンランク上げる」ことを意識します。
【顧客ステータス分類例】
・認知:どんな会社で、どんなサービスなのか認知しているが、興味がある訳ではない。
・興味関心:会社、サービス、営業担当いずれかに興味を持っているが、導入を検討している訳ではない。
・比較検討:導入を検討しているが、ほか選択肢と比較しており、発注を決めた訳ではない。
・受注:発注を決めた状態。
顧客ステータスを分類することで、商談毎に「どこまで話せばいいのか?」「どこまで達成すれば合格なのか?」が見える化され、段階を踏んで受注が目指せます。
まとめ:見込みを増やす!長期的な視点で顧客育成を。
「アポが取れない」
「アポが取れても受注しない」
の課題は、受注までのロードマップがなく、「受注以外は失注だ」「アポ以外はNGだ」の営業プロセスになっている可能性があります。これは非常にもったいない。
丁寧に受注までの段階的なロードマップを設計することで、受注(アポ)が増加します。
【顧客育成のメリット】
・ずば抜けた営業力がなくても、アポ・受注が獲得できる。
・アプローチ期間に比例して、アポ・受注数が増加する。
・組織的にアポ、受注が獲得できる体制になる。
弊社でもインサイドセールス支援をさせて頂きますが、「本来の成果」はどんなに短くても~4か月は待たなくてはいけません。それは効果検証の期間でもありますが、リストを育てる期間でもあるからです。
短期的な成果だけでなく、中長期的な視点で顧客育成をし、アポ・受注を獲得していきましょう!
リード獲得・育成の営業支援してます!
弊社では営業課題の総合的なご支援として、企業様のリード獲得・育成の代行・コンサルティングをさせて頂いております。
リードが不足しているときはリードを獲得し、獲得したリードは適切に暖めつつ、タイミングをみてクライアント様にトスアップ。
コールドコールも、展示会後のフォローコールも、ぜひお任せください。
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